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小顔整形の失敗を防ぐために知っておくべきこと|現役美容外科医が徹底解説

白衣を着た男性医師の説明を聞きながらメモを取っている女性
目次

「小顔になりたい」と美容整形を検討しているものの、インターネットやSNSで失敗事例を目にして不安を感じている方は少なくありません。「頬がこけすぎた」「左右非対称になった」「期待した効果が得られなかった」といった声を聞くと、本当に施術を受けても大丈夫なのか心配になりますよね。

しかし、小顔整形の失敗の多くは、適切な知識を持ち、信頼できる医師のもとで施術を受けることで避けられる可能性があります。失敗の原因を正しく理解し、クリニック選びや施術前の準備をしっかり行えば、多くの場合、安全に小顔を目指すことが期待できます。ただし、効果には個人差があり、必ずしも理想通りの結果が得られるとは限りません。

そこで本記事では、小顔整形で起こりうる失敗事例とその原因、そして失敗を避けるための具体的な対策について、美容外科医の視点から詳しく解説します。これから小顔整形を検討している方が、安心して施術に臨めるよう、正確で実用的な情報をお届けします。

【記事執筆】福岡天神美容クリニック 院長 小林 直樹

小顔整形とは?基本的な理解

鏡で自分の顔の輪郭を優しく確認している日本人女性

小顔整形とは、顔の大きさや輪郭(りんかく:顔の形)を整えることで、バランスの取れた美しい顔立ちを目指す美容医療の総称です。顔が大きく見える原因は人によって異なり、脂肪の蓄積、筋肉の発達、骨格の特徴、皮膚のたるみなど、さまざまな要因が関係しています。

小顔整形では、これらの原因に応じて最適な施術方法を選択します。例えば、頬の脂肪が気になる方には脂肪吸引やバッカルファット除去、エラの張りが目立つ方にはボトックス注射や骨削り、たるみが気になる方には糸リフトやフェイスリフトといった具合です。

重要なのは、「小顔=必ず美しくなる」というわけではないことです。顔全体のバランスや、その人の骨格、年齢に合った自然な仕上がりを目指すことが、美容整形における成功の鍵となります。医師との十分なカウンセリングを通じて、自分に最適な施術を見極めることが何より大切です。

小顔整形には、メスを使わない注射や糸を使った施術から、外科手術を伴う本格的な輪郭形成まで、幅広い選択肢があります。それぞれにメリットとデメリット、リスクがあるため、施術を受ける前にしっかりと理解しておく必要があります。

小顔整形の主な種類と特徴

男性医師が、女性患者に丁寧に説明している

小顔整形には多様な施術方法があり、それぞれ適応症例や効果の出方、ダウンタイム(施術後の回復期間)が異なります。ここでは、代表的な施術の特徴を解説します。

脂肪吸引

脂肪吸引は、カニューレ(脂肪を吸い取るための細い管)を使って、頬や顎下の余分な脂肪を直接取り除く施術です。脂肪細胞そのものを減らすため、効果が比較的長く続きやすいというメリットがあります。ただし、効果には個人差があり、将来的な体重変動により結果が変わる可能性もあります。

一般的に、耳の下や顎下など目立ちにくい場所に小さな穴を開けてカニューレを挿入します。施術後は腫れや内出血が生じることが多く、腫れのピークは術後2〜3日で、通常1〜2週間程度で日常生活に支障のないレベルまで改善します。ただし、完全に腫れが引くまでには1〜3ヶ月程度かかることがあり、個人差があります。固定バンドの着用が必要なクリニックもありますが、近年は技術の進歩により、バンド不要で施術できるケースも増えています。

適切な量の脂肪を吸引することで、フェイスライン(顔の輪郭)がすっきりし、若々しい印象になることが期待できます。ただし、吸引しすぎると頬がこけて実年齢よりも老けて見える印象になったり、皮膚がたるんだりするリスクがあります。

バッカルファット除去

バッカルファットとは、頬の奥深くにある脂肪の塊です。この脂肪は通常のダイエットでは減りにくく、若い頃は頬をふっくらと見せますが、加齢とともに下垂(かすい:下に垂れ下がること)してフェイスラインのたるみ(いわゆるブルドッグライン)の一因となることがあります。ただし、フェイスラインのたるみは複数の要因が複合的に関与しているため、バッカルファットのみが原因ではありません。

バッカルファット除去は、口の中から小さな切開を行い、この脂肪を取り除く施術です。外側に傷跡が残らないという利点がありますが、取りすぎると頬がこけて老けて見える印象になる可能性があるため、慎重な判断が必要です。

特に若い方の場合、将来的に頬がこける可能性を考慮し、施術の必要性を慎重に検討する必要があります。また、バッカルファット除去だけでは二重顎の改善は期待できないため、顎下の脂肪が気になる場合は脂肪吸引との併用が推奨されます。

ボトックス注射

ボトックス注射は、ボツリヌストキシン(筋肉の働きを一時的に弱める薬剤)をエラ(顎の角)の筋肉に注入する施術です。なお、美容目的での使用は国内では適応外となりますが、医師の裁量と十分な説明・同意のもとで行われます。食いしばりや歯ぎしりによって発達した咬筋(こうきん:噛むときに使う筋肉)を縮小させることで、エラの張りを目立たなくし、小顔効果が期待できます。

注射だけで完結するため、ダウンタイムがほとんどなく、気軽に受けられる施術として人気があります。効果は通常3〜6ヶ月程度持続し、繰り返し施術を受けることで筋肉が徐々に小さくなっていくことがあります。ただし、効果には個人差があります。

ただし、注入量や注入部位が適切でないと、笑顔が不自然になったり、逆に顔が大きく見えたりすることがあります。また、効果は永続的ではないため、定期的なメンテナンスが必要です。

社会復帰の目安は、ほとんどの場合、施術直後から可能ですが、稀に軽度の腫れや内出血が生じることがあり、その場合は数日程度で改善します。

糸リフト

糸リフトは、特殊な糸を皮膚の下に挿入して、たるんだ組織を引き上げる施術です。糸には小さな突起(コーン)が付いており、これが組織を引っ掛けてリフトアップ効果を生み出します。また、糸の刺激によってコラーゲン(肌の弾力を保つ成分)の生成が促進される可能性があるとされ、肌質の改善効果も報告されています。ただし、エビデンスの強度は製品や研究により差があり、効果には個人差があり、使用する糸の種類によっても異なります。

切開を伴わないため、フェイスリフト手術に比べてダウンタイムが短く、費用も比較的抑えられます。効果は通常1〜2年程度持続すると言われていますが、個人差があります。

社会復帰の目安は、軽度の腫れが1週間程度、内出血が出た場合は2週間程度で改善することが多いですが、個人差があります。

ただし、糸の挿入位置や引き上げ方が不適切だと、引きつれや凹凸、左右非対称などの問題が生じる可能性があります。また、効果には限界があり、重度のたるみには向かない場合もあります。

ヒアルロン酸注入

ヒアルロン酸注入は、主に輪郭形成や顎の形を整えるために使用されます。顎先にヒアルロン酸を注入してシャープな印象にしたり、こけた頬にボリュームを足したりすることで、小顔に見せる効果が期待できます。

注射のみで施術が完了し、ダウンタイムもほとんどありません。効果は半年から1年程度持続し、気に入らなければ溶解剤で分解することも可能です。

社会復帰の目安は、施術直後から可能なことが多いですが、注入部位に軽度の腫れや内出血が生じた場合は数日〜1週間程度で改善します。

ただし、注入量が多すぎたり、注入部位が不適切だったりすると、不自然な仕上がりになったり、血管塞栓(そくせん:血管が詰まること)などの重篤な合併症を引き起こすリスクがあります。非常にまれですが(文献報告では0.001〜0.01%程度※1)、ヒアルロン酸が誤って血管内に注入されると、血流が遮断されて皮膚が壊死(えし:細胞が死ぬこと)するリスクがあります。これは美容医療における重大な合併症の一つであり、緊急処置が必要です。当院では万が一の際に備え、ヒアルロン酸分解薬(ヒアルロニダーゼ)を常備し、救急搬送連携先とも協力体制を整えています。

骨削り・骨切り

骨削りや骨切りは、エラや頬骨などの骨格そのものを削ったり切除したりする本格的な外科手術です。骨格が原因で顔が大きく見える場合、骨格を直接変化させるため、効果が比較的長く続く傾向がありますが、効果には個人差があります。

全身麻酔下で行われることが多く、手術時間も数時間に及びます。ダウンタイムは長く、腫れが落ち着くまでに1ヶ月以上かかることもあります。また、神経損傷や感覚麻痺などのリスクもあるため、慎重な判断が必要です。

骨削りは効果が長期間持続しやすい小顔整形の選択肢の一つですが、その分リスクも高く、経験豊富な医師による施術が不可欠です。

小顔整形でよくある失敗事例

男性医師の前で、真剣に考え込む表情の日本人女性

小顔整形における「失敗」とは、期待した効果が得られなかったり、予期しない合併症が生じたり、不自然な仕上がりになったりすることを指します。ここでは、施術ごとに起こりうる失敗事例を具体的に解説します。

脂肪吸引での失敗例

脂肪吸引で多い失敗の一つが、脂肪の取りすぎによる頬のこけです。特に若い方の場合、将来的な脂肪の減少も考慮せず過剰に吸引すると、年齢よりも老けて見えることがあります。頬の脂肪は顔の若々しさを保つ重要な要素であり、適切な量を残すことが大切です。

脂肪を吸引すると、その分だけ皮膚の下の容積が減るため、皮膚の弾力が不足している場合にたるみが生じることがあります。特に40代以降の方や、元々皮膚のハリが少ない方では注意が必要です。このような場合、脂肪吸引と同時に糸リフトやフェイスリフトを併用する選択肢もあります。

脂肪の吸引が均一でなかったり、浅い層まで吸引しすぎたりすると、皮膚表面に凹凸が生じることがあります。この凹凸は、施術後の腫れが引いた段階で初めて気づくことが多く、修正が難しい場合もあります。医師の技術力や経験が仕上がりに大きく影響する施術です。

顔の左右で吸引量に差があると、明らかな非対称が生じます。人間の顔は元々完全に対称ではありませんが、施術によって左右差が強調されると不自然な印象を与えます。細かいマーキング(施術前の印付け)と慎重な吸引が必要です。

バッカルファット除去での失敗例

バッカルファット除去後、数年経ってから頬のこけが目立つようになることがあります。これは、バッカルファット以外の顔の脂肪も加齢とともに減少するためです。特に20代でバッカルファット除去を行った場合、30代後半から40代にかけてこけが顕著になることがあります。

バッカルファットを除去すると、その上にある皮膚や組織が支えを失い、かえってたるみが目立つようになることがあります。特に元々たるみがある方では、この問題が生じやすい傾向にあります。

バッカルファットは顔の奥深くにあるため、取り除いても表面的な変化が分かりにくい場合があります。特に、顔が大きく見える原因がバッカルファット以外(例えば顎下の脂肪や骨格)にある場合、期待した小顔効果が得られないことがあります。

ボトックス注射での失敗例

ボトックスの注入量が多すぎたり、注入位置が不適切だったりすると、笑ったときに頬が上がりにくくなり、不自然な笑顔になることがあります。これは「ボトックススマイル」と呼ばれ、表情の硬さが気になる方も少なくありません。

エラの筋肉が弱まると、その周囲の筋肉が代償的に発達することがあります。また、エラの張りが減ると相対的に下顎が目立つようになり、顔が長く見えることもあります。顔全体のバランスを考慮した施術計画が重要です。

過度にボトックスを注入すると、食事の際に硬いものが噛みづらくなることがあります。日常生活に支障をきたさない程度の適切な量を見極める必要があります。

体質や筋肉の使用頻度によっては、ボトックスの効果が通常よりも早く消失することがあります。また、繰り返し施術を受けないと効果を維持できないため、コストがかさむことも考慮すべき点です。

糸リフトでの失敗例

糸を挿入する深さや角度が不適切だと、皮膚が引きつれたり、糸の跡が表面から見えたりすることがあります。特に皮膚が薄い方では、このリスクが高まります。

糸リフトの効果は個人差が大きく、想定よりも早く元に戻ってしまうことがあります。特に皮膚のたるみが重度の場合、糸だけでは十分な効果が得られないことがあります。

施術後、数週間から数ヶ月にわたって挿入部位に痛みや違和感、引っ張られる感覚が残ることがあります。多くは徐々に改善しますが、まれに長期間続くケースもあります。

糸の本数や引き上げる強さが左右で異なると、明らかな非対称が生じます。施術直後は腫れで分かりにくくても、腫れが引いた後に左右差が目立つようになることがあります。

ヒアルロン酸注入での失敗例

ヒアルロン酸を一度に大量に注入したり、浅い層に注入したりすると、その部分が不自然に盛り上がって見えます。特に顎先や頬骨部分で起こりやすい失敗です。

ヒアルロン酸が適切に馴染まず、触るとしこりのように感じられることがあります。また、時間が経過しても分解されず、塊として残ることもあります。

注入量が左右で異なると、顎の形や頬のボリュームに明らかな差が生じます。対称性を保つためには、医師の高い技術と美的センスが必要です。

小顔整形で失敗する主な原因

女性がノートやメモ帳にペンでメモを取っている

小顔整形の失敗は、医師側の要因と患者側の要因、あるいはその両方が組み合わさって起こります。失敗の原因を理解することは、それを避けるための第一歩となります。

美容外科の施術は、医師の技術力と経験によって仕上がりが大きく左右されます。特に脂肪吸引や骨削りなどの手術では、解剖学的知識、繊細な手技、美的センスのすべてが求められます。経験の浅い医師や、専門外の医師による施術では、失敗のリスクが高まる可能性があります。

また、最新の技術や機器を導入していても、それを適切に使いこなせなければ意味がありません。症例数が多く、さまざまなケースに対応してきた医師ほど、予期せぬ状況にも適切に対処できる可能性が高くなります。

患者が望む仕上がりと、医師が目指す仕上がりにズレがあると、患者は「失敗した」と感じることになります。このズレは、カウンセリング時のコミュニケーション不足が原因で生じることが多いです。

例えば、患者が「小顔になりたい」と言っても、その具体的なイメージは人によって異なります。「頬の丸みを残しつつスッキリさせたい」のか、「できるだけシャープなフェイスラインにしたい」のか、「エラの張りだけを改善したい」のかによって、適切な施術は変わってきます。

医師と患者が施術のゴールを明確に共有していないと、たとえ医学的には成功した施術でも、患者満足度は低くなってしまいます。

すべての施術がすべての人に適しているわけではありません。例えば、顔が大きく見える原因が骨格にある場合、脂肪吸引やボトックスでは十分な効果が得られません。逆に、脂肪が少ない方にバッカルファット除去を行うと、頬がこけすぎるリスクがあります。

適切な診断と施術選択が行われないと、期待した効果が得られなかったり、かえって見た目が悪化したりすることがあります。医師が患者の状態を正確に評価し、本当に必要な施術を提案することが重要です。

施術後の回復過程は、最終的な仕上がりに大きく影響します。例えば、脂肪吸引後に指示された圧迫固定を怠ると、腫れが長引いたり、凹凸が生じたりするリスクが高まります。

また、感染予防のための抗生物質の服用や、腫れを抑えるための冷却、適切な生活制限(激しい運動や飲酒の制限など)を守らないと、合併症のリスクが高まります。医師からの指示を正確に理解し、確実に実行することが大切です。

美容整形に対する期待値が現実離れしていると、どんなに上手く施術が行われても「失敗した」と感じてしまうことがあります。例えば、「小顔整形で別人のようになれる」と期待していても、実際には「その人の魅力を引き出す範囲での改善」に留まることがほとんどです。

施術には限界があり、骨格や皮膚の質、年齢などによって得られる効果は異なります。現実的な期待値を持つことが、満足度の高い結果につながります。

失敗を避けるためのクリニック選びのポイント

複数のパンフレットを思慮深く比較検討している女性

小顔整形の成否は、クリニック選びの段階でほぼ決まると言っても過言ではありません。以下のポイントを参考に、慎重にクリニックを選びましょう。

美容外科医にも得意分野があります。小顔整形、特に脂肪吸引やフェイスリフトなどの施術を専門としている医師を選ぶことが重要です。クリニックのウェブサイトで医師の経歴、専門分野、症例数を確認しましょう。

日本美容外科学会や日本形成外科学会などの専門医資格を持っているかも一つの目安になります。これらの資格は、一定の研修や試験を経て取得するものであり、医師の専門性を示す指標となります。

また、可能であれば実際の症例写真を見せてもらいましょう。ただし、他院の症例や無関係な写真を掲載しているケースもあるため、カウンセリング時に直接確認することをおすすめします。

初回のカウンセリングは、医師の姿勢や技術を判断する重要な機会です。以下のような対応をする医師は信頼できる可能性が高いです:

  • 患者の話をじっくりと聞いてくれる
  • 顔の状態を丁寧に診察し、原因を分析してくれる
  • 複数の施術オプションを提示し、それぞれのメリット・デメリットを説明してくれる
  • リスクや起こりうる合併症についても正直に説明してくれる
  • 無理に高額な施術を勧めない
  • 質問に対して誠実に答えてくれる

逆に、カウンセリングがスタッフのみで医師が直接診察しない、すぐに施術を勧めてくる、料金の説明が不明瞭、リスクの説明が不十分といったクリニックは避けた方が賢明です。

福岡天神美容クリニックでは、原則として、すべてのカウンセリングを院長自らが行い、医学的に必要な施術のみを誠実に提案する方針としています。このような医師主導のカウンセリング体制は、患者にとって安心材料となります。

施術後に問題が生じた場合、迅速に対応してもらえるかは非常に重要です。以下の点を確認しましょう:

  • 施術後の定期検診があるか
  • トラブル発生時に連絡できる体制が整っているか
  • 修正が必要になった場合の対応方針
  • 保証制度の有無と内容

「術後の腫れがひどい」「痛みが続く」「仕上がりに違和感がある」といった場合に、すぐに相談できる環境があることは、安心して施術を受けるための必須条件です。

一つのクリニックだけで決めるのではなく、最低でも2〜3のクリニックでカウンセリングを受けることをおすすめします。複数の医師の意見を聞くことで、自分の顔の状態や最適な施術についての理解が深まります。

また、医師によって提案する施術や説明の仕方が異なることがあります。複数を比較することで、より納得のいく選択ができるでしょう。

インターネット上の口コミは参考になることもありますが、すべてを鵜呑みにするのは危険です。良い口コミが操作されていることもあれば、悪い口コミが競合による誹謗中傷の可能性もあります。

信頼できる情報源からの評判や、実際に施術を受けた知人からの紹介などの方が、より信頼性が高いと言えます。

カウンセリングで確認すべき重要事項

男性医師と女性患者が向かい合って座り、真剣に対話している

カウンセリングは、単に施術の説明を聞くだけの場ではありません。自分の希望を伝え、疑問を解消し、医師との信頼関係を築く重要な機会です。以下の点は必ず確認しましょう。

「なぜ自分の顔が大きく見えるのか」「その原因は脂肪なのか、筋肉なのか、骨格なのか、たるみなのか」を医師に説明してもらいましょう。原因が明確になれば、適切な施術方法も見えてきます。

可能であれば、写真を撮影してもらい、具体的にどの部分をどのように改善できるのか、視覚的に示してもらうと理解しやすくなります。

施術の名称だけでなく、具体的にどのような手順で行われるのか、どの部位にアプローチするのか、使用する機器や材料は何かを確認しましょう。

また、なぜその施術が自分に適しているのか、他の選択肢と比べてどのようなメリットがあるのかも聞いておくと良いでしょう。

施術によってどの程度の変化が期待できるのか、現実的な範囲で説明してもらいましょう。「劇的に変わる」といった過度な期待は禁物です。

また、効果の持続期間や、効果を維持するために必要なメンテナンスについても確認が必要です。

どんな施術にもリスクは存在します。起こりうる合併症の種類、その発生確率、もし合併症が起きた場合の対処法について、詳しく説明を受けましょう。

特に、重篤な合併症(神経損傷、血管損傷、感染症など)の可能性については、たとえ確率が低くても必ず確認すべきです。

施術後、どの程度の期間、仕事や日常生活に影響が出るのかを確認しましょう。腫れや内出血がどの程度続くのか、痛みはどの程度か、いつから通常の活動に戻れるのかなどは、スケジュールを立てる上で重要な情報です。

福岡天神美容クリニックの小顔脂肪吸引は固定バンド不要の方法を採用する場合がありますが、適応や経過により医師判断で指示が異なることがあります。ダウンタイムには個人差があることを理解しておく必要があります。

施術費用だけでなく、麻酔代、薬代、検診費用など、トータルでかかる費用を明確にしてもらいましょう。追加費用が発生する可能性についても確認が必要です。

また、万が一修正が必要になった場合の費用負担についても、事前に確認しておくと安心です。当院では、麻酔・薬・検診等を含む総額表示を基本としています。追加費用の有無についても、カウンセリング時に明確にご説明いたします。

自分が施術を受けられる状態かどうかも重要です。妊娠中や授乳中、特定の疾患(自己免疫疾患、出血性疾患、ケロイド体質等)がある場合、抗凝固薬を服用中の場合、過去に同種の治療でアレルギー反応が出た場合などは、施術を避けるべきかどうか確認しましょう。

また、未成年の方が施術を受ける場合は、保護者の同意が必要です。特に10代での過度な施術は、将来的な顔の変化(成長による変化、加齢による脂肪減少等)を考慮し、慎重に判断する必要があります。

また、心理的に不安定な状態で施術を受けると、結果に満足できない可能性が高まります。十分に検討し、納得した上で施術を受けることが大切です。

施術前に知っておくべきリスクと対策

男性医師が女性患者に対して真剣に説明している

小顔整形は比較的安全な施術ですが、医療行為である以上、リスクがゼロになることはありません。主なリスクとその対策を理解しておきましょう。

ほとんどの小顔整形で、施術後の腫れや内出血が生じます。腫れの程度や期間には個人差がありますが、一般的に軽度の腫れは数日から1週間程度、内出血は1〜2週間程度で改善することが多いです※2。これは体の正常な反応であり、通常は時間とともに改善します。ただし、腫れの程度や期間には個人差があります。

対策としては、施術後数日間は安静にし、頭を心臓より高い位置に保つこと、冷却を行うこと、医師の指示に従った薬を服用することなどが挙げられます。また、重要なイベント(結婚式、旅行など)の直前に施術を受けることは避けましょう。

切開を伴う施術では、創部(きずぐち:傷の部分)から細菌が侵入し、感染症を起こす可能性があります。感染が起こると、発赤(ほっせき:赤くなること)、腫脹(しゅちょう:腫れること)、発熱、膿(うみ)の排出などの症状が現れます。

予防のためには、施術後の抗生物質を指示通りに服用すること、創部を清潔に保つこと、不必要に触らないことが重要です。異常を感じたらすぐにクリニックに連絡しましょう。

顔には多くの神経が走っており、特に脂肪吸引や骨削りなどの侵襲的な施術では、神経を損傷するリスクがあります。神経損傷が起こると、感覚の鈍化、しびれ、筋肉の動きの異常などが生じることがあります。

多くの場合、軽度の神経損傷は時間とともに回復しますが、重度の場合は永続的な後遺症が残る可能性もあります。経験豊富な医師による丁寧な施術が、このリスクを最小限に抑えます。

脂肪を取り除く施術では、皮膚のたるみが生じる可能性があります。特に皮膚の弾力が低下している場合や、大量の脂肪を吸引した場合に起こりやすくなります。

事前に皮膚の状態を評価し、たるみのリスクが高い場合は脂肪吸引と同時にリフト系の施術を併用するなど、適切な施術計画を立てることが重要です。

人間の顔は元々完全に左右対称ではありませんが、施術によって非対称が強調されることがあります。特に脂肪吸引やヒアルロン酸注入では、左右で同じ量を処理しても、元の状態の違いから仕上がりに差が出ることがあります。

医師による細かいマーキングと、施術中の頻繁な確認が、左右対称性を保つために重要です。

期待した効果が得られないというリスクもあります。これは、適応の判断ミス、施術量の不足、患者の過度な期待など、さまざまな要因で起こります。

事前のカウンセリングで現実的な期待値を設定し、必要であれば複数の施術を組み合わせることも検討しましょう。

もし失敗したと感じたら?対処法

男性医師が、心配そうな表情の女性患者の話を優しく傾聴している

施術後、「思っていた仕上がりと違う」「何かおかしい」と感じた場合、どのように対処すべきでしょうか。

施術直後は腫れや内出血があり、最終的な仕上がりとは異なります。特に脂肪吸引や糸リフトでは、腫れが完全に引くまでに数週間から数ヶ月かかることもあります。

「失敗した」と思っても、まずは落ち着いて医師の指示通りに経過を見守りましょう。多くの場合、時間とともに改善していきます。

以下のような症状が現れた場合は、すぐにクリニックに連絡してください:

  • 激しい痛みが続く
  • 異常な腫れや発赤がある
  • 発熱がある
  • 傷口から膿が出る
  • 皮膚の色が変わった(紫色や黒色など)
  • 感覚がなくなった
  • 明らかな左右差や変形がある

これらは合併症のサインである可能性があり、早期の対応が重要です。

通常の定期検診で、気になることや不安なことは遠慮なく医師に伝えましょう。「こんなことを聞いたら笑われるかも」などと考える必要はありません。

医師は、あなたの不安を解消し、最良の結果を得るためにサポートする立場にあります。

十分な期間が経過しても満足のいく結果が得られない場合、修正施術の可能性について医師と相談しましょう。ただし、修正が可能かどうか、どの程度改善できるかは、状況によって異なります。

また、修正にはさらなるリスクが伴うこともあるため、慎重な判断が必要です。

施術を受けたクリニックでの対応に不満がある場合や、医師の説明に納得できない場合は、他のクリニックでセカンドオピニオンを求めることも一つの選択肢です。

ただし、他院での修正は難しいケースも多いため、まずは施術を受けたクリニックで十分に相談することをおすすめします。

明らかな医療ミスがあったと思われる場合でも、すぐに法的措置を取るのではなく、まずはクリニック側と十分に話し合うことが重要です。多くの場合、話し合いによって解決策が見つかります。

どうしても納得できない場合は、医療ADR(裁判外紛争解決手続き)や弁護士への相談を検討しましょう。

安全に小顔整形を受けるための心構え

窓の外を見つめながら深呼吸をしている日本人女性

小顔整形を成功させるためには、医師の技術だけでなく、患者自身の心構えも重要です。

美容整形は魔法ではありません。骨格や皮膚の質、年齢などの制約がある中で、できる限りの改善を目指すものです。「別人のように変わりたい」という期待ではなく、「自分の魅力を最大限に引き出す」という考え方で臨むことが、満足度の高い結果につながります。

また、一度の施術ですべてを解決しようとするのではなく、段階的なアプローチを検討することも大切です。

施術を決断する前に、十分な時間をかけて情報を集め、検討しましょう。インターネットの情報、書籍、実際にカウンセリングを受けるなど、多角的に情報を得ることが重要です。

また、家族や信頼できる友人に相談することも、客観的な視点を得るために有効です。

施術の成功には、医師と患者の良好なコミュニケーションが不可欠です。自分の希望や不安を率直に伝え、医師の説明に疑問があれば遠慮なく質問しましょう。

また、医師のアドバイスにも耳を傾け、専門家の視点を尊重することが大切です。互いに信頼し、協力し合う関係を築くことが、最良の結果への近道です。

どんなに優れた施術を受けても、術後のケアを怠ると結果は悪化します。医師からの指示(薬の服用、圧迫固定、生活制限など)を正確に理解し、確実に実行しましょう。

分からないことや不安なことがあれば、遠慮なくクリニックに確認してください。

体調が悪いとき、精神的に不安定なとき、大きなストレスを抱えているときは、施術を延期することも検討しましょう。健康な状態で施術を受けることが、良好な回復と満足のいく結果につながります。

また、喫煙は創傷治癒を遅らせ、合併症のリスクを高めるため、施術前後は禁煙することが推奨されます。

まとめ

小顔整形は、適切な知識と準備、そして信頼できる医師のもとで行えば、多くの場合、小顔を目指すことが期待できる有効な手段です。ただし、効果には個人差があり、必ずしも理想通りの結果が得られるとは限りません。また、どのような施術にもリスクが存在することを理解しておく必要があります。

本記事で解説した失敗事例やその原因を理解し、クリニック選びやカウンセリングでのポイントを押さえることで、失敗のリスクを軽減できる可能性があります。

特に重要なのは以下の点です:

  • 自分の顔が大きく見える原因を正確に把握すること
  • 経験豊富で信頼できる医師を選ぶこと
  • カウンセリングで十分にコミュニケーションを取ること
  • 現実的な期待を持ち、リスクを理解した上で施術を受けること
  • 術後のケアを確実に実行すること

福岡天神美容クリニックでは、豊富な施術経験を持つ院長が、原則としてすべてのカウンセリングと施術を直接担当します。医学的に必要な施術のみを誠実に提案する方針とし、患者様の安全と満足を最優先に考えています。

小顔整形を検討されている方は、焦らず慎重に、そして十分な情報を得た上で決断してください。分からないことや不安なことがあれば、遠慮なく専門医に相談しましょう。あなたが安全に、そして満足のいく結果を得られることを願っています。

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参考情報

本記事の医学的情報は、以下の文献および情報源を参考に作成しています:

学会指針・ガイドライン

  1. 日本美容外科学会(JSAPS)「美容医療診療指針」(令和3年版)
  2. 日本形成外科学会「形成外科診療ガイドライン」
  3. 厚生労働省「医療広告ガイドライン」(2018年、2023年改訂)

主要文献

※1 ヒアルロン酸フィラーの血管塞栓:

  • DeLorenzi C. “Complications of injectable fillers, part 2: vascular complications.” Aesthet Surg J. 2014;34(4):584-600.
  • Beleznay K, et al. “Avoiding and Treating Blindness From Fillers: A Review of the World Literature.” Dermatol Surg. 2015;41(10):1097-1117.

※2 ダウンタイムと回復期間:

  • 日本美容外科学会 各施術の標準的経過に関する会員調査データ
  • Coleman SR, et al. “Fat Grafting to the Face.” Plast Reconstr Surg. 2006;118(2):71e-82e.

その他参考資料

  • 日本皮膚科学会「美容医療における安全性確保に関する指針」
  • 各施術に関する臨床報告および系統的レビュー
  • 医薬品医療機器総合機構(PMDA)の医療機器・薬剤安全性情報

免責事項: 本記事の内容は、2025年10月時点での一般的な医学情報に基づいています。医学は日々進歩しており、最新の情報は医療機関でのカウンセリング時にご確認ください。本記事は一般的な情報提供を目的としており、個々の患者様への医学的助言を目的とするものではありません。施術の適応、効果、リスク等については、必ず医師の診察を受けた上でご判断ください。

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