「顔が大きく見えるのが気になる」「フェイスラインをすっきりさせたい」そんな悩みを抱えている方は少なくありません。鏡を見るたびに気になる顔の輪郭やたるみ。写真に映る自分の顔を見て、もう少し小顔だったらと思う瞬間もあるでしょう。
近年、メスを使わずに小顔を目指せる「小顔注射」が注目を集めています。しかし、一口に小顔注射といっても、実はさまざまな種類が存在します。脂肪溶解注射、ボトックス注射、BNLSシリーズなど、それぞれ異なる特徴を持っています。
どの種類が自分に合っているのか、どのような効果が期待できるのか、リスクはないのか。多くの方が疑問や不安を感じているのではないでしょうか。
そこで本記事では、小顔注射の種類について詳しく解説します。各施術の特徴や期待できる効果、適した部位、副作用やリスクについても正確な情報をお伝えします。施術選びの参考にしていただき、理想の小顔に近づくための第一歩としてください。
※本記事で紹介する施術には、日本国内で未承認の医薬品を使用するものが含まれます。未承認医薬品等の使用については、記事内で詳しく説明していますので、必ずご確認ください。
【記事執筆】福岡天神美容クリニック 院長 小林 直樹
小顔注射とは何か|基本的な仕組みを理解する

小顔注射とは、注射器を使って薬剤を注入し、顔の輪郭やラインをすっきりさせる美容医療の施術です。メスを使った手術に比べて体への負担が少なく、日常生活への影響も最小限に抑えられる点が大きな特徴といえます。
施術の仕組みは、注射する薬剤の種類によって異なります。脂肪を分解して体外へ排出するタイプ、筋肉の働きを調整するタイプなど、それぞれ異なるアプローチで小顔効果を目指します。
顔が大きく見える原因は人によってさまざまです。脂肪の蓄積、筋肉の発達、むくみ、骨格など、複数の要因が関係しています。そのため、原因に応じた適切な施術を選択することが重要になります。
小顔注射の主な魅力は、以下の点にあります。施術時間が短く、多くの場合15分から30分程度で終了します。また、入院の必要がなく、施術後すぐに帰宅できる点も日常生活を送る上で大きなメリットです。ダウンタイム(回復期間)も比較的短く、腫れや内出血が出る場合でも数日から1週間程度で落ち着くケースが一般的です。
ただし、効果の現れ方や持続期間は施術の種類によって異なります。また、すべての方に同じ効果が期待できるわけではありません。個人の体質や顔の状態によって、適した施術は変わってきます。
脂肪溶解注射の種類と特徴|主成分で分類する

脂肪溶解注射は、薬剤を注入して脂肪細胞を分解し、体外への排出を促す施術です。顔の脂肪が気になる部位に直接アプローチできる点が特徴といえます。
脂肪溶解注射は、主成分によって大きく2つのタイプに分けられます。それぞれ効果の強さや副作用のリスクが異なるため、特徴を理解しておくことが大切です。
【重要】未承認医薬品等に関するお知らせ
本記事で紹介する脂肪溶解注射(BNLS、カベリン、Fat X、Fat X Core、Cincelar+等)の多くは、日本国内で承認を得ていない未承認医薬品です。これらは医師の判断のもと、個人輸入等の適切な手続きを経て使用されています。
- 入手経路:医師による個人輸入
- 国内承認状況:顔の脂肪溶解を適応とする医薬品は国内未承認
- 諸外国の承認:デオキシコール酸製剤(KYBELLA)は米国FDAで顎下脂肪に対して承認済み
- リスク:未承認医薬品には未知の副作用が生じる可能性があります
施術を受けるかどうかは、医師から十分な説明を受けた上で、ご自身の意思で判断してください。ご不明な点があれば、カウンセリング時に遠慮なくお尋ねください。
植物由来成分を主体としたBNLSシリーズ
BNLSシリーズは、植物から抽出した成分を主体とした脂肪溶解注射です。比較的マイルドな効果が期待でき、ダウンタイムが少ない傾向にあります。
BNLS(第1世代)は、植物由来成分のみで構成された初期の製剤です。脂肪の分解を促進する働きが期待できますが、効果を実感するまでに複数回の施術が必要となるケースが多く見られます。
BNLS neo(第2世代)では、植物由来成分に加えて、脂肪分解を促進する成分が追加されました。第1世代と比べて効果が高まり、施術回数を減らせる可能性が出てきました。
BNLSアルティメット(第3世代)は、現時点での最新バージョンです。脂肪分解成分の濃度が高められ、より効果的なアプローチが期待できます。腫れや赤みなどの副作用も比較的少ないとされていますが、個人差があります。
BNLSシリーズの主な特徴は以下の通りです。
特徴項目 | 内容 |
---|---|
主成分 | 植物由来成分、脂肪分解促進成分 |
ダウンタイム | 比較的短い傾向(数日程度が目安) |
痛み | 少ない傾向 |
効果実感 | 一般的に数日から1週間程度 |
推奨施術回数 | 3回から5回程度が目安(個人差があります) |
※上記は一般的な傾向であり、個人の体質や施術部位により異なります。
デオキシコール酸を含む脂肪溶解注射
デオキシコール酸は、胆汁に含まれる成分を合成したもので、脂肪細胞の膜を破壊する働きがあります。植物由来成分のタイプと比べて、より強力な効果が期待できる一方で、腫れや痛みなどの副作用が出やすい傾向にあります。
カベリン(カベルライン)は、デオキシコール酸を主成分とした製剤です。顔の脂肪に対して直接的なアプローチが可能で、しっかりとした効果を求める方に適しています。ただし、施術後に腫れや内出血が出る可能性があり、ダウンタイムを考慮する必要があります。
Fat X(ファットエックス)は、デオキシコール酸に加えて、脂肪の代謝を促進する成分が配合されています。顔だけでなく、体の部位にも使用されるケースがあります。
Fat X Core(ファットエックス コア)は、Fat Xの進化版として開発されました。デオキシコール酸の濃度が高められており、より強力な脂肪分解効果が期待できます。その分、腫れや痛みなどの副作用にも注意が必要です。
Cincelar+(チンセラプラス)は、あご下の脂肪に特化して開発された製剤です。二重あごの改善を目指す方に適しています。有効成分であるデオキシコール酸は、米国で顎下脂肪に対する製剤(KYBELLA)としてFDA承認実績のある成分です。ただし、Cincelar+自体が日本やFDAで承認を受けているわけではありません。
デオキシコール酸系の注射の特徴を表にまとめました。
特徴項目 | 内容 |
---|---|
主成分 | デオキシコール酸、代謝促進成分 |
ダウンタイム | やや長め(1週間から2週間程度が目安) |
痛み | やや強い傾向 |
効果実感 | 一般的に2週間から3週間程度 |
推奨施術回数 | 1回から3回程度が目安(個人差があります) |
※上記は一般的な傾向であり、個人の体質や施術部位により異なります。
ボトックス注射による小顔治療|筋肉へのアプローチ

ボトックス注射は、脂肪溶解注射とは異なるアプローチで小顔効果を目指す施術です。ボツリヌストキシンという成分を注入し、筋肉の過度な緊張を和らげることで、フェイスラインをすっきりさせます。
※咬筋への適応について:咬筋への適応については、2025年9月時点で国内承認申請が公表されています。記事公開時点での承認状況は、カウンセリング時にご確認ください。現時点では自由診療として実施されています。
顔の筋肉が発達しすぎている場合、それが原因で顔が大きく見えることがあります。特にエラの部分が張っている方は、咬筋(こうきん:ものを噛むときに使う筋肉)が発達している可能性があります。
ボトックス注射では、この咬筋に薬剤を注入することで、筋肉の働きを一時的に抑制します。筋肉の緊張が和らぐことで、エラの張りが目立たなくなり、フェイスラインがシャープに見える効果が期待できます。
施術の特徴として、注射自体は数分で終了し、体への負担が非常に少ない点が挙げられます。ダウンタイムもほとんどなく、施術直後からメイクも可能です。
効果は施術後2週間から1か月程度で現れ始め、一般的に3か月から6か月程度持続する傾向があります。効果を維持するためには、定期的な施術が必要になります。
ボトックス注射が検討される場合の例:
- エラの張りが気になる方
- 歯ぎしりや食いしばりの癖がある方
- 脂肪よりも筋肉の発達が原因で顔が大きく見える方
- ダウンタイムをできるだけ避けたい方
【重要な禁忌事項】
以下に該当する方は施術を受けられない場合があります。必ずカウンセリング時に医師にお伝えください。
- 妊娠中または授乳中の方
- ボツリヌス毒素に対するアレルギーがある方
- 神経筋疾患(重症筋無力症等)をお持ちの方
- 過去にボトックス注射で異常反応が出た方
ただし、ボトックス注射にも注意点があります。咬筋の働きを抑制することで、一時的に噛む力が弱くなる可能性があります。また、効果は永続的ではなく、定期的なメンテナンスが必要です。
稀に、注射部位の腫れや内出血、表情の違和感などが生じることもあります。これらの症状は一時的なものですが、気になる場合は施術を受けたクリニックに相談することをおすすめします。
部位別に見る適した小顔注射の選び方

顔の中でも、気になる部位によって適した施術は変わってきます。それぞれの部位の特徴と、推奨される注射の種類について説明します。
フェイスライン・あご下の脂肪に適した施術
フェイスラインやあご下は、脂肪がつきやすく、たるみも目立ちやすい部位です。この部位の脂肪が気になる場合は、脂肪溶解注射が適しています。
二重あごが気になる方には、Cincelar+(チンセラプラス)やFat Xシリーズが効果的です。あご下の脂肪に特化して開発された製剤なので、ピンポイントでアプローチできます。
フェイスライン全体をすっきりさせたい場合は、BNLSアルティメットやカベリンなどが選択肢となります。広い範囲に注入することで、顔の輪郭をシャープに見せる効果が期待できます。
頬の脂肪や丸みに対する施術選択
頬の脂肪は、顔を丸く大きく見せる原因となります。頬の脂肪に対しては、比較的マイルドな効果のBNLSシリーズが適している場合が多いです。
頬は顔の中でも目立つ部位であり、自然な仕上がりが求められます。急激な変化よりも、徐々に効果が現れる方が周囲に気づかれにくく、違和感も少なくなります。
ただし、頬の脂肪が多い場合は、より効果の高いカベリンやFat X Coreなどが推奨されることもあります。医師との相談の上で、適切な施術を選ぶことが大切です。
エラの張りに対するボトックス注射
エラが張っている原因が筋肉の発達である場合、ボトックス注射が有効な選択肢となります。脂肪溶解注射では筋肉にはアプローチできないため、原因に合った施術を選択することが重要です。
咬筋の発達によるエラの張りは、ボトックス注射によって改善が期待できる場合があります。定期的な施術を続けることで、効果を維持できます。
エラの張りが脂肪と筋肉の両方に起因している場合は、脂肪溶解注射とボトックス注射を組み合わせることもあります。この場合、医師の判断のもとで適切な治療計画を立てることが必要です。
まぶたや鼻周りなどの繊細な部位
まぶたや鼻周りは、皮膚が薄く繊細な部位です。この部位への施術には、特に高度な技術と注意深い判断が求められます。
まぶたの脂肪が気になる場合、BNLSアルティメットのようなマイルドな効果の製剤が使用されることがあります。ただし、目の周りは非常にデリケートな部位なので、経験豊富な医師による施術が不可欠です。
鼻周りについても同様で、適切な量と注入位置を見極める必要があります。誤った施術は、表情の違和感や非対称性を引き起こす可能性があるため、慎重な判断が求められます。
効果の強さと持続期間で選ぶ小顔注射

小顔注射を選ぶ際、効果の強さと持続期間も重要な判断基準となります。ライフスタイルや求める効果に応じて、適切な施術を選択しましょう。
効果を重視する場合の選択肢
より明確な効果を希望される方には、デオキシコール酸系の脂肪溶解注射が検討される傾向があります。特にFat X CoreやCincelar+は、強い脂肪分解作用が期待できる場合があります。
これらの施術は、比較的少ない回数で効果を実感できる可能性があります。一般的に1回から3回程度の施術で、目に見える変化が現れるケースが多く見られます。
ただし、作用が強い分、ダウンタイムも長くなる傾向にあります。腫れや内出血が1週間から2週間程度続く可能性があるため、その期間の予定を考慮する必要があります。
ダウンタイムを最小限に抑えたい場合
ダウンタイムをできるだけ避けたい方には、BNLSアルティメットやボトックス注射が選択される傾向があります。これらの施術は、腫れや痛みが比較的少ない傾向にあります。
BNLSアルティメットは、植物由来成分が主体なので、体への負担が少なく、施術翌日から通常の生活を送れるケースが多いです。ただし、効果を実感するまでに複数回の施術が必要になる可能性があります。
ボトックス注射は、ダウンタイムがほとんどないのが大きな特徴です。施術直後からメイクも可能で、日常生活への影響を最小限に抑えられます。
持続期間と施術回数の関係
脂肪溶解注射の効果は、脂肪細胞自体を減少させるため、比較的長期間持続する傾向があります。ただし、脂肪細胞が減少しても、体重変動や生活習慣により変化する可能性があります。
理想的な効果を得るためには、複数回の施術が必要になるのが一般的です。BNLSシリーズの場合、目安として3回から5回程度の施術を数週間おきに受けることが推奨されます。
ボトックス注射の効果は一般的に3か月から6か月程度で薄れていく傾向があるため、効果を維持するには定期的な施術が必要です。年に2回から3回程度の施術を継続することで、理想的なフェイスラインを保つことができる場合があります。
以下の表で、各施術の効果持続期間と推奨施術回数を比較します。
施術の種類 | 効果持続期間の目安 | 推奨施術回数 | 施術間隔 |
---|---|---|---|
BNLSアルティメット | 比較的長期間持続する傾向 | 3回から5回程度 | 1週間から2週間 |
カベリン・Fat X系 | 比較的長期間持続する傾向 | 1回から3回程度 | 2週間から4週間 |
ボトックス注射 | 3か月から6か月程度 | 年2回から3回程度 | 4か月から6か月 |
※上記は一般的な傾向であり、個人差があります。体重変動や生活習慣により効果の持続期間は変化します。
小顔注射のリスクと副作用|正確な情報を知る

美容医療の施術には、必ずリスクと副作用が伴います。小顔注射も例外ではありません。施術を受ける前に、起こりうる副作用について正確に理解しておくことが大切です。
一般的に報告される副作用
小顔注射で最も多く見られる副作用は、注射部位の腫れです。薬剤を注入することで、一時的に組織が刺激を受け、炎症反応が起こります。腫れの程度は施術の種類によって異なり、数日から2週間程度で落ち着くのが一般的です。
内出血も比較的よく見られる副作用です。注射針が毛細血管に触れることで、皮下に出血が生じる場合があります。内出血は青紫色のあざとして現れますが、通常1週間から2週間程度で自然に消失します。
注射部位の痛みや圧痛も、施術後数日間続くことがあります。特にデオキシコール酸系の脂肪溶解注射では、脂肪細胞が破壊される過程で炎症が起こるため、痛みを感じやすい傾向にあります。
赤みやかゆみが出ることもあります。これらの症状は通常軽度で、数日以内に改善するケースがほとんどです。ただし、症状が長引く場合や悪化する場合は、速やかに医師に相談する必要があります。
デオキシコール酸系注射の特有のリスク
デオキシコール酸を含む脂肪溶解注射は、作用が強い反面、副作用も出やすい傾向にあります。強い腫れや痛みが数日から2週間程度続く可能性があり、ダウンタイムをしっかりと確保する必要があります。
重要な副作用・合併症
デオキシコール酸系の注射では、以下のような副作用が報告されています。
- 強い腫れと痛み:施術後1〜2週間程度続く可能性があります
- 内出血・あざ:青紫色のあざが数日から2週間程度残る場合があります
- 神経への影響:注射部位の感覚が一時的に鈍くなったり、しびれを感じたりすることがあります
- 下顎縁枝麻痺:顔面神経への影響により、口角が一時的に下がる、左右非対称になる等の症状が現れる可能性があります(稀ですが重要なリスク)
- 嚥下障害:飲み込みにくさを感じる場合があります(稀)
- 皮膚の変化:硬結(しこり)、色素沈着、極めて稀に皮膚壊死が報告されています
これらの症状は通常数週間から数か月で改善しますが、気になる症状がある場合は必ず医師に伝えてください。
また、注入量や注入位置が適切でない場合、凹凸や非対称性が生じる可能性があります。そのため、経験豊富な医師による施術を受けることが非常に重要です。
ボトックス注射のリスクと注意点
ボトックス注射は比較的安全性の高い施術ですが、筋肉の働きを抑制するという性質上、特有のリスクがあります。
咬筋への注射の場合、一時的に噛む力が弱くなることがあります。硬いものを噛みにくく感じたり、食事に時間がかかったりする可能性があります。これらの症状は通常軽度で、数週間で慣れることが多いです。
注入量が多すぎたり、注入位置が適切でなかったりすると、表情に違和感が出る場合があります。笑顔が不自然に見える、顔の動きが制限されるなどの症状です。これらは薬剤の効果が薄れるとともに改善しますが、適切な量と位置への注入が重要です。
稀に、アレルギー反応が起こることもあります。過去にボトックス注射でアレルギー症状が出たことがある方は、施術前に必ず医師に伝えてください。
副作用を最小限に抑えるために
副作用のリスクを減らすためには、以下の点に注意することが大切です。
施術前のカウンセリングで、現在の健康状態や服用中の薬、アレルギーの有無などを正確に伝えましょう。妊娠中や授乳中の方、特定の疾患をお持ちの方は、施術を受けられない場合があります。
施術後は、医師の指示に従ってアフターケアを行うことが重要です。飲酒や激しい運動、長時間の入浴など、血行を促進する行為は、腫れや内出血を悪化させる可能性があるため避けましょう。
注射部位を強くこすったり、マッサージしたりすることも控えてください。薬剤が周囲に広がり、意図しない部位に影響が出る可能性があります。
小顔注射の施術の流れとダウンタイム

実際の施術がどのように進むのか、そしてダウンタイム中の過ごし方について説明します。施術の流れを事前に知っておくことで、不安を軽減できます。
カウンセリングから施術まで
初回来院時には、まず医師によるカウンセリングが行われます。気になる部位や理想とする仕上がり、これまでの美容医療の経験などについて丁寧にヒアリングが行われます。
医師は顔の状態を診察し、脂肪の量や筋肉の発達具合、皮膚の状態などを確認します。その上で、最適な施術方法を提案します。複数の選択肢がある場合は、それぞれのメリット・デメリットについて説明を受けられます。
施術内容や料金、リスクや副作用について十分に説明を受け、納得した上で施術を受けるかどうかを決めましょう。疑問や不安があれば、遠慮なく質問することが大切です。
施術当日は、まず洗顔でメイクや汚れを落とします。その後、注射部位をマーキングし、消毒を行います。痛みが心配な方には、麻酔クリームを塗布することもあります。
実際の注射は、施術の種類にもよりますが、通常10分から30分程度で終了します。注射後は、腫れを抑えるために冷却を行う場合があります。
施術当日の過ごし方
施術直後は、注射部位に腫れや赤みが見られることがあります。これは正常な反応なので、過度に心配する必要はありません。
当日は、できるだけ安静に過ごすことをおすすめします。激しい運動や長時間の入浴は避け、シャワー程度にとどめましょう。飲酒も血行を促進するため控えてください。
メイクについては、施術の種類によって異なります。ボトックス注射の場合は施術直後から可能ですが、脂肪溶解注射の場合は当日は避けた方が良いケースもあります。医師の指示に従ってください。
注射部位に痛みがある場合は、処方された鎮痛剤を服用できます。冷たいタオルで冷やすことも、腫れや痛みの軽減に効果的です。
ダウンタイム中の注意点
ダウンタイムの長さは施術の種類によって異なりますが、一般的には以下のような経過をたどります。
BNLSアルティメットの場合、軽い腫れや赤みが数日程度続くことがあります。多くの方は、施術翌日から通常の生活を送れます。
デオキシコール酸系の脂肪溶解注射では、より強い腫れや痛みが1週間から2週間程度続く可能性があります。この期間は、マスクなどで注射部位を隠すことを検討しても良いでしょう。
ボトックス注射は、ダウンタイムがほとんどありません。施術直後から通常の生活が可能で、メイクもできます。
ダウンタイム中は、以下の点に注意してください。
- 注射部位を強く押したり、マッサージしたりしない
- 激しい運動や長時間の入浴は1週間程度避ける
- 飲酒は数日間控える
- 極端に高温または低温の環境を避ける
- 十分な水分補給と栄養バランスの取れた食事を心がける
効果が現れる時期
効果の現れ方は、施術の種類によって異なります。
BNLSアルティメットでは、施術後数日から1週間程度で効果が現れ始めます。複数回の施術を重ねることで、より明確な変化を実感できます。
デオキシコール酸系の脂肪溶解注射は、腫れが引いた後の2週間から3週間程度で効果が見えてきます。脂肪細胞が分解され、体外に排出される過程には一定の時間が必要です。
ボトックス注射の効果は、施術後2週間から1か月程度で最大になります。筋肉の緊張が徐々に和らいでいくため、自然な変化を実感できます。
信頼できるクリニックの選び方|失敗しないためのポイント

小顔注射の効果や安全性は、施術を行う医師の技術と経験に大きく左右されます。信頼できるクリニックを選ぶことが、理想的な結果を得るための重要な要素です。
医師の経験と専門性を確認する
まず確認すべきは、医師の経験と専門性です。美容医療は高度な技術を要する分野であり、特に注射による施術は、解剖学的な知識と熟練した技術が必要です。
クリニックのウェブサイトなどで、医師の経歴や専門分野、これまでの施術実績を確認しましょう。形成外科や美容外科の専門的なトレーニングを受けた医師であるかどうかも重要なポイントです。
また、小顔注射の施術実績が豊富であることも大切です。多くの症例を経験している医師は、さまざまなケースに対応できる知識と技術を持っています。
カウンセリングの質を見極める
初回カウンセリングでの医師の対応は、クリニック選びの重要な判断材料となります。十分な時間をかけて、患者の悩みや希望を丁寧に聞いてくれるかどうかを確認しましょう。
良いクリニックでは、施術のメリットだけでなく、リスクや副作用についても正直に説明してくれます。また、他の治療法との比較や、施術を受けない選択肢についても提示してくれることがあります。
質問に対して誠実に答えてくれるか、専門用語を分かりやすく説明してくれるかも大切なポイントです。患者の理解度を確認しながら説明を進める医師は、信頼できる証拠といえます。
無理な勧誘や、高額なコースへの誘導がないかも注意して見ましょう。患者の意思を尊重し、納得のいく選択をサポートしてくれるクリニックを選ぶべきです。
施設の衛生管理と設備
美容医療クリニックでは、医療機関としての適切な衛生管理が求められます。清潔で整理整頓された院内環境は、基本的な衛生管理が行き届いている証拠です。
使用する器具の滅菌処理が適切に行われているか、薬剤の保管方法が適切かなども重要です。これらは直接確認することは難しいかもしれませんが、クリニックの姿勢や雰囲気から推測することができます。
また、万が一のトラブルに備えて、緊急時の対応体制が整っているかも確認しましょう。アフターケアの体制がしっかりしているクリニックは、患者の安全を第一に考えている証拠です。
料金の透明性
料金体系が明確で、追加費用の有無についても事前に説明があるクリニックを選びましょう。カウンセリング料、施術料、麻酔代、アフターケア料など、すべての費用を含めた総額を提示してくれることが理想的です。
確認すべき料金項目の例:
- 初診・カウンセリング料
- 施術料(薬剤の種類・使用量による違い)
- 麻酔代(麻酔クリーム使用の場合)
- 再診料・アフターケア料
- 追加施術が必要な場合の費用
- キャンセル料の有無
極端に安い料金を提示するクリニックには注意が必要です。使用する薬剤の質や量、医師の技術レベルに問題がある可能性があります。適正な価格で、質の高い施術を提供しているクリニックを選ぶことが大切です。
料金に関する疑問があれば、カウンセリング時に遠慮なく質問し、納得した上で施術を受けることをおすすめします。
小顔注射に関するよくある質問
患者様からよく寄せられる質問について、詳しくお答えします。施術を検討する際の参考にしてください。
Q1:初めて小顔注射を受ける場合、どの種類がおすすめですか?
初めての方には、ダウンタイムが少なく、比較的マイルドな効果が期待できるBNLSアルティメットをおすすめするケースが多いです。体への負担が少なく、万が一効果に満足できなかった場合のリスクも低いためです。
ただし、最適な施術は個人の状態によって異なります。医師による診察を受け、顔の状態や希望する仕上がりに基づいて判断することが重要です。
Q2:施術後、すぐに仕事や外出はできますか?
施術の種類によって異なります。ボトックス注射やBNLSアルティメットの場合、施術直後から通常の活動が可能なケースが多いです。ただし、軽い腫れや赤みが出る可能性があるため、マスクなどで対応することを検討しても良いでしょう。
デオキシコール酸系の脂肪溶解注射では、より強い腫れが出る可能性があります。大切な予定の前には避け、余裕を持ったスケジュールで施術を受けることをおすすめします。
Q3:効果はどのくらい持続しますか?
脂肪溶解注射の効果は、脂肪細胞自体を減少させるため、比較的長期間持続する傾向があります。ただし、その後の体重増加や生活習慣によって、新たな脂肪が蓄積する可能性はあります。効果を長く維持するためには、バランスの取れた食事や適度な運動など、健康的な生活習慣を心がけることが大切です。
ボトックス注射の効果は一般的に3か月から6か月程度で薄れていく傾向があり、定期的な施術が必要になります。継続することで、咬筋の発達が抑えられ、効果が持続しやすくなる傾向があります。
効果の持続期間には個人差があり、体質や生活習慣、施術部位などによって異なります。詳しくはカウンセリング時に医師にご相談ください。
Q4:痛みはありますか?麻酔は使いますか?
注射による痛みは個人差がありますが、多くの方が我慢できる程度とされています。細い針を使用することで、痛みを最小限に抑える工夫がされています。
痛みに敏感な方には、麻酔クリームを使用することが可能です。麻酔クリームを塗布してから施術を行うことで、痛みをかなり軽減できます。痛みが心配な場合は、カウンセリング時に相談してください。
Q5:何回くらい施術を受ければ効果が出ますか?
BNLSアルティメットの場合、3回から5回程度の施術を推奨するのが一般的です。1回でも変化を感じる方もいますが、複数回受けることでより明確な効果が期待できます。
デオキシコール酸系の脂肪溶解注射は、1回から3回程度で効果を実感できるケースが多いです。ただし、脂肪の量や個人の体質によって異なります。
ボトックス注射は、1回の施術で効果が現れますが、持続期間が限られているため、定期的な施術が必要です。
Q6:他の小顔治療と併用できますか?
多くの場合、他の治療と併用することが可能です。たとえば、脂肪溶解注射とボトックス注射を組み合わせることで、より総合的な小顔効果が期待できます。
ただし、併用する治療の内容やタイミングによっては、リスクが高まる可能性もあります。必ず医師に相談し、適切な治療計画を立ててもらうことが重要です。
Q7:施術を受けられない人はいますか?
以下のような方は、施術を受けられない場合があります。
共通の禁忌事項:
- 妊娠中または授乳中の方
- 特定の疾患(心臓病、肝臓病、腎臓病など)をお持ちの方
- 注射する薬剤に対してアレルギーがある方
- 感染症や炎症が施術部位にある方
- 血液凝固に関する問題を抱えている方
- 出血傾向のある方(抗凝固薬服用中等)
ボトックス注射特有の禁忌:
- 神経筋疾患(重症筋無力症等)をお持ちの方
- 過去にボツリヌス毒素製剤で異常反応が出た方
未成年の方へ:
未成年の方が施術を受ける場合は、保護者の同意が必須となります。また、身体的・心理的な成長段階を考慮し、医師が慎重に適応を判断します。
これらに該当する場合や、その他の健康上の懸念がある場合は、必ずカウンセリング時に医師に伝えてください。服用中のお薬やサプリメント、過去の美容医療の経験なども重要な情報となりますので、正確にお伝えいただくことが安全な施術につながります。
まとめ|自分に合った小顔注射を選ぶために
小顔注射には、脂肪溶解注射やボトックス注射など、さまざまな種類があります。それぞれ異なる仕組みと特徴を持ち、適した部位や期待できる効果も異なります。
脂肪が原因で顔が大きく見える場合は脂肪溶解注射が、筋肉の発達が原因の場合はボトックス注射が検討されます。また、効果の強さやダウンタイムの長さも、施術選びの重要な要素です。
重要なポイント:
- 多くの脂肪溶解注射は国内未承認医薬品であり、自由診療として実施されます
- 効果には個人差があり、すべての方に同じ結果が期待できるわけではありません
- リスクや副作用について十分に理解した上で、施術を受けるかどうかを判断してください
最も大切なのは、ご自身の状態と希望に合った施術を選ぶことです。そのためには、経験豊富な医師による診察とカウンセリングが不可欠です。
福岡天神美容クリニックでは、小顔治療に関する豊富な経験と専門知識を持つ医師が、お一人おひとりに最適な治療法を提案いたします。カウンセリングでは、施術のメリットだけでなく、リスクや副作用についても正直にお伝えし、納得いただいた上で施術を受けていただけるよう努めています。
小顔注射について疑問や不安がある方、どの施術が自分に合っているか知りたい方は、まずはカウンセリングでお気軽にご相談ください。理想のフェイスラインを実現するお手伝いをさせていただきます。
参考文献
- 日本美容外科学会(JSAPS):https://www.jsaps.com/
- 厚生労働省「美容医療に関する情報」:https://www.mhlw.go.jp/
- 日本形成外科学会:https://www.jsprs.or.jp/
※本記事は医療広告ガイドラインに準拠し、医学的な正確性を期して作成されていますが、個々の症状や治療方針については、必ず医師の診察を受けてご判断ください。
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記事執筆:福岡天神美容クリニック 院長 小林 直樹
小顔・輪郭専門医として、ダウンタイムを最小限に抑えた施術に注力。糸リフト、脂肪吸引、切開リフトなどで「腫れにくさ」「自然な仕上がり」を追求してきました。
これまでに顔の脂肪吸引だけで累計4,500件以上、総症例数は1万件超を経験。2024年には年間脂肪吸引症例数 日本一を獲得するなど、豊富な実績に裏打ちされた確かな技術を持ちます。
また、二重整形やくまとり、眉下切開、たれ目形成などの目元治療、ヒアルロン酸・ボトックス注入などの若返り治療も得意分野。丁寧なカウンセリングと万全のアフターフォローで、患者様一人ひとりに寄り添った美容医療を提供しています。
「安心して任せられる美容医療」を信条に、理想の美しさと満足をお届けいたします。
【所属学会】
・日本美容外科学会(JSAS)
・アラガンボトックス認定医
・ジュビダームビスタ認定医