「糸リフトを受けたのに、数ヶ月で元に戻ってしまった」「何度も糸を入れ直しているが、そのたびにまた戻る」——美容医療経験者のなかには、こうした悩みを抱えている方が少なくありません。
糸リフトは、ダウンタイムが比較的短く手軽に受けられる施術として人気を集めています。しかし、その手軽さの裏には、効果の持続期間や適応に関する構造的な限界が存在します。では、なぜ糸リフトの効果は「戻って」しまうのでしょうか。そして、たるみを改善するためには、どのような選択肢があるのでしょうか。
そこで本記事では、糸リフトの効果が持続しないメカニズムを解剖学的な観点から解説し、繰り返し施術を受けることへの疑問をお持ちの方に向けて、長期的な視点での解決策をご紹介します。
【記事執筆】福岡天神美容クリニック 院長 小林直樹
糸リフトの効果が「戻る」とはどういう状態か

糸リフトは、特殊な糸を皮下に挿入し、物理的に皮膚や皮下組織を引き上げる施術です。施術直後は確かにリフトアップ効果を実感できますが、時間の経過とともに「元に戻った」と感じる方がいます。この現象を理解するためには、まず糸リフトがどのような仕組みで効果を発揮しているのかを知る必要があります。
糸リフトの効果は2段階で現れる
糸リフトの効果は、大きく分けて2つの段階で現れます。
第1段階は、物理的なリフトアップ効果です。コグ(突起)がついた糸を皮下に挿入し、その引っ掛かりで組織を物理的に持ち上げます。この効果は施術直後から実感でき、フェイスラインの引き締まりやほうれい線の改善として現れます。しかし、この物理的な引き上げ効果は、一般的な目安として数週間から数ヶ月程度で減少していくとされています(個人差があります)。
第2段階は、コラーゲン生成による引き締め効果です。糸が挿入されることで周囲の組織に刺激が加わり、創傷治癒反応としてコラーゲンが生成されます。この効果は施術後しばらくしてから現れ、肌のハリや質感の改善に寄与するとされています。ただし、この効果も糸が体内で吸収されるにつれて徐々に減弱していきます。
糸の種類による持続期間の違い
糸リフトに使用される糸には複数の種類があり、それぞれ素材の特性によって体内での吸収速度や効果の持続期間が異なります。主な糸の種類と特徴を理解しておくことで、なぜ効果が「戻る」のかをより深く理解できます。
PDO(ポリジオキサノン)は、医療用縫合糸として長年使用されてきた素材です。体内での吸収期間は、一般的な目安として約6ヶ月から1年程度とされており、比較的早く分解されます。コラーゲン生成を促す効果があるとされていますが、物理的なリフトアップ効果の持続は短めです。
PCL(ポリカプロラクトン)は、PDOよりも分解速度が遅く、体内での持続期間は目安として約1年半から2年程度とされています。ゆっくりと分解されるため、コラーゲン生成の刺激が長期間続くとされています。
PLLA(ポリ-L-乳酸)は、PCLと同様に分解速度が遅い素材です。持続期間は目安として約1年半から2年程度で、コラーゲン生成促進効果が高いとされています。ただし、素材の特性上、施術後に硬さを感じる期間がやや長い傾向があります。
※上記の期間はあくまで一般的な目安であり、実際の効果や持続期間には個人差があります。
いずれの素材を使用しても、糸が体内で吸収されれば物理的な引き上げ効果は失われます。そのため、「糸の種類を変えれば永続的に効果が続く」ということはありません。
「戻った」と感じるタイミングと原因
糸リフトの効果が「戻った」と感じるタイミングには個人差がありますが、多くの場合、施術後半年から1年程度で効果の減少を感じ始める傾向があります。この背景には、以下のような要因が関係しています。
まず、糸の素材と吸収速度の問題があります。前述のとおり、糸の素材によって吸収速度は異なりますが、いずれも永続的なものではありません。糸が吸収されるとコグによる物理的な引き上げ効果は失われます。
次に、たるみの進行という要因があります。糸リフトは皮膚や皮下脂肪にアプローチする施術ですが、加齢によるたるみは施術後も継続して進行します。糸による引き上げ効果を上回るスピードでたるみが進行すれば、効果が「戻った」と感じることになります。
また、施術内容の適切さも重要です。糸の本数、挿入する深さ、引き上げる方向などが患者様の状態に適していない場合、期待した効果が得られなかったり、効果の持続期間が短くなったりすることがあります。
さらに、脂肪の量とたるみの程度も影響します。皮下脂肪が多い場合や、たるみが高度に進行している場合は、糸にかかる負荷が大きくなり、効果が早く減少する傾向があります。
なぜ糸リフトには限界があるのか——解剖学的な視点から

糸リフトの効果が「戻る」現象を本質的に理解するためには、顔のたるみがどのように生じるのかを解剖学的に把握する必要があります。
顔のたるみを構成する3つの層
顔面の構造は、外側から「皮膚」「皮下脂肪」「SMAS(スマス:表在性筋膜群)」という3つの主要な層で構成されています。
皮膚は最外層にあり、加齢とともにコラーゲンやエラスチンが減少し、弾力性が低下します。紫外線によるダメージや乾燥も皮膚の老化を促進し、たるみの一因となります。
皮下脂肪は皮膚の下にある層で、加齢により下垂し、顔全体のボリュームバランスを崩す要因となります。頬の脂肪が下がることでほうれい線が深くなったり、フェイスラインがぼやけたりする原因になります。
そしてSMAS(表在性筋膜群)は、皮下脂肪のさらに下にある薄い膜状の組織で、顔の表情筋を覆っています。SMASは顔の「土台」とも言える構造で、ここが緩むと顔全体の輪郭が崩れ、深いたるみの原因となります。SMASの緩みは、皮膚や脂肪だけの問題ではなく、顔の構造そのものの変化を意味します。
また、リガメント(靭帯)と呼ばれる線維組織が、皮膚や脂肪を骨に固定する役割を果たしています。リガメントは顔の複数箇所に存在し、組織を支える「柱」のような働きをしています。加齢によりリガメントが緩むと、皮膚や脂肪が下垂しやすくなります。
糸リフトがアプローチできる層の限界
糸リフトは主に皮下脂肪層にアプローチする施術です。糸に付いたコグが皮下脂肪をひっかけて持ち上げることでリフトアップ効果を得ますが、この方法では顔のたるみの原因の一つであるSMASの緩みに直接アプローチすることができません。
例えるなら、糸リフトは「カーテンの布だけを引っ張り上げている」状態です。カーテンレール(SMAS)自体が下がっている場合、いくら布を引っ張っても構造的な解決にはなりません。重力や日常の表情筋の動きによって、引き上げた組織は徐々に元の位置に戻ろうとします。
これが、糸リフトの効果が「戻る」と感じられる本質的な理由です。糸リフトは確かに一定の効果を発揮しますが、たるみの構造的な原因であるSMASの緩みには対処できないため、効果の持続には限界があります。
糸リフトの適応と不適応
糸リフトには、効果が出やすい状態と出にくい状態があります。この点を理解しておくことは、施術選択において重要です。
糸リフトで効果が出やすいとされる状態:皮膚のたるみが軽度から中等度、皮下脂肪が適度な量、肌にある程度の弾力が残っている、30代後半から50代前半
糸リフトで効果が出にくいとされる状態:たるみが高度に進行している、皮下脂肪が多く重量がある、皮膚の弾力が著しく低下している、過去に複数回の糸リフトを受けている
たるみが高度な場合や、糸リフトを繰り返しても満足できる効果が得られない場合は、施術方法自体を見直す必要があるかもしれません。
糸リフトの効果を長持ちさせるためのケア

糸リフトを受けた後、効果をできるだけ長持ちさせるためには、適切なアフターケアが重要です。ここでは、施術後の過ごし方と注意点について解説します。
施術直後から1週間の過ごし方
糸リフト施術後は、糸が組織に定着するまでの期間が重要です。一般的に、以下の点に注意することが推奨されています。
施術当日から数日間は、腫れや内出血が生じることがあります。これは正常な反応であり、通常1〜2週間程度で改善します。患部を強く触ったり、マッサージしたりすることは避けましょう。
洗顔やメイクは、クリニックの指示に従って再開します。多くの場合、施術翌日から軽い洗顔は可能ですが、施術部位を強くこすらないよう注意が必要です。
就寝時の姿勢にも配慮が必要です。施術後1週間程度は、できるだけ仰向けで寝ることが推奨されます。横向きやうつ伏せで寝ると、糸に不均一な力がかかり、定着に影響を与える可能性があります。
施術後に避けるべき行為
糸リフトの効果を長持ちさせるためには、施術後一定期間、以下の行為を避けることが一般的に推奨されています。
顔への強い刺激:マッサージ、エステ、強い洗顔などは、糸が定着するまで(通常1ヶ月程度)避けることが望ましいとされています。
激しい運動:血流が増加することで腫れが長引く可能性があります。施術後1〜2週間は激しい運動を控えることが一般的です。
サウナ・長時間の入浴:高温環境は血行を促進し、腫れや内出血を悪化させる可能性があります。
歯科治療:口を大きく開ける必要がある歯科治療は、施術後1ヶ月程度は避けることが推奨される場合があります。
過度な表情:大きく口を開ける、強く笑うなどの動作は、糸に負荷をかける可能性があります。施術後しばらくは、表情を穏やかに保つことが望ましいとされています。
ただし、これらのケアを徹底しても、糸リフトの構造的な限界を超えることはできません。アフターケアは効果を最大限に引き出すためのものであり、永続的な効果を保証するものではないことを理解しておく必要があります。
糸リフトのリスク・副作用
糸リフトは比較的手軽な施術とされていますが、以下のようなリスク・副作用が生じる可能性があります。
一般的な症状:腫れ、内出血、一時的な痛み、つっぱり感(通常1〜2週間程度で改善)
まれに生じる症状:感染、糸の露出、皮膚の凹凸、左右差、一時的なしびれや違和感
これらの症状の頻度や程度には個人差があります。気になる症状がある場合は、早めに施術を受けたクリニックにご相談ください。
糸リフトを繰り返すことのメリットとデメリット

糸リフトの効果が減少した場合、再度施術を受けることで効果を維持する方法があります。しかし、繰り返し施術を受けることについては、メリットとデメリットの両面を理解しておく必要があります。
定期的な施術で効果を維持する考え方
糸リフトを定期的に受けることで、ある程度のリフトアップ状態の維持を目指すことができます(効果の感じ方や持続期間には個人差があります)。糸の吸収によるコラーゲン生成の刺激を継続的に得られる点や、1回あたりのダウンタイムが比較的短い点は、繰り返し施術を選ぶ方にとってのメリットと言えます。
ただし、効果を維持するためには、糸の種類や個人差にもよりますが、一般的な目安として半年から1年半程度の間隔で再施術を検討する必要があるとされています。
繰り返し施術のリスクと懸念点
糸リフトを何度も繰り返すことには、いくつかの懸念点もあります。
瘢痕組織の蓄積:糸を繰り返し挿入することで、皮下に瘢痕組織(線維化した組織)が蓄積する可能性があります。これにより、将来的に他の施術を行う際に影響が出る可能性があります。
効果の減弱:繰り返し施術を受けるうちに、同じ本数・同じ方法では以前ほどの効果が得られなくなるケースがあります。
コストの累積:後述するように、長期的なトータルコストは決して低くありません。
長期的な視点でのコスト比較
糸リフトを繰り返し受ける場合、長期的なコストを考慮することが重要です。
| 比較項目 | 糸リフト(定期施術) | 切開リフト |
|---|---|---|
| 施術回数 | 複数回(維持のため) | 基本的に1回 |
| 効果持続期間(目安) | 半年〜1年半程度 | 5〜10年程度 |
| 10年間の施術回数目安 | 7〜15回程度 | 1〜2回程度 |
| ダウンタイム累計 | 施術回数分発生 | 1〜2回分 |
| 通院回数累計 | 施術回数×複数回 | 数回程度 |
| アプローチする層 | 主に皮下脂肪層 | SMAS(筋膜)層まで |
※上記は一般的な目安であり、効果や持続期間には個人差があります。実際の費用や回数は、たるみの状態や施術内容によって異なります。
このように、10年という長いスパンで考えた場合、糸リフトを繰り返し受けることで累計の費用やダウンタイムが増加する可能性があります。「1回あたりの費用は抑えられるが、トータルでは高くなる」というケースも珍しくありません。こうした点を踏まえ、切開リフトを選択される方もいます。
切開リフトという選択肢——SMASへのアプローチ

糸リフトの限界を踏まえ、長期的なたるみ改善を目指す場合、切開リフト(フェイスリフト)という選択肢があります。
切開リフトの仕組みと特徴
切開リフトは、耳の周囲など目立ちにくい部位を切開し、皮膚の下にあるSMAS(表在性筋膜群)を直接引き上げて固定する手術です。糸リフトが皮下脂肪層にアプローチするのに対し、切開リフトはSMAS層に直接アプローチできる点が異なります。
先ほどの例えで言えば、切開リフトは「カーテンレール(SMAS)ごと調整する」方法です。アプローチする層が異なるため、大きな変化を感じる方もいます(個人差があります)。
切開リフトの効果持続期間は、一般的な目安として5年から10年程度とされています(個人差があります)。また、余剰な皮膚を切除することで、糸リフトでは対応しきれない程度のたるみにも対応できる場合があります。
切開リフトのリスクとダウンタイム
切開リフトは糸リフトと比較して、ダウンタイムが長くなる傾向があります。施術を検討する際は、回復までの経過を理解しておくことが重要です。
| 経過時期 | 一般的な状態(目安) |
|---|---|
| 施術直後〜3日 | 腫れ・内出血が目立つ時期。安静が必要 |
| 1週間後 | 腫れのピークを過ぎ、徐々に改善 |
| 2週間後 | 内出血がほぼ消失。メイクで隠せる程度に回復 |
| 1ヶ月後 | 腫れがかなり引き、自然な状態に近づく |
| 3ヶ月後 | ほぼ完成形に近い状態。傷跡も目立ちにくくなる |
※個人差があります。術式や体質によって回復期間は異なります。
切開リフトのリスク・副作用:血腫、感染、神経損傷による一時的なしびれや知覚低下、左右差、傷跡の盛り上がり・赤み、皮膚壊死(まれ)など
これらの症状の頻度や程度には個人差があります。リスクを最小限に抑えるためには、解剖学的知識と手術経験を持つ医師による施術が重要です。
糸リフトと切開リフト、どちらを選ぶべきか
糸リフトと切開リフトは、どちらが優れているというものではなく、それぞれに適した状況があります。
糸リフトが向いているとされる方:たるみが軽度から中等度で、まずは手軽に試してみたい方、ダウンタイムを最小限に抑えたい方、将来的な切開リフトへの「つなぎ」として考えている方
切開リフトが向いているとされる方:たるみが中等度から重度の方、糸リフトを繰り返しても効果に満足できなかった方、長期間効果の持続を目指したい方、トータルコストを考慮して選びたい方
重要なのは、ご自身のたるみの状態、求める効果、ライフスタイル、予算などを総合的に考慮し、医師と相談のうえで最適な方法を選択することです。
糸リフト後に切開リフトを検討する際のポイント

糸リフトを受けた後に切開リフトを検討する場合、いくつか確認しておくべきポイントがあります。
糸リフトの糸が残っていても手術は可能か
糸リフトに使用される糸の多くは吸収性であり、時間とともに体内で分解・吸収されます。ただし、糸が完全に吸収される前に切開リフトを行う場合でも、多くのケースで手術は可能です。
ただし、以前の糸リフトで形成された瘢痕組織が手術に影響を与える可能性があるため、カウンセリング時に過去の施術歴を正確に伝えることが重要です。医師は、糸の種類、本数、施術からの経過期間などを考慮して、最適な手術計画を立てます。
クリニック・医師選びで確認すべきこと
切開リフトは高い技術を要する手術であるため、医師選びは非常に重要です。以下の点を確認することをおすすめします。
まず、医師の経験と専門性です。形成外科や美容外科の専門医資格を持ち、フェイスリフト手術の経験があるかどうかを確認しましょう。学会への所属や、学術活動への参加なども参考情報の一つになります。日本形成外科学会や日本美容外科学会(JSAPS)のウェブサイトでは、専門医を検索することができます。
次に、カウンセリングの質です。医師が直接カウンセリングを行い、患者様の状態や希望を丁寧にヒアリングしているか、施術のメリットだけでなくリスクやダウンタイムについても正直に説明しているかを確認しましょう。医療的な視点から適切な提案をしてくれるクリニックを選ぶことが大切です。
また、一貫した医師の対応も重要なポイントです。カウンセリングから手術、アフターケアまで同じ医師が一貫して担当するクリニックでは、経過の継続的な把握と適切なフォローが期待できます。
※診療体制は医療機関により異なるため、事前にご確認ください。
福岡天神美容クリニックの切開リフト

福岡天神美容クリニックでは、小顔脂肪吸引・リフトアップを専門領域として、切開リフト手術を行っています。
院長執刀・一貫した対応
当院では、院長がカウンセリングから手術、アフターケアまで一貫して担当いたします。患者様一人ひとりの状態と希望を医師が直接把握し、最適な施術計画を立案・実行いたします。
また、一日の手術件数を限定することで、一件一件の施術に十分な時間をかけ、丁寧な手術を行っています。
手術実績
当院では、開院以来、小顔脂肪吸引4,500件以上、手術総数8,500件以上の施術を行ってまいりました(当院集計、同一患者様の複数回施術を含む場合があります)。この経験を踏まえ、安全性と効果の両立を目指した施術を行っています。
術式について
当院の切開リフトでは、術式や状態により、固定バンドや抜糸が不要となる場合があります。詳細は診察時にご説明いたします。
よくある質問

Q. 糸リフトは何回まで受けられますか?
糸リフトの施術回数に明確な上限はありませんが、繰り返し施術を受けることで皮下に瘢痕組織が蓄積し、効果が得られにくくなる可能性があります。複数回の施術を受けても満足できる効果が得られない場合は、切開リフトなど他の方法を検討することをおすすめします。
Q. 糸リフトと切開リフトを併用することはできますか?
状況によっては併用が可能な場合もありますが、一般的には切開リフトで十分なリフトアップ効果が得られるため、併用の必要性は低いと考えられます。詳しくは医師にご相談ください。
Q. 糸リフト後、どのくらい経てば切開リフトを受けられますか?
糸の種類にもよりますが、多くの場合、糸リフト後すぐに切開リフトを受けることも可能です。ただし、過去の施術歴によって手術計画が変わる可能性があるため、カウンセリング時に詳しくお伝えください。
Q. 切開リフトの傷跡は目立ちますか?
切開リフトの切開線は、耳の形状に沿って配置されるため、時間とともに目立ちにくくなります。ただし、完全に消えるわけではありません。傷跡の目立ちやすさには個人差があり、術後のケアや体質も影響します。
Q. ダウンタイムが取れない場合、切開リフトは難しいですか?
切開リフトは糸リフトと比較してダウンタイムが長いため、まとまった休息期間が必要です。一般的な目安として、社会復帰までに2週間程度、完全に落ち着くまでに1〜3ヶ月程度を見込んでおくことをおすすめします。ダウンタイムの確保が難しい場合は、事前に医師と相談し、スケジュールを調整することが重要です。
施術を検討される方へ

糸リフト・切開リフトのいずれの施術も、すべての方に適しているわけではありません。以下に該当する方は、施術を受けられない場合や、慎重な判断が必要な場合があります。
- 妊娠中・授乳中の方
- 重度の心疾患、糖尿病などの持病がある方
- 抗凝固薬を服用中の方
- ケロイド体質の方
- 施術部位に感染症や皮膚疾患がある方
上記以外にも、健康状態や内服薬によっては施術をおすすめできない場合があります。詳細は診察時にご相談ください。
まとめ

糸リフトの効果が「戻った」と感じる背景には、糸リフトがアプローチできる層の限界という構造的な要因があります。糸リフトは皮下脂肪層に作用する施術であり、たるみの原因の一つであるSMAS(表在性筋膜群)の緩みには直接アプローチできません。
糸リフトを繰り返し受けることで効果の維持を目指す方法もありますが、長期的なコストやダウンタイムの累計を考慮すると、切開リフトを選択される方もいます。特に、たるみが進行している方や、糸リフトで満足できる効果が得られなかった方は、切開リフトを選択肢に加えてみてはいかがでしょうか。
どちらの施術を選ぶにしても、大切なのはご自身の状態と希望を正確に把握し、信頼できる医師と相談することです。たるみの状態、求める効果、ライフスタイル、予算などを総合的に考慮し、最適な選択をしていただければと思います。
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記事執筆:福岡天神美容クリニック 院長 小林 直樹
小顔・輪郭専門医として、ダウンタイムを最小限に抑えた施術に注力。糸リフト、脂肪吸引、切開リフトなどで「腫れにくさ」「自然な仕上がり」を追求してきました。
これまでに顔の脂肪吸引だけで累計4,500件以上、総症例数は1万件超を経験。2024年には年間脂肪吸引症例数 日本一を獲得するなど、豊富な実績に裏打ちされた確かな技術を持ちます。
また、二重整形やくまとり、眉下切開、たれ目形成などの目元治療、ヒアルロン酸・ボトックス注入などの若返り治療も得意分野。丁寧なカウンセリングと万全のアフターフォローで、患者様一人ひとりに寄り添った美容医療を提供しています。
「安心して任せられる美容医療」を信条に、理想の美しさと満足をお届けいたします。
【所属学会】
・日本美容外科学会(JSAS)
・アラガンボトックス認定医
・ジュビダームビスタ認定医
※本記事の内容は一般的な情報提供を目的としたものであり、個々の症状や効果には個人差があります。施術を検討される際は、必ず医師の診察を受け、ご自身の状態に適した方法をご相談ください。
