Blog

ブログ

  • トップ
  • ブログ
  • PRP治療でしこりができる原因とは?リスクを防ぐために知っておきたい皮膚科学的メカニズムと正しいクリニック選び

PRP治療でしこりができる原因とは?リスクを防ぐために知っておきたい皮膚科学的メカニズムと正しいクリニック選び

カウンセリングルームで若い男性医師の説明を聞くロングヘアの女性患者
目次

ヒアルロン酸やボトックスを繰り返してきたけれど、「肌質そのものは変わっていない」と感じている方は少なくありません。注入治療は確かに即効性がありますが、時間とともに吸収され、元の状態に戻ってしまう――その繰り返しに疑問を持ち、「自分の力で肌を再生させる」PRP治療(多血小板血漿:自分の血液から血小板を高濃度に抽出した成分を用いる再生医療)に関心を持つ方が増えています。

しかし、PRP治療について調べていくと、「しこりができた」「膨らみすぎた」といった情報に触れ、不安を感じる方もいるのではないでしょうか。実際に「PRPでしこりが生じた」という報告は存在しますが、報告されている重篤なトラブルの中には、PRP単体ではなく成長因子(bFGF)を添加した施術が関与していると考えられる例が複数あります。

そこで本記事では、PRP治療でしこりが発生するメカニズムを皮膚科学的に解説し、しこりのリスクを高める要因、そしてリスクを最小限に抑えるためのクリニック選びのポイントまで、科学的根拠をもとに詳しくお伝えします。「PRP治療に興味はあるが、しこりが心配で踏み出せない」という方にとって、冷静な判断材料となれば幸いです。なお、当院のPRP治療の詳細はこちらからご確認いただけます。

【記事執筆】福岡天神美容クリニック 院長 小林直樹

PRP療法の基本メカニズムと再生医療としての位置づけ

皮膚模型を手に説明する女性医師

PRP治療のしこりリスクを正しく理解するには、まずPRPがどのような仕組みで肌に作用するのかを知っておく必要があります。ここでは、PRP治療の科学的なメカニズムと、従来の注入治療との根本的な違いを解説します。

PRP(多血小板血漿)とは何か

PRP(Platelet Rich Plasma:多血小板血漿)とは、患者自身の血液を採血し、遠心分離(血液を高速回転にかけて成分ごとに分離する技術)によって血小板を高濃度に抽出・濃縮した成分のことです。

血小板には、PDGF(血小板由来成長因子:細胞の増殖や修復を促すタンパク質)、TGF-β(トランスフォーミング成長因子:組織の修復やコラーゲン産生に関与する因子)、VEGF(血管内皮増殖因子:新しい血管の形成を促す因子)、EGF(上皮成長因子:皮膚細胞の増殖を促す因子)など、複数の成長因子が含まれています。これらの成長因子が真皮(表皮の下にある層で、コラーゲンやエラスチンが存在する肌の土台)に注入されると、線維芽細胞(コラーゲンやエラスチンを作り出す、肌のハリを支える細胞)が活性化され、自己のコラーゲンやエラスチンの産生が促されます。

つまり、PRP治療は外部から異物を注入して物理的に形を作るのではなく、自分自身の細胞が持つ再生力を引き出す再生医療です。自己血液由来の成分のみを使用するため、異物反応やアレルギーのリスクは比較的低いとされていますが、完全にゼロではなく、個人差があります。

ヒアルロン酸注入との作用機序の違い

ヒアルロン酸注入は、ゲル状のヒアルロン酸製剤を皮膚の下に注入し、物理的にボリュームを補って凹みやシワを改善する治療です。即効性がある一方、体内で徐々に吸収されるため、効果の持続期間は一般的に6〜12ヶ月程度とされ、維持するためには定期的な再注入が必要になります。

一方、PRP治療は成長因子の働きにより真皮層のコラーゲンやエラスチンの産生を促し、肌の土台そのものを内側から改善していくことを目指す治療です。効果が現れるまでに数週間〜1〜3か月程度かかりますが、肌組織自体の再構築を促すため、個人差はあるものの一定期間の持続が報告されています。ただし、効果の有無や持続期間には大きな個人差があり、保証されるものではありません。

この作用機序の違いが、しこりの発生メカニズムにも深く関わっています。

PRP治療でしこりが発生するメカニズム

モニターの前で解説する男性医師

PRP治療に関心を持つ方が最も気になるのが、「しこり」や「膨らみすぎ」のリスクではないでしょうか。しこりの正体とその発生メカニズムを、皮膚科学的な観点から解説します。

しこりの正体は過剰に産生された組織成分

PRP治療後に生じるしこりの正体は、過剰に産生されたコラーゲンや結合組織です。本来、PRPに含まれる成長因子は線維芽細胞を適度に活性化し、自然な量のコラーゲンやエラスチンの産生を促します。しかし、何らかの原因で成長因子の作用が過剰になると、線維芽細胞が必要以上に活性化され、コラーゲンなどの組織成分が局所的に増殖します。この過剰な組織増殖が、触れると硬く感じる「しこり」や、見た目に分かる「膨らみ」として現れるのです。

重要なのは、この「成長因子の過剰な作用」がPRP単体で生じるケースと、外部から成長因子を添加した場合に生じるケースでは、リスクの大きさが異なると考えられている点です。ただし、bFGFを添加していない純粋なPRPであっても、注入量や個人の体質によってはしこりや期待どおりの効果が得られないケースがあり得ることは理解しておく必要があります。

bFGF(成長因子)添加PRPとしこりの関係

PRP治療におけるしこりの問題を語る上で避けて通れないのが、bFGF(basic Fibroblast Growth Factor:塩基性線維芽細胞増殖因子)の添加に関する問題です。

bFGFは線維芽細胞の増殖を強力に促す成長因子で、これをPRPに添加して注入する「PRP+bFGF療法」は、より強い効果を狙ったものです。しかし、外部から添加するbFGFの量や濃度のコントロールは非常に難しく、線維芽細胞が過度に増殖してしまうリスクがあります。その結果、注入部位にしこりや過度な膨らみが生じ、中には除去が困難なケースも報告されています。

実際に、日本美容外科学会(JSAPS)や関連学会においても、bFGF添加PRPに関するトラブル事例が報告されており、裁判に至った事例も存在します。これは、bFGFの添加によって成長因子の量が自己血液由来のPRP単体では通常起こりにくいレベルにまで増加し、組織の過剰増殖が制御できなくなったことが主な原因と考えられています。

したがって、PRP治療のしこりリスクを考える際には、「PRP単体の治療」と「bFGF等の成長因子を添加したPRP治療」を明確に区別して理解することが重要です。

PRP治療でしこりができる主な原因

リビングのソファで美容雑誌を読むロングヘアの女性

しこりが発生する原因は一つではなく、複数の要因が複合的に関わっています。ここでは、しこりの発生リスクを高める主な原因を整理します。

成長因子(bFGF)の外部添加

前述のとおり、PRP治療におけるしこりの大きなリスク要因の一つは、bFGFなどの成長因子を外部から添加することです。自己血液由来のPRPに含まれる成長因子の量は、体の自然な範囲内に収まります。しかし、外部からbFGFを添加すると、成長因子の濃度が自然な範囲を大きく超え、線維芽細胞の増殖が予測困難なレベルに達する可能性があります。

添加物を使用しない純粋なPRP治療であれば、成長因子の量は自己の血小板に由来する範囲に限定されるため、過剰な組織増殖のリスクは相対的に低くなると考えられています。ただし、リスクが完全になくなるわけではない点にご留意ください。

PRPの注入量と注入濃度の問題

bFGFを添加しない純粋なPRP治療であっても、一度に大量のPRPを一箇所に注入すると、局所的に成長因子の濃度が高まり、しこりが形成されるリスクがあります。特に皮膚が薄い部位(目の下など)では、わずかな注入量の差がしこりや膨らみとして目立ちやすくなります。

適切な注入量は部位ごとの皮膚の厚みや組織の状態によって異なるため、画一的な注入ではなく、部位の特性に応じた量と深度の調整が求められます。

注入深度と注入技術

PRPを注入する深さも、しこりの発生に関与します。真皮層の適切な深さに注入すれば、成長因子は線維芽細胞に効率よく作用し、自然なコラーゲン産生が促されます。しかし、注入が浅すぎたり、一箇所に集中しすぎたりすると、成長因子が局所的に過剰に作用し、しこりの原因となり得ます。

注入深度の調整には、皮膚の構造や各部位の特性を熟知した医師の技術と経験が不可欠です。目の下、ほうれい線、ニキビ跡、首のシワ、手の甲など、部位ごとに皮膚の厚みや動きは大きく異なるため、それぞれに最適な注入方法を選択する必要があります。

PRP抽出の品質と血小板濃度

遠心分離によるPRPの抽出精度も、治療結果に影響を与えます。抽出されたPRPに含まれる血小板の濃度や、赤血球・白血球などの不純物の混入度合いは、使用する遠心分離機や抽出プロトコルによって異なります。

血小板の回収率が低い場合、十分な成長因子が得られず効果が不十分になる可能性がある一方で、不純物が多く混入すると、炎症反応を引き起こし、結果的にしこりの形成につながることも考えられます。高品質なPRPを安定して抽出できる設備と技術は、安全な治療の前提条件の一つです。

患者個人の体質や肌質

同じ施術を受けても、しこりの発生には個人差があります。コラーゲンの産生能力やケロイド体質の有無、創傷治癒の特性は個人によって異なるため、体質的に組織の増殖反応が強い方は、しこりが生じやすい傾向があります。

このような個人差を事前に見極めるためには、施術前の丁寧なカウンセリングと、患者一人ひとりの肌の状態を医師が直接診察した上での判断が重要になります。

しこりのリスクはPRP治療だけの問題ではない

カフェのカウンター席でタブレットを見るショートカットの女性

しこりの問題は、PRP治療だけに限った話ではありません。他の注入治療でも、しこりや膨らみが発生するリスクは存在します。ここでは、公正な比較として他の治療におけるリスクも確認します。

ヒアルロン酸注入におけるしこりリスク

ヒアルロン酸注入でも、注入量が過剰であったり、注入層が不適切であった場合、しこりや不自然な膨らみが生じることがあります。ヒアルロン酸はゲル状の製剤であるため、注入直後の形状がそのまま反映されやすく、過剰注入が直接的に見た目の不自然さにつながります。

ただし、ヒアルロン酸の場合はヒアルロニダーゼという溶解酵素によって修正が可能という特徴があります。一方、PRP治療で産生されたコラーゲンは自己組織であるため、溶解酵素による簡単な修正は難しく、この点がしこりリスクを慎重に考えるべき理由の一つです。

脂肪注入におけるしこりリスク

自身の脂肪を移植する脂肪注入でも、移植した脂肪の一部が壊死して石灰化し、しこりとなるケースがあります。脂肪の定着率にはばらつきがあり、定着しなかった脂肪がしこりの原因となることは臨床上よく知られています。

どの注入治療においても、しこりのリスクをゼロにすることは困難です。重要なのは、各治療のリスクメカニズムを理解した上で、リスクを最小化するための適切な施術を行うことです。

PRP治療の主なリスク・副作用

肩越しに女性医師から説明を受けるショートカットの女性患者

しこり以外にも、PRP治療にはいくつかのリスク・副作用が報告されています。施術を検討する際には、以下の点を理解しておくことが重要です。

PRP治療で起こり得る主なリスク・副作用としては、腫れ(施術後数日〜1週間程度続く場合がある)、内出血(注射針による皮下出血で、通常1〜2週間程度で消退)、疼痛(注入部位の痛みや違和感)、感染(まれではあるが、注射部位からの感染リスク)、色素沈着(内出血の跡が一時的に色素沈着として残る場合がある)、効果が不十分(期待した効果が得られない場合がある)、左右差(注入部位によって効果の現れ方に左右差が生じる場合がある)、そして本記事で詳しく解説しているしこりや膨らみがあります。

これらのリスク・副作用を完全に防ぐことはできません。施術前に医師から十分な説明を受け、ご自身が納得した上で治療を受けるかどうかを判断してください。

PRP治療を受けられない・慎重な判断が必要な方

書斎デスクで電話しながらメモを取るロングヘアの女性

PRP治療は自己血液を使用する治療ですが、すべての方に適応するわけではありません。以下に該当する方は、施術を受けられない、または慎重な判断が必要な場合があります。

該当する可能性のある例としては、妊娠中・授乳中の方、血小板数の異常や血液凝固に関する疾患をお持ちの方、抗凝固薬・抗血小板薬を内服中の方、施術部位に活動性の皮膚感染症がある方、重篤な基礎疾患(悪性腫瘍、重度の肝機能障害等)をお持ちの方、ケロイド体質の方が挙げられます。

上記はあくまで一般的な例であり、最終的な施術の可否は医師の診察によって判断されます。持病や内服中の薬がある方は、必ず事前に医師にお伝えください。

PRP治療でしこりのリスクを防ぐ方法

カウンセリングルームで白髪の男性医師から説明を受けるロングヘアの女性患者

しこりのリスクを完全にゼロにすることは困難ですが、適切な対策を講じることでリスクを低減させることは可能と考えられています。ここでは、しこりを防ぐために重要なポイントを解説します。

bFGF(成長因子)を添加しない純粋なPRP治療を選ぶ

しこりのリスク低減のために重要なポイントの一つは、bFGFなどの外部成長因子を添加しない、自己血液由来の成分のみを使用する純粋なPRP治療を選ぶことです。

前述のとおり、報告されているしこりの重篤なトラブル事例の中には、bFGF添加PRPが関与していると考えられるケースが複数存在します。自己血液由来の成長因子だけであれば、その量は自然な範囲に収まるため、制御不能な組織増殖が起こるリスクは相対的に低くなると考えられています。ただし、bFGF非添加であってもリスクがゼロになるわけではありません。

クリニックを選ぶ際には、使用するPRPに何を添加しているか(あるいは何も添加していないか)を明確に確認することが重要です。「プレミアム」「高濃度」といった名称だけでは、bFGFの添加の有無は判断できません。

注入量と注入深度を細かく調整できる医師を選ぶ

しこりを防ぐためには、部位ごとの皮膚の厚みや動きを考慮し、注入量と注入深度を細かく調整できる技術を持った医師による施術が不可欠です。

一度に大量のPRPを注入するのではなく、少量ずつ複数回に分けて効果を確認しながら進める慎重なアプローチは、しこりや膨らみすぎのリスクを抑えるうえで有効と考えられています。特に目の下やほうれい線など、皮膚が薄く変化が目立ちやすい部位では、より繊細な注入技術が求められます。

PRP抽出の品質に配慮したクリニックを選ぶ

PRPの抽出品質は、治療の安全性と効果に関わる重要な要素です。血小板の回収率が高く、不純物の少ないPRPを抽出できるかどうかは、使用する遠心分離機の性能と抽出プロトコルに依存します。

福岡天神美容クリニックでは、使用する遠心分離システムのメーカー評価に基づき、高い血小板回収率でのPRP抽出を行う予定です。17ccの採血から2ccのPRPを抽出し、少ない注入量で治療を行うことを目指しています。ただし、抽出品質がそのまま臨床効果を保証するものではなく、効果には個人差があります。

施術前の丁寧なカウンセリングを重視する

しこりのリスクを回避するためには、施術前のカウンセリングの質が非常に重要です。患者の肌の状態、過去の美容医療歴、体質(ケロイド体質の有無など)を医師が直接診察し、PRP治療の適応かどうかを総合的に判断する必要があります。

カウンセラーやスタッフ主導のカウンセリングではなく、実際に施術を行う医師が直接診察・説明を行う体制は、リスクの見落としを防ぐ上で重要な要素です。福岡天神美容クリニックの院長の経歴・実績の詳細はこちらからご確認いただけます。

契約前に確認したいポイント

PRP治療を受ける前に、以下の点を医師やクリニックに確認することをお勧めします。

確認すべきポイントとしては、再生医療等提供計画が適切に届出されているか、PRPにbFGF等の成長因子を添加するかしないか、しこりを含むリスク・副作用について書面での説明と同意書があるか、施術後に問題が生じた場合のフォロー体制はどうなっているか、といった点が挙げられます。

不安な場合は、複数のクリニックでカウンセリングを受け、比較検討することも一つの方法です。

PRP治療後にしこりが生じた場合の対処法

洗面台のスタンドミラーで肌を確認するショートカットの女性

万が一、PRP治療後にしこりが生じた場合にどのような対処が可能かを理解しておくことも、治療を検討する上で重要です。

経過観察による自然改善の可能性

PRP治療後は、注入部位に一時的な腫れや硬さが生じることがあります。これは施術に伴う正常な反応であり、多くの場合は数日〜1週間程度のダウンタイムの中で自然に改善します。

施術直後の腫れや硬さと、治療から数か月経過しても残存するしこりは、性質が異なります。施術後の状態に不安を感じた場合は、まず施術を行った医師に相談し、それが通常の経過なのか、追加の対応が必要な状態なのかを判断してもらうことが大切です。

修正治療の選択肢と限界

PRP治療後に生じたしこりが自然に改善しない場合、状態に応じていくつかの修正方法が検討されます。ステロイド注射による組織の縮小、修正注射による調整、あるいは外科的な除去などが選択肢として挙げられます。

ただし、修正治療には限界があることも理解しておく必要があります。しこりの状態や部位、大きさによっては、完全に元の状態に戻すことが難しいケースもあります。また、修正治療の効果には個人差があり、どの方法が適切かはしこりの状態によって異なります。このため、しこりが生じてからの対処よりも、しこりのリスクを最小限に抑える施術を受けることが何よりも重要です。

しこりが生じた際に適切な対処を受けられるよう、施術後のフォロー体制が整ったクリニックを選ぶことも大切です。カウンセリングから施術、アフターケアまで同じ医師が一貫して担当する体制であれば、術後の経過を正確に把握した上での対応が可能になります。

PRP治療の経過と効果発現のタイムライン

キッチンカウンターでカレンダーを見ながらスケジュールを確認するロングヘアの女性

PRP治療は即効性のある治療ではなく、自己の細胞が時間をかけてコラーゲンを産生することで効果が現れる再生医療です。施術後の経過を正しく理解しておくことで、不要な不安を避けることができます。

時期経過の目安
施術直後〜数日注入部位に軽度の腫れ、内出血が生じる場合がある
1〜2週間腫れや内出血が徐々に落ち着く
数週間〜1か月成長因子による線維芽細胞の活性化が進行
1〜3か月コラーゲン産生が進み、肌のハリや質感の変化を実感し始める方もいる時期
3か月以降効果が安定し始める時期(ただし実感には個人差が大きい)

※効果の発現時期や持続期間には大きな個人差があります。上記はあくまで一般的な目安であり、効果を保証するものではありません。効果が得られない場合もあります。

ヒアルロン酸注入が「注入直後から効果が分かる」のに対し、PRP治療は「自分の細胞が時間をかけて肌を再生する」ことを目指すため、効果の実感までに時間がかかります。この時間差を理解せず、施術直後の腫れや硬さを「しこりができた」と誤認してしまうケースもあるため、施術前に医師から経過について十分な説明を受けておくことが大切です。

ヒアルロン酸の繰り返し注入とPRP治療の長期的な比較

クリニック待合室でパンフレットを見比べるショートカットの女性

PRP治療を検討する方の中には、「ヒアルロン酸を繰り返し打ち続けるのとPRP治療ではどちらが自分に合っているか」という疑問を持つ方も少なくありません。ここでは、長期的な視点で両者の特徴を比較します。

比較項目ヒアルロン酸注入PRP治療
作用の仕組みゲル状製剤で物理的にボリュームを補う成長因子が自己のコラーゲン産生を促す
効果発現即日〜数日で実感数週間〜1〜3か月で徐々に
効果の持続期間6〜12ヶ月程度(個人差あり)報告例では数年程度(個人差が大きい)
肌質自体の改善直接的な改善は限定的コラーゲン産生の促進が期待される
しこりリスクへの対応ヒアルロニダーゼで修正可能修正が比較的難しい場合がある
アレルギーリスク製剤への反応の可能性がある自己血液由来のため比較的低い

※上記は一般的な傾向を示したものであり、効果の有無や程度には大きな個人差があります。具体的な費用や施術回数は状態やクリニックによって大きく異なります。

ヒアルロン酸注入は即効性があり、仕上がりの予測がしやすいという利点があります。一方、PRP治療は効果発現に時間を要するものの、肌の土台となるコラーゲン産生を促し、肌質改善を目指すという特性があります。どちらが優れているということではなく、求める効果やライフスタイルに応じた選択が重要です。

長期的な視点では、ヒアルロン酸注入は複数回の施術とその都度のダウンタイム、通院コストが累積する傾向があります。PRP治療は施術回数が少なくなる可能性がありますが、1回あたりの費用はヒアルロン酸よりも高い傾向にあります。どちらが経済的に有利かは、効果の持続期間や施術回数に個人差があるため一概には比較できません。ご自身の状況に応じて、医師と相談のうえ判断されることをお勧めします。

安全なPRP治療を受けるためのクリニック選びのポイント

クリニック受付で案内資料を受け取るロングヘアの女性患者とスタッフ

しこりのリスクを低減させ、PRP治療の効果を引き出すためには、クリニック選びが重要です。以下のポイントを参考に、慎重に検討してください。

bFGF等の添加物の有無を確認する

最も重要な確認事項の一つは、PRPに外部から成長因子(bFGF等)を添加しているかどうかです。添加物を使用しない、自己血液由来の成分のみで構成された純粋なPRP治療であるかを、カウンセリング時に必ず確認してください。

医師が一貫して担当する体制か

カウンセリングから施術、アフターケアまでを一人の医師が一貫して担当する体制は、安全性の観点で重要です。施術前に患者の肌を直接診察した医師がそのまま施術を行うことで、肌の状態に応じた注入量や深度の調整がより的確に行われることが期待されます。

福岡天神美容クリニックでは、院長がカウンセリングから施術、アフターケアまで一貫して担当します。院長の注入治療の経験症例数は1万件を超え(注入治療全般の累計)、一日の施術件数を限定した丁寧な施術を行っています。膨らみすぎ等のリスクを減らすよう注入量・注入深度の調整に配慮していますが、合併症の可能性を完全にゼロにすることはできません。

施術後のフォロー体制が整っているか

万が一しこりや想定外の症状が生じた際に、適切な対応を受けられるフォロー体制があるかも重要です。施術を行った医師に直接相談できる環境は、患者にとっての安心感につながります。

十分なリスク説明を行っているか

PRP治療のメリットだけでなく、しこりを含むリスクや副作用、ダウンタイムについて、施術前に書面を含めた十分な説明を行うクリニックを選ぶべきです。過去の裁判事例では、リスク等の説明義務を怠ったことが問題として指摘されたケースもあります。患者が十分な情報を得た上で判断できる環境を整えているかどうかは、クリニックの誠実さを測る指標の一つです。

再生医療等提供計画の届出を確認する

PRP治療は再生医療等安全性確保法の対象となり得る治療です。クリニックが再生医療等提供計画を適切に届出し、認定再生医療等委員会の審査を経ているかどうかを確認することも、安全なクリニック選びの重要なポイントです。

PRP治療と組み合わせ可能な施術

ソファで女性医師とタブレットを見ながら相談するショートカットの女性患者

PRP治療は、他の美容医療と組み合わせることで、より多角的なアプローチが可能です。しこりのリスクを恐れて治療を躊躇する方にとって、PRP単体では対応が難しい悩みには別の治療法も選択肢となり得ます。

たるみの程度が大きい場合、PRP治療だけでは十分な改善が難しいことがあります。たるみ改善には糸リフトとの併用も選択肢のひとつです。また、より根本的なたるみの改善が必要な場合は、SMASフェイスリフトもご検討ください

肌の引き締め効果を加えたい方には、モフィウス8との併用も選択肢として挙げられます。PRP治療によるコラーゲン産生の促進と、モフィウス8によるRF(高周波)エネルギーを用いた肌の引き締めを組み合わせることで、肌質改善とたるみ改善の両方にアプローチすることが可能です。ただし、組み合わせによる効果には個人差があり、すべての方に同じ結果が得られるわけではありません。

目の下のクマやくぼみについては、原因によってPRP治療が適する場合と、他の治療法が適する場合があります。目の下のクマの原因と治療法の詳細はこちらからご確認いただけます。

どの治療法が最適かは、お悩みの状態や原因によって異なるため、医師の診察を受けた上で判断することが重要です。

まとめ:PRP治療のしこりリスクを正しく理解し、納得した上で治療を選ぶために

木漏れ日の並木道で振り返り笑顔を見せるロングヘアの女性

PRP治療におけるしこりの問題は、bFGF(成長因子)の外部添加、過剰な注入量、不適切な注入深度、個人の体質など、複数の要因が関与しています。自己血液由来の成分のみを使用する純粋なPRP治療を選び、部位ごとに注入量と深度を適切に調整できる技術を持った医師のもとで施術を受けることで、しこりのリスク低減を図ることができます。ただし、どのような対策を講じても合併症の可能性を完全にゼロにすることはできない点は、ご理解いただく必要があります。

PRP治療は、ヒアルロン酸やボトックスのように「形を作る」「動きを止める」治療ではなく、自分自身の肌が持つ再生力を引き出すことを目指す再生医療です。即効性はありませんが、肌の土台そのものを内側から改善することを目指し、一定期間の持続が報告されています。効果の有無や持続期間には大きな個人差があります。

しこりへの不安は、正しい知識を持つことで冷静に判断できます。施術を検討される場合は、添加物の有無、医師の技術と経験、再生医療等提供計画の届出状況、施術後のフォロー体制を十分に確認した上で、信頼できるクリニックを選んでください。

>PRP治療の施術の流れや詳細はこちら

▶ ご相談・ご予約はこちらから

📍福岡天神美容クリニック
🕊 ご予約・ご相談は以下からどうぞ
▶︎ LINE公式アカウント:https://lin.ee/tXa7oWn
📞 お電話もお気軽に 0924015012
Google Map:https://maps.app.goo.gl/rniFAYrzatgrbHMC9


※本記事の内容は一般的な医学情報に基づくものであり、特定の治療効果を保証するものではありません。PRP治療の効果やリスクには個人差があります。施術を検討される場合は、必ず医師の診察を受け、十分な説明を受けた上でご判断ください。

※PRP治療は再生医療等安全性確保法に基づく手続き(再生医療等提供計画の届出、認定再生医療等委員会による審査等)が必要な治療です。施術を受けるクリニックが適切な手続きを完了しているか確認されることをお勧めします。

※当院では、再生医療等安全性確保法に基づく必要な手続きを行った上で、2026年4月よりPRP治療の提供を開始する予定です。


参考:

最近の投稿

カテゴリー