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糸リフトは何回まで受けられる?繰り返し施術の限界と根本的なたるみ改善を解説

美容クリニックでフェイスラインを確認する40代日本人女性
目次

「糸リフトを入れても、半年から1年で元に戻ってしまう」「何度も繰り返すうちに、本当にこれでいいのか疑問を感じるようになった」——こうした声は、美容医療の現場で決して珍しくありません。

糸リフトは手軽にリフトアップ効果を得られる施術として広く普及していますが、その効果には持続期間の限界があります。では、糸リフトは何回まで受けられるのか、繰り返すことで本当に満足のいく結果が得られるのか。本記事では、糸リフトの回数制限や効果持続のメカニズムを解剖学的な観点から解説し、たるみの原因層(SMAS)にアプローチする選択肢についてもご紹介します。

【記事執筆】福岡天神美容クリニック 院長 小林直樹

糸リフトの基本的な仕組みと効果

糸リフトの仕組みを医師から説明を受ける女性患者

糸リフトとは、特殊な医療用の糸を皮下に挿入し、物理的に皮膚や皮下組織を引き上げる施術です。使用される糸にはコグ(トゲ状の突起)がついており、このコグが組織に引っかかることでリフトアップ効果を発揮します。

施術時間は30分から1時間程度で、切開を伴わないため、ダウンタイムが比較的短いことが特徴です。施術直後から変化を感じる方も多く、この即効性が糸リフトが選ばれる理由のひとつとされています。頬のたるみ、フェイスラインのもたつき、ほうれい線、口元のたるみなど、顔の様々な部位に対応できる点も魅力です。

糸リフトで期待できる効果

糸リフトの効果は、大きく分けて二つあります。

一つ目は、糸による物理的なリフトアップ効果です。コグが皮下組織をつかみ、物理的に引き上げることで、頬のたるみやフェイスラインのもたつき、ほうれい線の改善が期待できる場合があります。施術直後から効果を感じる方もいらっしゃいますが、腫れの影響で見え方が変わることもあるため、最終的な仕上がりは落ち着いてから判断することが大切です。

二つ目は、コラーゲン生成の促進による肌質改善効果です。糸が挿入されると、体内では異物反応として糸の周囲にコラーゲンが生成されます。この作用により、肌のハリや弾力が向上する場合があるとされています。コラーゲンの生成は糸が吸収された後も一定期間継続するとされますが、その程度や期間には個人差があります。

なお、糸リフトの効果の現れ方や持続期間には個人差があり、すべての方に同様の結果が得られるわけではありません。

糸リフトに使用される糸の種類

糸リフトに使用される糸は、大きく「吸収糸(溶ける糸)」と「非吸収糸(溶けない糸)」に分類されます。現在、日本の美容医療では吸収糸が主流となっています。

吸収糸の主な素材には、PDO(ポリジオキサノン)、PCL(ポリカプロラクトン)、PLLA(ポリ乳酸)などがあります。それぞれ吸収されるまでの期間や硬さ、コラーゲン生成能力に違いがあり、患者の状態や希望に応じて使い分けられます。

PDOは医療用縫合糸としても使用される素材で、体内でおよそ6ヶ月から8ヶ月程度で吸収されるとされています(製品や個人差により異なります)。比較的柔らかく、自然な仕上がりが得られやすい一方、持続期間は短めの傾向があります。

PCLはPDOよりも吸収期間が長く、およそ1年半から2年程度体内に残るとされています(製品設計や個人差により異なります)。そのため、リフトアップ効果の持続期間もPDOより長くなる傾向があります。

PLLAは吸収期間が1年半から2年程度とされ、コラーゲン生成能力が高いことが特徴です。肌のボリュームアップや弾力改善に効果が期待できるとされています。

非吸収糸は体内に残り続けるため、理論上は効果が長期間持続しますが、感染リスクや糸の露出といったトラブルの可能性があり、施設によっては取り扱いが限られる傾向にあります。

糸リフトの効果持続期間

糸リフトの効果持続期間は、使用する糸の種類や本数、施術部位、個人の肌状態によって大きく異なります。以下は一般的な目安です。

物理的なリフトアップ効果は、施術後半年から1年程度で徐々に薄れていく傾向があります。これは、コグが組織を支える力が時間とともに弱まるためです。溶ける糸を使用した場合、糸自体が体内で分解・吸収されるため、物理的な支持力は失われていきます。PCLなど吸収期間の長い糸を使用した場合は、1年半程度リフトアップ効果が続くこともありますが、個人差があります。

コラーゲン生成による引き締め効果は、糸が吸収された後も一定期間続く場合があります。ただし、この効果も永続的なものではなく、時間の経過とともに薄れていきます。効果の持続期間には個人差が大きいことをご理解ください。

糸リフトは何回まで受けられるのか

糸リフトの施術回数について調べる40代女性

「糸リフトに回数制限はあるのか」という疑問は、多くの方が抱くものです。結論から述べると、医学的に明確な回数制限は設けられていません。ただし、繰り返し施術を受ける際には、いくつかの重要な点を理解しておく必要があります。

推奨される施術間隔と頻度

糸リフトを繰り返す場合、一般的には前回の施術から半年から1年程度の間隔を空けることが推奨されています。これは、以下の理由によります。

まず、前回挿入した糸が体内で安定し、組織に馴染むまでには一定の期間が必要です。糸が十分に定着する前に追加施術を行うと、組織への負担が増大する可能性があります。

また、前回の施術効果がどの程度持続しているかを見極めるためにも、適切な間隔を空けることが重要です。効果が残っている段階で追加施術を行っても、得られる改善効果は限定的になりかねません。

使用する糸の種類によっても推奨される間隔は異なります。PDOの場合は半年から1年、PCLやPLLAの場合は1年から1年半程度の間隔が目安となります。ただし、これはあくまで一般的な目安であり、個人の状態によって適切な間隔は変わります。必ず医師の診察を受けて判断してください。

繰り返し施術のリスクとやりすぎによる後悔

糸リフトを何度も繰り返すことには、いくつかのリスクが伴います。施術前にこれらのリスクを理解しておくことで、後悔を防ぐことができます。

皮下組織への蓄積的な負担として、繰り返し糸を挿入することで、皮下組織に線維化(瘢痕組織の形成)が進む可能性があります。線維化が進むと、組織が硬くなり、将来的に他の施術を受ける際に影響が出る場合もあります。

過度に糸を入れすぎると、引きつれや不自然な表情が生じるリスクがあります。特に、強く引き上げすぎた場合には、笑顔が不自然になったり、常に緊張しているような表情になったりすることがあります。

皮膚の凹凸やたるみ、頬のこけが目立つケースもあります。糸で組織を引き上げる際に、皮下脂肪の分布が変化し、意図しない凹凸が生じることがあります。また、繰り返しの施術で脂肪が減少し、頬がこけて見えるようになる場合もあります。

糸の透け・浮き出しも起こりうるトラブルです。皮膚が薄い部位や、糸を浅い層に挿入した場合、糸が皮膚表面から透けて見えたり、触ると糸の存在が分かったりすることがあります。

これらのリスクの発生頻度や程度には個人差があります。リスクを避けるためには、適切な本数と施術間隔を守ること、経験豊富な医師のもとで施術を受けることが重要です。

なぜ糸リフトの効果は持続しないのか~解剖学的な観点から~

糸リフトの効果が持続しない理由を医師から聞く女性

糸リフトの効果が時間とともに薄れる理由を理解するには、顔のたるみが発生するメカニズムを解剖学的に知る必要があります。この仕組みを理解することで、なぜ糸リフトでは構造的な改善が難しいのか、そして他にどのような選択肢があるのかが明確になります。

顔のたるみを構成する三層構造

顔の組織は、表面から順に「皮膚」「皮下脂肪」「SMAS(表在性筋膜群)」という三層構造になっています。

SMAS(Superficial Musculo-Aponeurotic System)とは、皮膚と表情筋の間に存在する薄い膜状の組織で、顔の土台ともいえる重要な構造です。SMASは表情筋と連続しており、顔全体を支える役割を担っています。加齢に伴いSMASが緩むと、その上にある皮下脂肪と皮膚も一緒に下垂し、たるみとして現れます。

また、顔にはリガメント(靭帯)と呼ばれる線維組織が存在し、皮膚や皮下組織を骨に固定する役割を担っています。頬骨リガメント、咬筋リガメント、下顎リガメントなど、顔には複数のリガメントが存在します。加齢によってこれらのリガメントが緩むと、組織全体が下方へ移動し、たるみとして現れます。

つまり、顔のたるみは単に皮膚が伸びただけではなく、SMASの緩み、リガメントの弱体化、皮下脂肪の下垂という複合的な要因によって生じています。

糸リフトが作用する層の限界

糸リフトで挿入される糸は、主に皮下脂肪層に留置されます。コグが皮下脂肪をつかんで引き上げることでリフトアップ効果を発揮しますが、たるみの原因となるSMASやリガメントには直接作用しにくいという構造的な特徴があります。

皮下脂肪層は柔らかく流動性があるため、組織を固定する力が弱く、時間の経過とともにコグの支持力が低下し、組織が再び下垂していく傾向があります。これが、糸リフトの効果が半年から1年程度で薄れる解剖学的な理由のひとつです。

また、コグが皮下脂肪をつかむ力には限界があります。中程度以上のたるみがある場合、皮下脂肪層だけを引き上げても、SMASや深部組織の下垂を改善することは難しい場合があります。

つまり、糸リフトは「皮下脂肪層を一時的に引き上げる」施術であり、たるみの原因となる「SMASの下垂」や「リガメントの緩み」に直接アプローチするものではないという点を理解しておく必要があります。この構造的な特徴が、糸リフトを繰り返しても満足できない結果につながる原因のひとつと考えられています。

糸リフトのリスク・副作用と禁忌事項

糸リフトのリスクについて慎重に確認する女性

糸リフトを検討する際は、起こりうるリスクや副作用、施術を受けられない条件(禁忌)を理解しておくことが重要です。

糸リフトの主なリスク・副作用

糸リフトで起こりうる主なリスク・副作用には以下のものがあります。発生頻度や程度には個人差があり、すべての方に生じるわけではありません。

腫れ・内出血は、施術後数日から2週間程度続くことがあります。程度には個人差があり、目立たない方もいれば、しばらく気になる方もいます。

疼痛・違和感として、施術後しばらくは引っ張られるような感覚や痛みを感じることがあります。通常は時間とともに軽減しますが、数週間続く場合もあります。

感染のリスクは低いとされていますが、稀に起こる可能性があります。発熱、強い痛み、膿などの症状がある場合は、速やかに医師に相談してください。

左右差として、仕上がりに左右差が生じる場合があります。顔はもともと完全に左右対称ではないため、ある程度の差は生じ得ます。

引きつれ・不自然な表情として、糸の挿入位置や引き上げの強さによっては、表情が不自然になる場合があります。通常は時間とともに馴染んでいきますが、程度によっては修正が必要になることもあります。

皮膚の凹凸・糸の透けとして、皮膚が薄い部位では糸が透けて見えたり、凹凸が生じたりすることがあります。

神経障害として、稀に糸が神経に影響し、一時的なしびれや感覚異常が生じることがあります。多くは一時的なものですが、症状が続く場合は医師に相談してください。

糸リフトの禁忌・注意が必要な方

以下に該当する方は、糸リフトを受けられない、または慎重な判断が必要となる場合があります。必ず事前に医師にお伝えください。

妊娠中・授乳中の方は、安全性が確立されていないため、施術をお控えいただいております。

抗凝固薬・抗血小板薬を内服中の方は、出血・内出血のリスクが高まる可能性があります。服薬状況を必ずお伝えください。内服内容によっては休薬の可否や代替策を含め、主治医と連携して判断します。

ケロイド体質の方は、傷跡が目立ちやすくなる可能性があります。

施術部位に感染症・炎症がある方は、症状が落ち着いてからの施術となります。

重度の基礎疾患(糖尿病、心疾患、免疫疾患等)をお持ちの方は、事前に医師にご相談ください。

アレルギー体質の方、または過去に医療材料でアレルギー反応が出たことがある方は、使用材料について事前に医師へご相談ください。

その他、既往歴や現在の健康状態によっては施術が難しい場合があります。カウンセリング時に詳しくお伺いします。

糸リフトの効果を長持ちさせる方法

糸リフト後のスキンケアを丁寧に行う女性

糸リフトの効果をできるだけ長く維持するためには、いくつかのポイントがあります。施術を受ける前に、これらの点を医師と相談しておくことをおすすめします。

適切な本数と施術計画

糸の本数は、たるみの程度や施術部位によって異なります。本数が少なすぎると十分なリフトアップ効果が得られにくく、多すぎると不自然な仕上がりや組織への負担増加につながる可能性があります。

一般的に、片側あたり4本から10本程度が使用されることが多いですが、これはあくまで目安です。患者の状態、希望する仕上がり、使用する糸の種類によって適切な本数は変わります。

医師と相談のうえ、自身の状態に適した本数を選択することが重要です。また、一度の施術で完璧を目指すのではなく、段階的に調整していく方針を取ることで、自然な仕上がりを実現しやすくなります。

施術後のケアと注意点

施術後は、糸が組織に定着するまでの期間、顔への過度な刺激を避けることが推奨されます。以下は一般的な注意点ですが、具体的な指示は施術を受けたクリニックの医師に従ってください。

施術部位のマッサージは、糸がずれたり効果が減弱したりする原因となる可能性があるため、医師の指示があるまで控えてください。激しい運動は血流を増加させ、腫れや内出血を悪化させる可能性があります。

飲酒も血流を増加させるため、施術後数日から1週間程度は控えることが推奨される場合があります。サウナや長時間の入浴も同様の理由で、一定期間は避けたほうがよいでしょう。

歯科治療での大きな開口は、糸に負担をかける可能性があります。やむを得ず治療が必要な場合は、歯科医師に糸リフトを受けたことをお伝えください。

併用施術の検討

糸リフト単独では対応しきれないたるみに対しては、他の施術との併用が提案される場合もあります。

ハイフ(HIFU:高密度焦点式超音波)は、超音波のエネルギーを皮下組織やSMAS付近(筋膜層)に届け、組織の引き締めを促す治療です(到達深度は機器や設定により異なります)。糸リフトと併用することで、異なる層にアプローチし、より総合的なリフトアップ効果を目指すことができるとされています。

ヒアルロン酸注入は、たるみによって生じたボリュームロスを補う治療です。頬のこけやほうれい線の溝を改善する効果が期待できます。

ボトックス注射は、表情筋の動きを抑制することで、シワの改善や小顔効果を得る治療です。

併用施術に関する重要な注意点:複数の施術を組み合わせる場合は、適切な間隔や順序があります。間隔を空けずに施術を受けるとトラブルの原因となる可能性があります。また、過去に受けた施術(他院での施術を含む)は必ず医師にお伝えください。併用の適否は診察のうえで判断します。

年齢や肌状態による糸リフトの効果の違い

年代の異なる女性2人が美容について話し合う様子

糸リフトの効果や推奨される施術頻度は、年齢や肌状態によって異なります。ただし、年齢だけで一律に判断できるものではなく、たるみの程度・皮膚の厚み・脂肪量・骨格など、個人の状態によって適応は変わります。以下は一般的な傾向としてご参考ください。

30代後半から40代前半の場合

この年代では、たるみの初期段階であることが多く、糸リフトの効果を実感しやすい傾向があるとされています。皮膚の弾力がまだ比較的保たれているため、少ない本数でも効果が得られやすく、持続期間も長めになることがあります。

ただし、この年代で糸リフトを始めた場合、その後何十年にもわたって繰り返し施術を受け続けることになる可能性があります。長期的なコストや組織への影響を考慮した判断が求められます。

40代後半から50代の場合

たるみが進行し、糸リフトだけでは十分な効果が得られにくくなる傾向がある年代です。皮膚の弾力低下やSMASの緩みが進んでいる場合、糸で皮下脂肪を引き上げても、期待したほどのリフトアップ効果が得られないことがあります。

この年代では、糸リフトの本数を増やしたり、他の施術と併用したりすることが提案されることがありますが、それでも効果の持続期間は短くなる傾向があります。構造的な改善を求める場合は、切開リフトを検討する時期かもしれません。

60代以降の場合

皮膚のたるみ、SMASの緩み、骨格の変化など、複合的な要因が加わり、糸リフトだけで満足のいく結果を得ることは難しくなる傾向があります。糸リフトを受けても効果が限定的で、持続期間も短くなりがちです。

この年代で本格的なリフトアップを希望する場合は、SMASにアプローチできる切開リフトが選択肢となります。ただし、全身状態や希望するダウンタイムなども考慮し、医師と十分に相談のうえで判断してください。

繰り返す糸リフトのコストを考える

糸リフトの長期コストを計画する女性

糸リフトを継続的に受ける場合、長期的なコストについても考慮する必要があります。1回あたりの費用だけでなく、トータルでの負担を検討することが、合理的な選択につながります。

累計コストの視点

糸リフトは1回あたりの費用が切開を伴う施術と比較して抑えられている場合が多いですが、効果持続期間が限られているため、同等の効果を維持するには繰り返し施術を受ける必要があります。

仮に1年に1回のペースで糸リフトを受け続けた場合、10年間では10回の施術を受けることになります。それぞれの施術費用を合計すると、一度の切開リフトにかかる費用を上回るケースも少なくありません。

また、糸リフトでは毎回の施術で糸の本数やカウンセリング費用が発生します。効果を維持するために本数を増やしていくと、1回あたりの費用も増加していきます。

ダウンタイムと時間的コストの累計

費用だけでなく、施術のたびに発生するダウンタイムも累積していきます。糸リフトのダウンタイムは一般的に数日から2週間程度とされていますが、腫れや内出血が目立つ期間は人前に出にくいと感じる方もいます。

これが10回繰り返されれば、合計で数ヶ月分の回復期間を要することになります。仕事や社会生活への影響を考えると、この時間的コストは決して小さくありません。

通院回数についても同様で、カウンセリング、施術、経過観察を含めると、複数回の通院が必要になることがあります(術式や経過により異なります)。長期的には相当な時間と労力を費やすことになります。

こうした観点から、「繰り返しの施術」と「一度の構造的な治療」のどちらが自身にとって合理的な選択かを検討することは、決して無意味ではありません。

糸リフトを繰り返すことに限界を感じたら—切開リフトという選択肢

切開リフトについて医師に相談する50代女性

糸リフトを何度か経験し、「効果の持続に限界を感じる」「繰り返すことに疑問がある」という方には、切開リフト(フェイスリフト)という選択肢があります。切開リフトは、たるみの原因となるSMASにアプローチできる手術です。

切開リフトの特徴とSMASへのアプローチ

切開リフトは、耳の周囲など目立ちにくい部位を切開し、SMAS(表在性筋膜群)を引き上げて固定する手術です。皮下脂肪層だけでなく、たるみの原因となるSMASにアプローチできる点が、糸リフトとの大きな違いです。

SMASを引き上げて縫合固定することで、皮膚だけでなく顔の土台ごとリフトアップすることを目指します。術式により、SMASの処理に加えて支持組織の調整を行う場合もあり、より長期的な効果の維持が期待できるとされています。

余分な皮膚を切除することもできるため、皮膚のたるみ自体を物理的に解消することが可能です。糸リフトでは対応しきれない中程度以上のたるみにも効果が期待できる場合があります。

ただし、加齢変化は手術後も継続するため、永続的な効果を保証するものではありません。

切開リフトと糸リフトの比較

両者の違いを整理すると、以下のようになります(いずれも一般的な目安であり、個人差があります)。

比較項目糸リフト切開リフト
作用する層皮下脂肪層SMAS(表在性筋膜群)
効果持続期間の目安半年から1年半程度数年単位で持続するとされる(個人差・加齢変化あり)
ダウンタイムの目安数日から2週間程度2週間から4週間程度
施術時間の目安30分から1時間程度2時間から4時間程度
繰り返しの必要性効果維持には定期的な施術が必要基本的に一度の施術で長期効果を目指す
対応できるたるみの程度軽度から中程度軽度〜中等度以上にも適応となる場合がある
傷跡切開なし(穿刺部が一時的に残る場合あり)耳周囲に残る(時間とともに目立ちにくくなる)

※効果の現れ方、持続期間、ダウンタイムには個人差があります。

切開リフトが適している方

切開リフトは、以下のような方に適した選択肢となる場合があります。

糸リフトを複数回受けたが、効果の持続に満足できなかった方。繰り返しの施術に疲れ、構造的な改善を求めている方。中程度以上のたるみがあり、糸リフトでは十分な効果が得られない方。長期的なコストパフォーマンスを重視する方。一度のダウンタイムで長期的な効果を得たい方。

ただし、切開リフトにもリスクや副作用は存在します。施術を検討する際は医師から十分な説明を受け、リスクを理解したうえで判断することが重要です。

切開リフトのリスク・副作用と禁忌事項

切開リフトは外科手術であるため、糸リフトとは異なるリスク・副作用があります。施術を検討する際は、これらを十分に理解しておくことが重要です。

まず、傷跡についてです。切開は主に耳の周囲で行われるため、傷跡は目立ちにくい位置に残ります。時間の経過とともに薄くなっていくとされていますが、体質によっては傷跡が目立ちやすい方もいらっしゃいます。

術後の腫れ・内出血は、糸リフトよりも長く続く傾向があり、2週間から4週間程度かかることがあります。また、皮下に血液が溜まる血腫が生じた場合には、追加の処置が必要になることもあります。

感染については、適切な術後管理を行えばリスクは低いとされていますが、稀に起こる可能性はあります。発熱や強い痛み、膿などの症状がある場合は、速やかに医師に相談してください。

神経損傷のリスクも存在します。顔面には多くの神経が走っているため、施術により一時的な感覚異常やしびれが生じることがあります。多くは時間とともに回復しますが、稀に症状が持続する場合もあります。

仕上がりの左右差については、顔はもともと完全に左右対称ではないため、ある程度の差は生じ得ます。

皮膚壊死は稀なリスクですが、血流障害により皮膚の一部が壊死する可能性があります。特に喫煙者はこのリスクが高まるため、手術前後の禁煙が強く推奨されます。

切開リフトのダウンタイムと経過

切開リフトを検討するうえで、ダウンタイムの経過を把握しておくことは重要です。以下は一般的な経過の目安ですが、個人差があることをご理解ください。

経過期間状態の目安
施術当日から3日腫れ・内出血のピーク、安静が必要
1週間程度抜糸(術式により異なる)、腫れは徐々に軽減
2週間程度内出血がほぼ消失、メイクで隠せる程度に
1ヶ月程度大まかな腫れが落ち着く、社会復帰の目安
3ヶ月から半年傷跡が目立たなくなり、最終的な仕上がりに近づく

※経過には個人差があります。上記はあくまで目安です。

切開リフトはダウンタイムが長いため、仕事や日常生活のスケジュールを調整する必要があります。施術時期を検討する際は、余裕を持った計画を立てることをおすすめします。

糸リフトのやりすぎを修正・改善する方法

糸リフトの修正について医師の診察を受ける女性

糸リフトを受けた後に「やりすぎた」「不自然になった」と感じた場合、いくつかの修正・改善方法があります。

糸が溶けるのを待つ

吸収糸を使用している場合、時間の経過とともに糸は体内で分解・吸収されます。引きつれや不自然な表情は、糸が吸収されるにつれて徐々に改善することがあります。PDOの場合は半年から8ヶ月程度、PCLの場合は1年半から2年程度で吸収されるとされています(個人差あり)。

ただし、吸収を待つ間の精神的な負担は小さくありません。また、線維化が進んでいる場合は、糸が吸収されても完全には元に戻らないこともあります。

ヒアルロン酸や脂肪注入でボリュームを補正する

糸リフトによって頬がこけて見えるようになった場合、ヒアルロン酸注入や脂肪注入でボリュームを補うことができる場合があります。凹みが生じた部位にボリュームを加えることで、自然な輪郭を取り戻すことを目指します。

糸の抜去や医師による再調整

症状が強い場合や、早急に改善が必要な場合は、糸を抜去する処置が行われることがあります。ただし、糸の周囲に線維化が進んでいる場合は、完全な抜去が難しいこともあります。

いずれの場合も、まずは施術を受けたクリニックに相談し、適切な対応を仰ぐことが重要です。

施術を受けるクリニック選びのポイント

高級感のある美容クリニックのエントランスと受付

糸リフトであれ切開リフトであれ、施術を受けるクリニック選びは結果を左右する重要な要素です。

医師の経験と技術

リフトアップ施術は、解剖学的な知識と豊富な経験に基づく技術が求められます。形成外科や美容外科の専門医資格を持っているか、得意とする施術領域は何かなどを確認することが参考になります。

日本形成外科学会や日本美容外科学会(JSAPS)の専門医・会員であることは、一定の基準を満たしている指標のひとつです。ただし、資格だけでなく、実際の症例写真や患者の声なども参考にして総合的に判断することが大切です。

カウンセリングの質と医師の姿勢

施術前のカウンセリングで、自身の希望や不安を十分に伝えられる環境かどうかも重要です。一方的に施術を勧めるのではなく、患者の状態に応じた適切な提案をしてくれる医師を選ぶことが、満足のいく結果につながります。

営業スタッフではなく医師自身がカウンセリングを行い、メリットだけでなくリスクや限界についても正直に説明してくれるクリニックを選びましょう。また、医師自身がカウンセリングから施術、アフターケアまで一貫して担当するクリニックであれば、経過を通じて責任ある対応が期待できます。

アフターケア体制

施術後の経過観察やトラブル発生時の対応体制も確認しておくべきポイントです。術後のフォローアップが充実しているクリニックを選ぶことで、安心して施術を受けることができます。

施術後に問題が生じた場合の対応、再診の費用、緊急時の連絡方法なども事前に確認しておくことをおすすめします。

福岡で切開リフトを検討するなら

福岡天神美容クリニックの入り口

福岡天神美容クリニックでは、小顔脂肪吸引・リフトアップ領域で豊富な執刀経験を持つ院長が、カウンセリングから手術、アフターケアまで一貫して担当しています。

当院では、術式の工夫により、症例によっては固定バンドや抜糸の負担軽減を図っています(適応は診察時に判断いたします)。一日の手術件数を限定し、一人ひとりに丁寧な施術を提供することを重視しています。

営業主導ではなく、医師主導のカウンセリングを行っておりますので、糸リフトを繰り返すべきか、切開リフトを検討すべきか迷われている方も、お気軽にご相談ください。患者様の状態とご希望に応じた、適切な選択肢をご提案いたします。

費用について:料金は患者様の状態、施術内容、使用する材料等によって異なります。また、カウンセリング料、麻酔、薬剤、再診等の費用体系についても、カウンセリング時に詳しくご説明いたします。

よくある質問

糸リフトについての質問に医師が回答する様子

糸リフトの回数や効果について、よく寄せられる質問にお答えします。以下の回答は一般的な情報であり、個々の状態によって適切な対応は異なります。詳細は必ず医師にご相談ください。

糸リフトは何回まで受けられますか

医学的に明確な回数制限はありませんが、繰り返すことで組織への負担が蓄積するリスクがあります。半年から1年程度の間隔を空け、医師の判断のもとで施術を受けることが重要です。

糸リフトと切開リフトはどちらがよいですか

たるみの程度、希望するダウンタイム、長期的なコスト、ライフスタイルなど、様々な要素によって適した選択は異なります。軽度のたるみで手軽さを重視するなら糸リフト、中程度以上のたるみで長期的な効果を求めるなら切開リフトが適している場合が多いですが、最終的には医師と相談のうえで判断してください。

糸リフトの効果がすぐ戻るのはなぜですか

糸リフトは皮下脂肪層に作用する施術であり、たるみの原因となるSMASには直接アプローチしにくいという構造的な特徴があります。コグが組織を支える力が時間とともに弱まり、また糸自体も体内で吸収されるため、効果は半年から1年半程度で薄れていく傾向があります。

まとめ

美容クリニックを出て前向きに歩み出す女性

糸リフトは手軽にリフトアップ効果を得られる施術ですが、効果持続期間には限界があり、同等の効果を維持するには繰り返しの施術が必要になります。

医学的に明確な回数制限はないものの、繰り返すことで組織への負担が蓄積するリスクがあること、また、糸リフトが作用するのは皮下脂肪層であり、たるみの原因となるSMASには直接アプローチしにくいことを理解しておく必要があります。

「何度糸を入れても戻ってしまう」「繰り返すことに疑問を感じる」という方には、SMASにアプローチする切開リフトという選択肢があります。一度の施術で長期的な効果が期待できるとされており、トータルでのコストや負担を考慮した場合に、合理的な選択となる可能性があります。

いずれの施術を選択するにしても、自身のたるみの状態や希望、ライフスタイルに合った方法を、信頼できる医師と相談のうえで決定することが、満足のいく結果への第一歩です。

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※本記事の内容は一般的な情報提供を目的としており、特定の治療効果を保証するものではありません。施術の効果やリスクには個人差があります。施術を検討される際は、必ず医師の診察を受け、十分な説明を受けたうえでご判断ください。

※当院での施術は自由診療(保険適用外)です。

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