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PRP治療の流れを6ステップで解説|採血から注入・経過観察まで再生医療の視点から

カウンセリングルームの椅子に座ってほほ笑む女性
目次

ヒアルロン酸やボトックスを繰り返すうちに、変化が一時的であることや、肌質そのものは変わらない点に疑問を感じてご相談に来られる方がいらっしゃいます。

ヒアルロン酸は主に不足したボリュームを補い、ボツリヌストキシン製剤(ボトックス)は筋肉の動きを一時的に抑える治療です。

いずれも狙った変化を比較的短い期間で出しやすい治療ですが、効果には持続期間があるため、状態やご希望によっては再治療が検討されます。

そこで選択肢のひとつに挙がるのが、ご自身の血液から抽出した成分を用いるPRP治療です。

PRP治療は、血小板由来の成長因子などによる組織の反応を利用して、皮膚の質感などの変化を目指す再生医療で、当院でもPRP治療として実施しています。

ただし、美容目的のPRP注入については、変化の程度や持続期間、最適な注入方法が一律に確立しているわけではありません。

この点は記事の中で改めて整理します。

ただ、「自分の血液を使う」と聞くと、採血はどのくらい必要なのか、その日のうちに終わるのか、当日は何をするのか、といった具体的な流れが分からず、検討が止まってしまう方も少なくありません。

そこで本記事では、PRP治療を検討している方に向けて、初診の診察から採血、遠心分離機によるPRPの抽出、注入、そして治療後の経過観察までの流れを、6つのステップに分けて順を追って解説します。

あわせて、施術当日の所要時間、治療回数と通院の目安、自由診療としての費用と治療期間、リスク・副作用と慎重な判断が必要な場合、そして再生医療に関する法制度上の位置づけまで、事前に知っておきたい情報を整理します。

【記事執筆】福岡天神美容クリニック 院長 小林直樹

美容目的のPRP治療とは?整形外科で行われるPRP療法との違い

診察室に立つ白衣姿の男性医師

流れを追う前に、PRP治療がどういう治療なのかを整理しておきます。

同じ「PRP療法」という名前でも、整形外科領域と美容領域では目的も評価の仕方も異なるため、この違いを押さえておくと情報を読み分けやすくなります。

PRP(多血小板血漿)とは何か

PRP(多血小板血漿:Platelet Rich Plasma)とは、ご自身から採血した血液を加工し、血小板を多く含む成分だけを抽出したものです。

血小板は、出血を止める働きで知られる血液成分ですが、それだけではありません。

ケガや炎症が起きたとき、血小板は損傷した組織の修復を促すシグナルとして、成長因子と呼ばれるタンパク質を放出します。

代表的なものに、PDGF(血小板由来成長因子:細胞の増殖や修復を促す)、TGF-β(トランスフォーミング増殖因子β:組織の再構築に関わる)、VEGF(血管内皮増殖因子:血管の新生に関わる)、EGF(上皮成長因子:表皮の細胞の増殖に関わる)などがあります。

この、体がもともと持っている修復の仕組みを医療として応用したのがPRP療法です。

自己血液由来の成分だけを用いる点が、PRP治療の大きな特徴です。

美容領域では、真皮(表皮の下にある層で、コラーゲンやエラスチンが存在する肌の土台)に注入することで、線維芽細胞(コラーゲンやエラスチンを作り出す、肌のハリを支える細胞)に働きかけることが期待されており、その可能性が研究されています。

ただし、ここまでは作用の仕組みに関する説明であり、実際にどの程度の変化が得られるかとは分けて考える必要があります。

美容目的のPRP注入については、皮膚の厚みや弾力性の改善を報告した研究がある一方、研究ごとにPRPの調製方法、注入方法、評価指標が異なるため、結果にはばらつきがあります。

変化の程度や持続期間、最適な注入方法について、確立した結論はまだ得られていません。

加齢に伴い、真皮ではコラーゲンの量が減り、層そのものが薄くなり、血流も低下していきます。

PRP治療は、この真皮の状態に対して時間をかけて働きかけるという考え方の治療です。

整形外科領域のPRP療法との違い

「PRP 流れ」で検索すると、整形外科のクリニックや病院のページが多く見つかります。

整形外科領域のPRP療法は、変形性膝関節症をはじめとする関節の痛み、腱や靱帯の損傷、スポーツ外傷などに対して、患部にPRPを注射する治療です。

患者様の痛みや動かしにくさの改善を目的として行われます。

手術を選ぶ前の選択肢のひとつとして提案されることがあり、痛みや機能の評価が中心になります。

一方、美容領域のPRP治療は、しわ、凹み、肌のハリといった見た目の変化に対して、皮膚に注入する治療です。

対象となる部位も、評価する内容も、注入する層も異なります。

したがって、整形外科の情報をそのまま美容目的の判断材料にすることはできません。

なお、いずれの領域でも自由診療であり、公的医療保険は適用されません。

入院を伴う治療ではなく、診療は外来で完結します。

ヒアルロン酸・ボトックスとの役割の違い

ヒアルロン酸、ボツリヌストキシン製剤、PRPは、目的、作用の考え方、期待できる変化の時期、持続の目安、リスクがそれぞれ異なります。

ヒアルロン酸は主に不足したボリュームを補って形を整え、ボツリヌストキシン製剤は筋肉の動きを抑えて表情ジワを目立ちにくくします。

どちらも変化が出るまでの時間が比較的短く、目的がはっきりしている場面で選ばれる治療法です。

PRP治療は、注入したものが形になるのではなく、注入した成分に対する組織の反応を通じて変化を目指す治療です。

そのため、変化の出方はゆるやかで、施術直後に大きな変化を求める方には向きません。

当院ではヒアルロン酸やボツリヌストキシン製剤も注入治療として扱っています。

どの治療が適しているかは、悩みの原因、希望する変化、ダウンタイム、費用、既往歴などを踏まえて判断するものであり、治療そのものに優劣があるわけではありません。

PRP治療の流れ|カウンセリングから経過観察までの6ステップ

カウンセリングルームで向かい合って話す女性医師と女性

ここからが本題です。

当院でPRP治療を受ける場合の流れを、6つのステップに分けて解説します。

ステップ内容タイミング
STEP1カウンセリング・診察初診
STEP2適応の判断と説明・同意初診
STEP3採血施術当日
STEP4遠心分離によるPRPの抽出施術当日
STEP5注入施術当日
STEP6経過観察・再診施術後

STEP1 カウンセリング・診察

まずはご予約のうえ来院いただき、カウンセリングを行います。

当院では医師が直接診察し、気になる部位や症状、これまでに受けた治療、経過をお伺いします。

必要に応じて、治療内容、費用、主なリスク・副作用、経過を明示した症例写真をご案内することがあります。

症例の経過には個人差があり、同様の結果を保証するものではありません。

この段階で重要なのは、PRP治療ありきで話を進めないことです。

たとえば目の下のクマは、皮膚の菲薄化によるものか、影によるものか、色素によるものかで適した治療が変わり、目の下の切らないくまとりのほうが合理的な場合もあります。

たるみが進んだ状態であれば、注入では対応しきれず、FTB式SMASフェイスリフトのような外科的なアプローチのほうが目的に合うこともあります。

原因の見立てを飛ばして注入だけを行っても、期待した変化にはつながりません。

STEP2 適応の判断と説明・同意

診察の結果をもとに、PRP治療が適応となるかを医師が判断します。

このとき確認するのは、注入予定の部位の皮膚の状態、感染や炎症の有無、既往歴、内服中の薬(特に抗凝固薬や抗血小板薬)、アレルギーの有無、妊娠・授乳の有無などです。

血液を扱う治療であるため、血液疾患や重度の貧血がある場合、また悪性腫瘍の治療中である場合などは、慎重な判断が必要になります。

必要に応じて血液検査を行うこともあります。

適応と判断された場合は、注入する部位と量、期待できる変化と限界、起こりうるリスク・副作用、費用、治療後の経過と注意点を説明し、ご納得いただいたうえで同意書を取り交わします。

その場で決めていただく必要はありません。

治療内容を持ち帰って検討し、日を改めて予約を取る形でも問題ありません。

STEP3 採血

施術当日は、ご自身の血液を採取するところから始まります。

当院では、17ccの採血から2ccのPRPを抽出できる方式を採用しています。

一般的な血液検査と同程度の採血量です。

ただし貧血の程度によっては慎重な判断が必要になるため、診察時にお申し出ください。

所要時間は数分程度で、通常の採血と同じように腕の静脈から行います。

採血後は、内出血を防ぐため、指定した時間しっかり圧迫していただきます。

STEP4 遠心分離によるPRPの抽出

採取した血液を、専用の遠心分離機にかけます。

遠心分離とは、血液を高速で回転させ、比重の違いによって成分ごとに分ける技術です。

血液は赤血球、白血球、血小板、血漿に分かれ、このうち血小板を多く含む血漿の層を取り出したものがPRPです。

当院が使用している遠心分離機は、一定の条件下で血小板回収率97パーセント以上とされる仕様のものです。

これは機器の仕様に関する数値であり、臨床的な結果を示すものではありません。

実際の血小板濃度や抽出量も、採血量、血液の状態、処理条件によって個人差があります。

また、血小板の濃度が高いほど美容上の変化が大きくなる、という関係が確立しているわけではありません。

精製方法によって濃度や含有量に差が出るのは事実ですが、それが結果の優劣を決めるかどうかは、現時点では明確になっていません。

なお当院では、bFGF(塩基性線維芽細胞増殖因子)などの成長因子を添加する方法は採用していません。

ただし、採血や調製の工程では、血液が固まらないようにするための抗凝固剤を使用する場合があります。

抽出の作業中は、院内でお待ちいただきます。

STEP5 注入

抽出したPRPを、気になる部位に注入します。

このとき当院が重視しているのは、一度に大量注入をしないことです。

注入する量や深さは、PRP治療で不安の声が多い「膨らみすぎ」に関わる要因のひとつと考えられています。

そのため当院では、少量ずつ、何箇所にも分けて注入しています。

ただし、注入量・部位・深さだけでなく、個々の組織の反応など複数の要因が関与しうるため、少量の注入であればリスクを完全に避けられるというものではありません。

まれに膨らみや硬結が長引く場合もあり、その際は経過を診たうえで対応を検討します。

また、目の下、ほうれい線、ニキビ跡、首のシワ、手の甲では、皮膚の厚みも動きも異なります。

当院では部位ごとに注入方法を変えています。

施術時間は1部位あたり約30分から40分が目安です。

医師が診察、適応の判断、注入部位と注入量の決定、および注入を担当します。

採血や術前後のご案内などは、医師の指示のもとスタッフが対応する場合があります。

注入後は、内出血や腫れの程度を確認したうえで帰宅していただきます。

STEP6 経過観察・再診

PRP治療は、変化がゆるやかに現れることを前提とした治療です。

そのため、施術後の経過観察が治療の一部になります。

なお、当院のPRP治療ページでは治療の流れを4つのステップでご案内していますが、本記事では診察・同意の段階と施術後の経過観察を分けて、6ステップとして整理しています。

当院のPRP治療ページでは、治療後2週間から3か月ほどの期間をかけて、しわや凹みなどの症状が変化していくとご案内しています。

ただし、感じ方や変化の出方には個人差が大きく、研究によって報告される経過にも幅があります。

一般化できる基準が確立しているわけではないという点は、あらかじめご理解ください。

気になる症状が出た場合や、経過をご相談されたい場合は、いつでも受診いただけます。

施術当日の流れと所要時間|来院から帰宅まで

受付カウンターで案内をする制服姿のスタッフ

初診とは別に施術日を設ける場合、当日は次の順序で進みます。

順序内容
1受付・当日の体調確認
2医師による診察、注入部位の最終確認
3採血(17cc)
4遠心分離によるPRPの抽出(院内でお待ちいただきます)
5注入(施術時間は1部位あたり約30分から40分)
6注入部位の確認、注意点の説明、帰宅

採血からPRPの調製、注入までは原則として同日に行います。

来院から帰宅までの所要時間は、注入する部位数や当日の状況によって異なるため、正確な目安はカウンセリングの際にご確認ください。

施術自体は入院を必要としない日帰りの治療ですが、経過の確認や、症状がある場合の診察が必要になることがあります。

当日までに準備しておきたいこと

施術当日は、できる限りノーメイクでご来院ください。

注入部位の状態を正確に確認するためと、感染のリスクを下げるためです。

体調が優れない場合、発熱がある場合、注入予定の部位に炎症や感染がある場合は、無理をせず日程を変更してください。

内服中の薬がある場合は、必ず事前にお申し出ください。

抗凝固薬や抗血小板薬を服用中の方は、内出血が出やすくなるため、処方元の医師とも相談したうえで判断します。

当日の過ごし方と帰宅後の注意点

注入を伴う施術の一般的な注意として、施術当日は血流が過度に上がる行動を避けていただきます。

具体的には、激しい運動、長時間の入浴やサウナ、飲酒です。

これらは内出血や腫れを強く出やすくします。

洗顔、メイク、運動、入浴、飲酒、マッサージなどの制限期間は、注入した部位や当日の状態によって異なります。

自己判断せず、当院からお渡しする術後の指示に従ってください。

治療後の経過とダウンタイムの流れ

自宅のソファに座って窓の外を眺める女性

治療後にどのような経過をたどるのかを、時期ごとに整理します。

施術直後から数日

注入部位に、内出血、赤み、腫れ、硬さが現れることがあります。

これは注入という行為に伴う反応で、多くの場合は時間とともに落ち着いていきます。

当院のご案内では、多少の個人差はあるものの2週間程度で落ち着いてくることが多いとしています。

ただし、目の下のように皮膚が薄い部位では、やや長引く可能性があります。

痛みを感じる場合もありますが、通常は日常生活に支障が出るほどではありません。

2週間から3か月

腫れや内出血が落ち着いたあと、時間をかけて変化が出てくる時期です。

PRP治療は即効性のある治療ではないため、施術直後に大きな変化を期待していると、この時期に不安を感じやすくなります。

変化が出るまでに時間がかかることを、あらかじめ理解しておくことが大切です。

なお、効果の持続期間には個人差があり、美容目的のPRP注入における持続期間について確立した基準はありません。

系統的レビューでも、PRP単独の注入による変化は控えめで一時的とする報告があり、持続期間についても十分な結論は得られていません。

当院では、経過を踏まえたうえで追加治療の必要性を個別に検討します。

経過中に受診が必要なサイン

次のような症状が出た場合は、経過を待たずに早めに受診してください。

赤みや熱感を伴う腫れが出た場合、注入部位に過度な皮膚の膨らみが見られる場合、痛みが強くなる場合、しこりのような硬さが長く残る場合です。

自己判断で様子を見続けるより、早い段階で診察を受けたほうが対応の選択肢が広がります。

治療回数と通院の目安

院内の窓辺に立って外を見る女性

当院のPRP治療は、採血から注入までを1日で完結させる治療です。

そのため、注入のための通院は一回のみを基本としています。

そのうえで、経過を確認するための受診を別途ご案内する場合があり、注入する部位が複数ある場合や、経過を見たうえで追加を検討する場合には、改めて診察のうえで判断します。

回数を重ねれば必ず変化が積み上がる、という性質の治療ではありません。

前回の経過を評価せずに機械的に回数を重ねることは行っていません。

治療回数の考え方については、PRP治療は何回受けるべきかでも詳しく解説しています。

PRP治療にかかる費用と治療期間

ダイニングテーブルで手帳に書き込む女性

PRP治療は自由診療です。

公的医療保険は適用されず、費用は全額自己負担となります。

当院のPRP治療の費用(2026年8月時点)

項目費用
PRP治療(再生医療)1ccあたり 110,000円(税込121,000円)
再診料(同一のお悩みで2回目以降のカウンセリング。状況により頂戴することがあります)15,000円

注入する量は部位や状態によって異なるため、必要なcc数は診察のうえで決定し、施術前に総額をご説明します。

初回のカウンセリングは無料です。

同一のお悩みについて2回目以降のカウンセリングを受けられる場合には、再診料として15,000円を頂戴することがあります。

麻酔などを併用する場合は別途費用が生じることがあり、最新の金額は料金ページでご確認いただけます。

料金は改定されることがあるため、実際の費用は診察時にご確認ください。

治療期間としては、施術そのものは1日で完結し、施術時間は1部位あたり約30分から40分、通院回数は一回のみが基本です。

そのうえで、経過観察のための来院を別途ご案内する場合があります。

なお、医療機関によってPRP治療の費用に幅がある理由については、PRP治療の費用で整理しています。

医療費控除の考え方

自由診療であっても、医療費控除の対象になるかどうかは、その治療が「治療目的」かどうかで判断されます。

美容目的の施術は、原則として医療費控除の対象外とされています。

該当するかどうかの最終的な判断は税務署が行うため、気になる場合は領収書を保管したうえで、所轄の税務署にご確認ください。

PRP治療のリスク・副作用と、慎重な判断が必要な場合

診察室で説明をする眼鏡をかけた男性医師

再生医療だからリスクがない、ということはありません。

検討する段階で、起こりうることを把握しておいてください。

起こりうる副作用

注入部位の内出血、周辺部の赤みや腫れ、硬さが現れることがあります。

このほか、痛み、一時的なしびれ、気分不良やめまい(採血に伴うもの)、注入部位の膨らみすぎ、しこり、瘢痕化、期待した変化が得られない可能性があります。

極めて稀ではありますが、調製時に使用する抗凝固剤などに対するアレルギー反応や、注入部位の感染が起こる場合もあります。

また、頻度は極めて低いものの、顔面への注入では、血管内への誤注入などに伴う血管閉塞や視力障害が報告されています。

自己血液から抽出した成分を用いるため、他者由来の成分や人工物を注入する場合とはリスクの種類が異なります。

ただし、採血、調製、注入に伴う内出血、腫れ、痛み、感染、採血時の気分不良などのリスクは残ります。

自己血液由来であっても、すべてのアレルギー反応や合併症を防げるわけではありません。

受診が必要なサインは前述のとおりです。

気になる症状が出た場合は、早めに当院医師の診察をお受けください。

特に、注入後に強い痛み、視界の異常、皮膚の色調変化が生じた場合は、直ちにご連絡ください。

なお、ダウンタイムの詳細についてはPRP療法のダウンタイムで解説しています。

施術を見合わせる場合・慎重な検討が必要な場合

次に該当する方は、施術を見合わせる場合や、主治医との連携を含めて慎重に検討する場合があります。

妊娠中・授乳中の方、注入部位に感染や炎症がある方、血液疾患や血小板の機能に関わる疾患のある方、重度の貧血がある方、抗凝固薬・抗血小板薬を使用している方、悪性腫瘍の治療中または治療歴がある方、膠原病や肝疾患のある方、ケロイド体質の方です。

これらはすべてが一律の禁忌というわけではありません。

疾患の状態、検査値、使用中の薬剤、主治医への確認を含めて、医師が個別に判断します。

未成年の方は保護者の同意が必要です。

再生医療に関する法制度の位置づけ

日本では、再生医療等の安全性の確保等に関する法律(再生医療等安全性確保法)により、再生医療等技術がリスクに応じて第一種から第三種に区分されています。

該当する医療技術を提供する医療機関は、リスク区分に応じた委員会(第一種・第二種は特定認定再生医療等委員会、第三種は認定再生医療等委員会)の意見を聴いたうえで、再生医療等提供計画を地方厚生局を通じて厚生労働大臣に提出することが求められます。

提供機関の情報は厚生労働省のサイトで公表されており、再生医療等提供機関の情報についてから、区分ごとの一覧を誰でも確認できます。

当院についても、この届出された再生医療等提供計画(治療)の一覧の第三種の項に、「福岡天神美容クリニック」として「PRP(多血小板血漿 Platelet Rich Plasma)を用いた皮膚の再生を目的とした再生医療」が掲載されています。

意見を聴いた認定再生医療等委員会は、日本先進医療医師会再生医療等委員会です。

ここで押さえておきたいのは、この届出は手続き上の枠組みであり、治療の有効性や安全性を厚生労働省が個別に承認または保証する制度ではないという点です。

制度の趣旨や再生医療全般の位置づけについては、日本再生医療学会の情報も参考になります。

効果の感じ方に個人差が出る理由と、治療後にできること

朝の公園の小道を歩く女性

同じ治療を受けても、変化の感じ方には差が出ます。

その理由と、ご自身でできることを整理します。

個人差を左右する要因

まず、年齢と肌の状態です。

真皮の状態や線維芽細胞の反応性には個人差があり、同じ量を注入しても組織側の反応が同じになるわけではありません。

次に、悩みの原因です。

たとえば同じ「たるみ」でも、皮膚のハリの問題なのか、皮下脂肪の下垂なのか、SMAS層の緩みなのかで、注入で対応できる範囲が変わります。

さらに、生活習慣も関わります。

喫煙は血流を低下させ、組織の修復環境に影響します。

紫外線の蓄積や睡眠不足も、肌の状態を左右する要因です。

そして、注入する部位です。

皮膚の薄い部位と厚い部位では、変化の見え方が異なります。

これらが重なるため、他の方の経過をそのままご自身に当てはめることはできません。

治療後のセルフケアで意識したいこと

まず、洗顔、メイク、運動、入浴、飲酒、マッサージなどの制限期間は、注入した部位や当日の状態によって異なります。

当院からお渡しする術後の指示に従ってください。

そのうえで、紫外線対策と保湿は、PRP治療の有無にかかわらず一般的な皮膚のケアとして重要です。

日常的な紫外線は真皮のコラーゲンに影響するため、日焼け止めの使用を続けてください。

睡眠と食事も、体の回復環境に関わる要素です。

極端な制限をするというより、無理のない範囲で整えることが現実的です。

ただし、これらのセルフケアがPRP治療による変化を保証するものではありません。

また、変化がゆるやかであるほど、自分では気づきにくくなります。

同じ照明・同じ角度で定期的に写真を残しておくと、経過を客観的に確認しやすくなります。

他の治療と組み合わせる場合の流れ

院内で並んで会話する男性医師と女性

PRP治療は、単独で完結させる治療とは限りません。

土台を整える役割を担う治療であるため、他の治療と組み合わせることで目的に近づく場合があります。

たるみが気になる場合には、FTBリフト(糸リフト)との併用が選択肢になることがあります。

肌の引き締めを合わせたい場合には、モフィウス8のような機器治療と組み合わせる方法もあります。

フェイスラインの輪郭そのものを変えたい場合は、注入では対応できないため、外科的な治療が候補になります。

併用する場合、同日に行うか、期間を空けるかは、施術内容と皮膚への負担によって変わります。

腫れやダウンタイムが重なると経過の評価が難しくなるため、当院では順序と間隔を診察のうえで設計します。

どの組み合わせが適しているかは状態によって異なるため、まずはカウンセリングでご相談ください。

よくある質問

診察室でほほ笑む白衣姿の女性医師

PRP治療は予約が必要ですか

はい、カウンセリング・施術ともに事前のご予約をお願いしています。

初診時のカウンセリングは無料です。

採血の量はどのくらいですか

17ccです。

一般的な血液検査と同程度の量で、ここから2ccのPRPを抽出します。

施術当日にメイクはできますか

できる限りノーメイクでご来院ください。

施術後にメイクを再開できるタイミングは、注入した部位や当日の状態によって異なるため、術後にお渡しする指示に従ってください。

入院は必要ですか

必要ありません。

外来での日帰り治療です。

ただし、経過の確認や、症状がある場合の診察が必要になることがあります。

保険は適用されますか

適用されません。

美容目的のPRP治療は自由診療となり、費用は全額自己負担です。

まとめ

朝の街路を歩く女性

PRP治療の流れは、カウンセリング・診察、適応の判断と説明・同意、採血、遠心分離によるPRPの抽出、注入、経過観察という6つのステップで構成されます。

採血からPRPの調製、注入までは原則として同日に行い、入院は必要ありません。

ただし、経過の確認や、症状がある場合の診察が必要になることがあります。

また、変化がゆるやかに現れる治療であるため、施術後の経過をどう見ていくかまで含めて治療と考える必要があります。

なお、美容目的のPRP注入については、研究結果にばらつきがあり、変化の程度、最適な注入方法、持続期間のいずれも確立していません。

この不確実性を理解したうえで検討することが、後悔のない判断につながります。

流れそのものはどの医療機関でも大きくは変わりませんが、差が出るのは、診察で原因を見立てる段階と、注入の量・深さ・部位を判断する段階です。

福岡天神美容クリニックでは、院長が診察から施術、その後の経過の確認まで一貫して担当しています。

院長の施術経験については、院長紹介ページに「顔の脂肪吸引の症例数だけでも累計4000症例以上」「全体の経験症例数は1万件を超えます」と記載しています(集計期間や内訳の詳細は同ページをご覧ください)。

院長の経歴については院長紹介ページをご覧ください。

効果や経過には個人差があり、結果を保証するものではありません。

ご自身の悩みに対してPRP治療が適しているかどうかを含めて、まずは当院のPRP治療ページで治療内容をご確認いただき、カウンセリングでご相談ください。

【当院のPRP治療について】

治療内容:ご自身の血液17ccを採取し、遠心分離機で血小板を多く含む成分(PRP)2ccを抽出して、目の下、ほうれい線、ニキビ跡、首、手の甲などに注入します。bFGF(塩基性線維芽細胞増殖因子)などの成長因子は添加しません。採血・調製の工程では抗凝固剤を使用する場合があります。

厚生労働省が公表する「届出された再生医療等提供計画(治療)の一覧」の第三種に、当院の「PRPを用いた皮膚の再生を目的とした再生医療」が掲載されています。ただし届出は、有効性や安全性を国が承認・保証する制度ではありません。

治療期間・回数:採血からPRPの調製、注入までは原則として同日に行い、施術時間は1部位あたり約30分から40分、注入のための通院は一回のみが基本です。ただし、経過の確認や、症状がある場合の診察のための来院が必要になることがあります。

費用:自由診療(公的医療保険は適用されません)。1ccあたり110,000円(税込121,000円)。注入する量は部位や状態により異なり、必要なcc数は診察のうえで決定し、施術前に総額をご説明します。

同一のお悩みで2回目以降のカウンセリングを受けられる場合、再診料15,000円を頂戴することがあります。麻酔などを併用する場合は別途費用が生じることがあります。金額は2026年8月時点のもので、改定される場合があります。

主なリスク・副作用:内出血、赤み、腫れ、硬さ、痛み、一時的なしびれ、採血に伴う気分不良やめまい、膨らみすぎ、しこり、瘢痕化、期待した変化が得られない可能性があります。

極めて稀に、調製時に使用する抗凝固剤などに対するアレルギー反応や、注入部位の感染が起こることがあります。また頻度は極めて低いものの、顔面への注入では血管内への誤注入などに伴う血管閉塞や視力障害が報告されています。

腫れや内出血は2週間程度で落ち着くことが多いものの、目の下など皮膚の薄い部位ではやや長引く可能性があり、経過には個人差があります。効果の持続期間について、美容目的のPRP注入では確立した基準がありません。

施術を見合わせる場合・慎重な検討が必要な場合:妊娠中・授乳中の方、注入部位に感染や炎症がある方、血液疾患や血小板の機能に関わる疾患のある方、重度の貧血がある方、抗凝固薬・抗血小板薬を使用している方、悪性腫瘍の治療中または治療歴がある方、膠原病や肝疾患のある方、ケロイド体質の方。

いずれも一律の禁忌ではなく、疾患の状態、検査値、使用中の薬剤、主治医への確認を含めて医師が個別に判断します。未成年の方は保護者の同意が必要です。

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