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毛穴の開きにPRPは有効?再生医療で肌質から整える毛穴治療をクリニックが解説

白い室内で自然光を受けて立つセミロングの女性
目次

毛穴の開きが気になって、これまでいくつもの方法を試してきた方は少なくありません。丁寧なスキンケアを続け、レーザー治療やピーリングを受け、ほうれい線や目の下にはヒアルロン酸やボトックスを注入してきた。それでも鏡を近くで見ると、頬の毛穴は縦に伸びたまま、肌のキメも戻っていない。そうしたご相談を、当院でも多くいただきます。

ここで一度立ち止まって考えたいのが、「なぜ毛穴だけは繰り返しの施術でも変わりにくいのか」という点です。ヒアルロン酸は減少したボリュームを補い、ボトックスは筋肉の動きを抑えることで、それぞれ目的に応じた変化を目指す治療です。

ただし目的はあくまで「形を作る」「動きを止める」ことにあります。一方で毛穴の開きは、皮膚そのものの構造――とくに真皮(表皮の下にある層で、コラーゲンやエラスチンが存在する肌の土台)の状態が関係しているケースが多く、形を補う治療は土台側の要因に直接働きかけるものではありません。

そこで選択肢の一つとなるのが、PRP治療です。PRP治療は、ご自身の血液から抽出した血小板の働きを利用して、肌や組織が本来持つ回復力を引き出すことを目的とした再生医療です。当院ではヒアルロン酸やボトックスのように形を作る治療とは区別し、肌質そのものに時間をかけて働きかける治療として位置づけています。当院のPRP治療(再生医療)の詳細はこちらでもご確認いただけます。

そこで本記事では、毛穴が目立つタイプ別の原因、PRPが毛穴に対して検討される皮膚科学的な理由とその限界、他の美容医療との違いと使い分け、施術の流れ・費用・リスク、そしてPRPが適さないケースまでを、福岡天神美容クリニックの視点で順に解説します。

【記事執筆】福岡天神美容クリニック 院長 小林直樹

毛穴が目立つのはなぜか。まず原因のタイプを見分ける

洗面所の鏡に向かい頬に手を添えて微笑むボブヘアの女性

「毛穴が目立つ」という一つの言葉の中には、原因の異なるいくつかの状態が含まれています。原因が違えば適した治療も変わるため、PRPの適応を考える前に、ご自身の毛穴がどのタイプに近いのかを整理しておくことが重要です。ここでは代表的な4つのタイプを取り上げます。

皮脂と角栓による詰まり毛穴

皮脂の分泌が多い方や、鼻・額など皮脂腺が密集した部位に起こりやすいタイプです。毛穴の出口に古い角質と皮脂が混ざった角栓が詰まり、その角栓が酸化して黒く見えることで、毛穴が実際より大きく目立ちます。

このタイプは表皮(皮膚のいちばん外側の層)レベルの問題であり、原因は毛穴の中身にあります。したがって、真皮に働きかける治療よりも、洗浄やピーリング、皮脂分泌のコントロールといったアプローチが軸になります。PRPが直接的に解決する対象ではありません。

たるみ毛穴(真皮の衰えによる開き)

30代以降に増えてくるのが、頬に多く見られる涙のしずくのような縦長の毛穴です。丸い毛穴が縦に引き伸ばされて見えるのが特徴で、上を向いて寝転ぶと目立たなくなる、という自己チェックが知られています。ただしこれは参考所見の一つにすぎず、複数のタイプが重なっていることも多いため、自己チェックだけでタイプを確定することはできません。

このタイプの背景にあるのが、真皮のコラーゲン・エラスチンの減少です。加齢や紫外線の影響で真皮が薄くなり、皮膚を内側から支える力と弾力が落ちると、毛穴の周囲の皮膚が重力方向に引かれ、開口部が縦に伸びます。同時に真皮の菲薄化はしわやハリ感の低下、フェイスラインのたるみとしても現れるため、毛穴の悩みが「顔全体の年齢変化」と連動して進むのがこのタイプです。

ニキビ跡による毛穴の凹凸

炎症を伴うニキビが繰り返し起きた部位では、真皮のコラーゲン線維が損傷し、治癒の過程で組織が引きつれることで、皮膚表面に凹凸が残ることがあります。この凹みが毛穴の開きと重なって見えるため、「毛穴が広がったまま戻らない」と感じられます。

ニキビ跡の凹凸は、深さと形状によって適した治療が変わります。皮膚の下で線維性の癒着が強く生じている場合には、その癒着を物理的に解放する処置が必要になることもあり、当院では美肌サブシジョンなどの注入・処置メニューと組み合わせて計画を立てています。なお、現在も炎症を伴うニキビが続いている場合は、まずニキビそのものの治療を優先します。

キメの乱れによる「毛穴が目立って見える」状態

毛穴そのもののサイズは大きく変わっていないのに、周囲の皮膚のキメ(皮溝と皮丘が作る細かな凹凸のパターン)が乱れることで、毛穴が視覚的に浮き上がって見える状態です。乾燥やターンオーバーの乱れ、真皮の水分保持力の低下などが関与します。肌全体のトーンが落ちてくすみとして感じられることも重なり、実際のサイズ以上に毛穴が目立ちます。

タイプ別の整理は次の通りです。

毛穴のタイプ主な原因が起きている層見え方の特徴PRPの位置づけ
詰まり毛穴表皮・毛包の出口鼻や額に多く、黒ずんで見える直接の適応ではない
たるみ毛穴真皮頬に多く、縦長・涙型に伸びる状態によっては選択肢となる場合がある
ニキビ跡の凹凸真皮凹みと毛穴が重なって見える状態により検討。他治療との併用も考慮
キメの乱れ表皮~真皮浅層サイズは変わらないが目立って見える状態によっては選択肢となる場合がある

PRP治療が関係するのは、この表の中の真皮側の要因です。つまり、すべての毛穴の悩みに万能な治療ではなく、原因を見極めたうえで選ぶべき治療である、というのが前提になります。

PRP治療とは何か。再生医療として毛穴に対して検討される理由

クリニックのエントランスホールに立つ白衣姿の若い男性医師

ここからは、PRP治療が真皮にどう作用すると考えられているのかを、皮膚科学の観点から順に説明します。専門用語が続きますが、それぞれ噛み砕いて解説します。あわせて、現時点で分かっていることの限界についても触れます。

PRP(多血小板血漿)の基本と、自己血液由来という特徴

PRPとは、Platelet Rich Plasma(多血小板血漿:自分の血液から血小板を高濃度に抽出したもの)の略称です。血小板は本来、ケガや炎症が起きた際に傷ついた組織に集まり、修復を促す役割を担っている血液成分です。この生体に備わった修復の仕組みを美容医療に応用したのが、PRP治療(PRP療法とも呼ばれます)です。美容皮膚科・美容外科の領域では、皮膚の老化に伴う変化に対する再生医療として用いられています。

注入するのはご自身の血液から作った成分のみであり、体外から異物を入れる治療ではありません。そのため異物反応やアレルギーのリスクが低いことが特徴です。

ただし、自己血液由来であることは、施術に伴うリスクがないことを意味しません。PRPは採血と注射を伴う治療であるため、痛み、腫れ、赤み、内出血、感染などが生じる可能性があります。また、施術に付随して使用する局所麻酔薬や消毒薬に対するアレルギーは、PRPそのものとは別に考慮すべきリスクです。詳細は後述します。

適応部位は顔に限らず、目の下のクマやくぼみ、ほうれい線、ニキビ跡、首のシワ、手の甲など、年齢変化が出やすい部位に幅広く応用されています。

なお、美容目的のPRP治療は再生医療等安全性確保法における再生医療等に該当し、医療機関は所定の手続を経たうえで提供します。制度の枠組みについては厚生労働省の再生医療に関する情報日本再生医療学会の情報が参考になります。受診されるクリニックがどのような提供体制でPRP治療を行っているかは、カウンセリングの際にご確認いただけます。

血小板が放出する成長因子の役割

PRPの働きの中心にあるのが、血小板が内部に貯蔵している成長因子(細胞の増殖や修復を促すタンパク質)です。代表的なものに次の4種類があります。

PDGF(血小板由来成長因子)は、線維芽細胞をはじめとする細胞の増殖を促します。TGF-β(トランスフォーミング増殖因子ベータ)は、コラーゲンなど細胞外基質の産生に関与します。VEGF(血管内皮増殖因子)は血管新生、つまり新しい毛細血管が作られる過程を促し、組織への酸素や栄養の供給を支えます。EGF(上皮成長因子)は表皮側の細胞の増殖に関わります。

これらは単独で働くのではなく、相互に作用しながら組織の修復と再生のプロセスを進めます。PRPは、この成長因子を含んだ血小板を必要な部位に届ける、という考え方の治療です。

線維芽細胞の活性化とコラーゲン産生

放出された成長因子が働きかける先が、真皮にある線維芽細胞(コラーゲンやエラスチンを作り出す、肌のハリを支える細胞)です。加齢とともに線維芽細胞の活性は低下し、新しいコラーゲンが作られる量が減っていきます。真皮が薄くなり、支える力が弱まった結果として現れるのが、たるみ毛穴や小じわ、ハリ感の低下です。

PRPを真皮に注入すると、成長因子が線維芽細胞に働きかけ、コラーゲンやエラスチンの生成が促進されることが期待されます。同時にVEGFによる血管新生が組織の代謝を支えます。この一連の反応は生体の治癒プロセスに沿って進むため、注入した直後に変化が現れるわけではなく、数週間から数か月をかけて緩やかに進むのが特徴です。変化の現れ方が緩やかであるため、急激な見た目の変化を望まない方に選ばれることがあります。

ここで正直にお伝えしておきたいことがあります。この作用機序には生物学的な裏づけがある一方で、美容目的のPRPは施設によって作製方法、血小板の濃度、注入する層や量、施術回数が統一されておらず、「毛穴」という特定の症状に対してどの程度の変化がどのくらいの確率で得られるかは、研究方法にばらつきが大きく、現時点で一律に予測できるものではありません。

肌の質感や弾力の改善を報告した研究がある一方で、評価者を盲検化した試験では主要な評価項目に有意差が認められなかったものもあります。当院がPRPを「必ず毛穴が改善する治療」としてご案内していないのは、この点を踏まえてのことです。

遠心分離によるPRPの抽出

PRPは、採取した血液を遠心分離(血液を高速回転にかけて、成分ごとに分離する技術)にかけて作製します。血液は比重の違いによって層に分かれるため、血小板が豊富に含まれる血漿層だけを取り出すことができます。

PRPの作製方法や得られる成分の特性は、使用する機器や手順によって施設ごとに異なります。当院では遠心分離機を使用することで血小板回収率が97パーセント以上と高く、通常の2倍もの血小板を含んだ血漿(PRP)をつくることが可能です。

採血量は17ccで、そこから2ccのPRP(血小板)の抽出を行っています。採血量は血液検査程度であり、当院ではこの範囲で必要な量を確保しています。

なお、この回収率と血小板量は当院で使用している遠心分離機による数値であり、他院や他の方法との比較を示すものではありません。また、血小板の量が多いことが毛穴に対する治療効果の優劣を直接示すものでもありません。

PRPで毛穴の開きが目立ちにくくなると考えられる理由

リビングのソファでクッションを抱えてくつろぐ女性

ここまでの仕組みを、毛穴という具体的な悩みに当てはめて整理します。PRPがなぜ毛穴に対して検討されるのかを、3つの角度から説明します。あわせて、どこまでが期待にとどまる話なのかも明示します。

真皮の状態が変わることが、毛穴の「縦の伸び」に関係する理由

たるみ毛穴は、真皮が薄く弱くなった結果として毛穴の開口部が縦に引き伸ばされた状態です。逆に言えば、毛穴の周囲の真皮に厚みと弾力が加われば、引き伸ばす力に抗う支えが増えることになります。

PRPによって真皮のコラーゲン産生や皮膚の質感に変化が生じる可能性は報告されており、その結果として、たるみなど真皮側の要因が関係する毛穴について、見え方の改善が期待される場合があります。ただし、真皮の状態がどの程度回復するのか、毛穴の形状がどこまで変化するのかを一律に予測することはできません。

これは毛穴を外側から塞いだり、皮脂を取り除いたりする発想とは異なります。毛穴の周囲の土台側に働きかけることで、結果として毛穴の見え方が変わることを目指す、という順序です。同じ理由から、PRPによる変化は毛穴だけに限定されず、小じわやハリ感、肌全体の質感の変化として感じられる場合があります。

キメが整うことで、視覚的に毛穴が目立ちにくくなる可能性

毛穴の見え方は、実際の開口部の大きさだけで決まるものではありません。周囲のキメが細かく整っていると、光が均一に反射して影が分散し、毛穴の輪郭がぼやけて見えにくくなります。反対にキメが乱れて表面が不均一になると、毛穴が影として強調されます。

肌の状態が整うことでキメの見え方が変わる可能性はありますが、PRPがキメや水分保持力をどの程度変化させるかについては、評価が主観に依存しやすく、研究間で結果が一致していません。実際の毛穴の数が変わらなくても目立ち方の印象が変わりうるのは、この視覚的な要素が関係しています。

PRPが検討されやすい毛穴、そうでない毛穴

治療選択を誤らないために、検討対象となる状態とそうでない状態を整理しておきます。

状態PRP治療の位置づけ補足
頬のたるみ毛穴・縦長の毛穴選択肢となる場合がある真皮の状態変化を目的とする点で方向性が一致する
キメの乱れによる毛穴の目立ち選択肢となる場合がある変化の程度は評価が難しく個人差が大きい
浅いニキビ跡の凹凸検討されることがある深さにより他治療との併用を検討
深いクレーター状の凹みPRP単独では限界がある癒着解放など別の処置を優先することがある
鼻の黒ずみ・角栓適応ではない皮脂・角質へのアプローチが必要
皮脂分泌が過剰な状態適応ではない皮脂コントロールが先

診察では、この見極めを最初に行います。当院ではPRP治療が本当に適しているかどうかを含めて正直にお伝えしており、適応がないと判断した場合に無理に治療をお勧めすることはありません。効果の現れ方には個人差があり、すべての方に同じ変化が生じることを保証するものではありません。

また、毛穴の状態によっては、まず保険診療での皮膚科受診や炎症性ニキビの治療を優先したほうがよい場合、あるいは治療を行わずスキンケアで経過を見る選択が適切な場合もあります。治療を受けないという判断も含めて、診察の場でご説明します。

ヒアルロン酸・ボトックス・レーザーとの違いと、使い分けの考え方

相談室の壁際に横向きで立つ白衣姿の女性医師

PRPを検討される方の多くは、すでに他の美容医療を経験されています。ここではそれぞれの治療を否定するのではなく、目的の違いという観点から整理します。

ヒアルロン酸・ボトックスは「形」、PRPは「質」

ヒアルロン酸は、一般的には減少したボリュームを物理的に補い、輪郭や凹みの形を作る目的で用いられます。ボトックスは、表情筋の働きに関連するしわを目立ちにくくする目的で用いられます。いずれも比較的早い段階で変化が現れる治療ですが、変化の程度・持続期間・適応には個人差があり、使用する製剤や注入部位によっても異なります。

一方でPRPは、注入した成分がそのまま形になるのではなく、注入をきっかけに組織側が反応して状態が変わっていくことを目指す治療です。当院ではこの違いを、ヒアルロン酸との違いを尋ねられた際に「ヒアルロン酸は形やボリュームを補う治療で、PRPは再生医療として肌や組織の質そのものを整える治療です」とご説明しています。

目的が異なるため、どちらが優れているという比較ではなく、状態やご希望に応じて使い分け、併用をご提案することもあります。当院で扱うヒアルロン酸・ボトックスなどの注入治療メニューもあわせてご覧ください。

毛穴に限って言えば、ヒアルロン酸で毛穴一つひとつを埋めるという発想は現実的ではありません。毛穴の悩みは面としての肌質の問題であり、点の充填ではなく面の質の変化が必要になります。ここがPRPを検討する理由になります。

レーザー・ピーリングなど表皮側からのアプローチとの違い

レーザー治療やピーリングは、表皮から真皮浅層に対して熱や薬剤で計画的な刺激を与え、創傷治癒のプロセスを通じて肌の状態を整える治療です。毛穴に対しても選択肢となる治療で、機器の種類や薬剤によって適応や到達する深さは異なりますが、皮脂や角質が関与するタイプで検討されることの多い治療です。

PRPとの違いは、刺激を与える主体が外部エネルギーか、自己の血液由来成分かという点にあります。レーザーが「外から刺激を与えて反応を引き出す」のに対し、PRPは「修復を促す成分そのものを真皮に届ける」アプローチです。両者は排他的なものではなく、目的が異なるため組み合わせて計画されることもあります。

なお、PRP療法の導入方法は施設によって異なり、水光注射のように顔全体へ均一に導入する方法、細い針で部位を絞って注入する方法などが用いられます。同じ「PRP」という名称でも作製方法や導入方法が違えば、向いている悩みもリスクの考え方も変わるため、カウンセリングの際にどの方法で行うのかを確認しておくと、認識のずれを防げます。

主な治療の比較を整理します。

項目ヒアルロン酸ボトックスレーザー・ピーリングPRP治療
主な目的形・ボリュームを補う筋肉の動きを抑える表皮~真皮浅層への刺激組織の回復力を引き出す
主に作用する層真皮深層~皮下筋肉表皮~真皮浅層真皮
変化の現れ方比較的早い数日~2週間程度施術ごとに段階的数週間~1~3か月
注入するもの体外由来の製剤体外由来の製剤薬剤・エネルギー自己血液由来の成分
毛穴への向き直接的な適応は限定的直接的な適応ではない詰まり・キメに対して検討されるたるみ毛穴・キメに対して検討される

この表の内容は一般的な傾向であり、実際の作用する層や変化の現れ方は、使用する製剤・機器・設定・注入部位・目的によって異なります。

繰り返す治療とPRP、費用をどう考えるか

費用の判断は、1回あたりの金額だけでは決まりません。効果が持続する期間と、そのあいだに必要な通院回数、ダウンタイムの累計まで含めて考える必要があります。

一般的な相場として、ヒアルロン酸は体内で徐々に吸収されるため、状態を維持するには半年から1年程度の間隔で繰り返しの注入が必要になることが多いとされています。仮に5年間その状態を維持しようとすれば、施術回数は相応の数に積み上がり、そのつど通院とダウンタイムが発生します。

これに対しPRPについて、当院では個人差を前提として数年程度を一つの目安としてご説明しています。ただし、美容目的のPRPの長期的な持続期間は医学的に十分確立されているわけではありません。実際の持続期間はPRPの作製方法や注入方法、肌の状態によって異なるため、経過を見ながら追加治療の必要性を判断します。

当院での通院回数は一回のみで、施術時間は1部位あたり約30~40分です。これは1回の施術に必要な通院回数であり、状態やご希望によっては複数回の治療をご提案することもあります。施術回数や追加施術の必要性は、肌の状態、治療目的、変化の程度によって異なるため、診察時に想定される回数と費用の見通しをあわせてご説明します。

PRPは、繰り返しの頻度という観点では負担の分散が期待できる一方で、変化の程度を事前に確定できない治療でもあります。費用対効果は、この不確実性を含めて判断していただく必要があります。

当院のPRP治療の流れと、施術後の経過

クリニックの受付カウンターの内側に立つ制服姿のスタッフ

実際に治療を受ける際の流れと、その後の経過について具体的に説明します。事前に把握しておくことで、当日の不安を減らすことができます。

カウンセリングから注入までの流れ

手順内容
Step 01 無料カウンセリング医師とのカウンセリングで気になる症状をお伺いし、お悩みに合った方法をご提案します
Step 02 採血ご自身の血液を採血します(17ccの採血から2ccのPRPの抽出が可能です)
Step 03 PRPの抽出遠心分離機を用い、多血小板血漿(PRP)を取り出します
Step 04 注入PRPを少量ずつ、何箇所にも分けて注入していきます

注入の工程で当院が重視しているのが、一度に大量注入を行わないという方針です。毛穴やキメを目的とする場合、必要なのは特定の一点を膨らませることではなく、対象となる面に均一に成分を行き渡らせることです。そのため注入は少量ずつ、複数箇所に分けて行います。ご来院の際は、できる限りノーメイクでお越しください。

診察の結果、安全面に問題がなければ当日施術が可能な場合もありますが、当院では無理な施術は行わず、状態によっては別日をご提案することもあります。費用やリスクを含めてご検討いただく時間が必要な場合は、遠慮なくお申し出ください。

効果の現れ方と持続期間

時期経過の目安
施術直後~数日注入部位に痛み、腫れ、赤み、内出血が出ることがある
1週間程度ダウンタイムの症状が落ち着いてくることが多い
数週間~1~3か月ハリ感やなめらかさの変化を感じるケースが多い
2週間~3か月しわ・凹み等の症状が改善していく期間
その後当院では個人差を前提に数年程度を一つの目安として説明。長期的な持続期間は医学的に十分確立されていない

再生医療であるPRP治療は即効性の治療ではありません。翌日に毛穴が消えるような変化を期待される場合、この治療は目的に合いません。逆に、周囲に気づかれない速度で少しずつ変わっていきたいという方には検討しやすい治療です。

ただし変化の速度や程度には個人差があるため、短期間で明確な変化を求める場合には、ほかの治療が適することもあります。効果の現れ方や持続期間には個人差があり、効果を保証するものではありません。変化を感じにくい場合や、別の治療が適する場合もあります。

ダウンタイムとリスク・副作用

PRPは採血と注射を伴う治療です。注入部位の痛み、赤み、腫れ、内出血、圧痛、硬さ、違和感は、施術後に生じうる一般的な反応であり、どの程度の頻度で起こるかを一律にお示しすることはできません。

そのうえで、当院では施術後の経過について次のようにご説明しています。注入部分の内出血、周辺部の赤みや腫れ、硬さは、多少の個人差はありますが2週間程度で落ち着いてきます。目の下など皮膚の薄い箇所はやや長引く可能性があります。ダウンタイムは数日から1週間程度で落ち着くことが多く、メイクでカバーできる場合もあります。

これらはあくまで目安であり、症状の程度や続く期間には個人差があります。大切なご予定の直前は避け、余裕を持ってスケジュールを組んでください。

上記のほか、PRPは採血と注射を伴う治療であるため、注入部位の痛み・圧痛・違和感、腫脹、血腫、感染、しこりや凹凸、左右差、期待した変化が得られない、症状が長引くといった可能性があります。採血部位の内出血や気分不良が生じることもあります。また、局所麻酔薬や消毒薬に対するアレルギーは、PRPそのものとは別に考慮すべきリスクです。

拒絶反応やアレルギー、感染症などが発生する場合もあります。ただし当院のPRPは自己血液由来成分のみを使用するため、アレルギー反応が生じた場合の原因としては、施術に用いる局所麻酔薬や消毒薬などを個別に検討する必要があります。

万一、赤みや熱感を伴う腫れ等の症状が出現した場合、注入部位に過度な皮膚の膨らみが見られる場合は、早めに当院医師の診察をお受けください。強い痛み、急速に悪化する腫れ、膿、発熱、皮膚の色調変化などがある場合も、自己判断せず速やかに当院までご連絡ください。

一時的に硬さを感じることについては、多くは時間とともに自然に馴染んでいきます。当院では再生医療としてのPRPの特性を理解し、注入量や層を調整することでリスクを抑えています。痛みについては、採血時と注入時にチクっとした痛みを感じることはありますが、強い痛みになるケースは多くありません。当院では必要に応じて麻酔を使用しています。

治療を受けられない方・慎重な判断が必要な方

次のような場合は、PRP治療を受けられない、または慎重な判断が必要となることがあります。妊娠中・授乳中または妊娠の可能性がある方、施術部位に炎症・感染・強い皮膚症状がある方、出血傾向や血小板機能に問題がある方、血液疾患のある方、抗凝固薬・抗血小板薬等を使用している方、重い基礎疾患の治療中の方、ケロイドや肥厚性瘢痕の既往がある方、局所麻酔薬や消毒薬にアレルギーのある方などです。

適応は一律ではないため、服薬状況、既往歴、アレルギー歴、他院での施術歴を含めて医師が確認したうえで判断します。当院では未成年の方のみでのご契約は承っておらず、ご希望の場合は保護者の同意と医師の判断が必要になります。

施術後、毛穴のために意識したいこと

PRP治療の後は、真皮で組織の修復が進んでいる期間です。この時期の過ごし方が、変化の現れ方に影響します。

注入直後は施術部位を強くこすらず、当日は激しい運動や長時間の入浴、飲酒など血流を過度に高める行為を控えていただきます。赤みや腫れがある期間は、刺激の強いピーリングやスクラブの使用を一旦見合わせるほうが無難です。

落ち着いた後は、紫外線対策と保湿を継続することが重要になります。紫外線は真皮のコラーゲンを分解する酵素の産生を促すため、整えた真皮側の状態に対して逆向きに働きます。

また皮脂による詰まりが併存している場合、そちらのケアを並行しなければ毛穴の見え方は変わりにくいままです。PRPは真皮側を担当する治療であり、表皮側のケアは日常のスキンケアが担う、という役割分担で考えると整理しやすくなります。

毛穴治療でPRPを選ぶ前に確認しておきたいこと

窓の並ぶ廊下を歩く眼鏡をかけた白衣姿の男性医師

最後に、クリニック選びと治療計画の観点から、事前に確認しておきたい点をまとめます。

添加物を使用しないPRPという考え方

PRPには、bFGF(塩基性線維芽細胞増殖因子:線維芽細胞の増殖を促すタンパク質)などの成長因子を添加する手法も存在します。添加によって変化を強く早く出そうとする考え方ですが、注入部位が過度に膨らんだ状態が長期にわたって残る可能性が一部で指摘されています。ただし、リスクの現れ方は添加する物質の種類や濃度、注入量、注入層、患者側の要因によって異なるため、成長因子を添加するPRP全般について一律に評価できるものではありません。

当院が行っているのは、ご自身の血液から得られた成分のみを用いるPRP治療です。予期しない過度な組織増生などのリスクを避ける観点から、自己血液由来成分のみを使用する方針としています。

添加物を用いない分、変化は緩やかに進みます。どの方法が適するかは治療目的や肌の状態、使用する製剤によって異なるため、カウンセリングの際は、どのようなPRPを使用するのか、添加物の有無と想定されるリスクを確認されることをお勧めします。

医師が一貫して担当する意味

再生医療であるPRP治療は、誰がどのように行うかが結果を大きく左右します。当院ではカウンセラー主導ではなく、医師が診察・デザイン・施術まで一貫して担当します。お悩みの背景まで丁寧に伺い、必要以上の治療は勧めません。治療の必要性や代替となる選択肢、施術を行わないという判断も含めてご説明します。

毛穴を目的とする場合、注入の深さがずれれば期待した層に届かず、量が多すぎれば膨らみの原因になります。当院は注入治療だけで1万件以上の実績があり、部位ごとの皮膚の厚みや動きを考慮しながら注入量と深さを調整しています。

なおこの件数は院内集計による延べ件数であり、施術件数が治療結果や安全性を保証するものではありません。院長の経歴や治療への考え方については院長紹介ページをご覧ください。実際の仕上がりの傾向は症例写真ページでも確認いただけます。

他の治療との組み合わせを前提に考える

PRP治療は再生医療として「土台を整える」役割を担います。毛穴の悩みが顔全体のたるみと連動している場合、真皮の質を整えるだけでは、下垂そのものへの対応としては不十分なことがあります。

そうしたケースでは、たるみの程度に応じて糸リフト(FTBリフト)によるリフトアップを組み合わせる、あるいは肌の引き締めを目的としたモフィウス8を併用するなど、複数のアプローチを検討します。口元や目尻の小じわが同時に気になる場合も、部位ごとに優先順位をつけて計画します。

糸リフトや切開リフト、インモード、モーフィウス8など当院が得意とする治療と組み合わせることで、より立体的で持続性のある結果を目指すことが可能です。ただし併用の適否や必要性、追加で生じる費用とリスクは治療ごとに異なるため、診察のうえで個別に判断します。

治療内容・費用・主なリスクのまとめ

大きな窓辺に立ち外を見る白衣姿の女性医師

ご検討にあたって必要な情報を、この項にまとめます。

治療内容と費用

PRP治療は、採取したご自身の血液を遠心分離して得られる血小板を含む血漿成分を、目的の部位に注入する治療です。採血量、注入量、注入部位は診察結果によって異なります。

項目内容
治療内容採血し、遠心分離で抽出したPRPを対象部位に注入
施術時間約30~40分(1部位)
通院回数一回のみ(状態により複数回の治療をご提案する場合があります)
費用1cc:110,000円(税込121,000円)
追加で生じる場合がある費用同一のお悩みのカウンセリングは、2回目以降再診療として15,000円頂戴することがございます

必要な注入量は部位や状態によって異なるため、総額は診察時にご案内します。診察の結果、施術を行わないと判断することもあります。料金は改定される場合があるため、最新の情報は料金ページでご確認ください。

主なリスク・副作用と有効性の限界

主なリスク・副作用は、注入部位の痛み、圧痛、赤み、腫れ、内出血、硬さ、違和感です。このほか、感染、血腫、しこりや凹凸、腫れや赤みの遷延、左右差、期待した変化が得られない可能性、拒絶反応やアレルギーが生じる可能性があります。

局所麻酔薬や消毒薬を使用する場合は、それらに対するアレルギー反応にも注意が必要です。症状の程度や持続期間、生じる頻度には個人差があります。

有効性については、毛穴が目立つ原因は複数あり、PRPがすべての毛穴の悩みに適するわけではありません。変化の程度・現れ方・持続期間には個人差があり、効果を保証するものではありません。皮脂や角栓、炎症性ニキビ、深い瘢痕などが主な原因の場合は、他の治療が優先されることがあります。

まとめ

緑に囲まれた屋外テラスを歩きながら振り返る女性

毛穴が目立つ状態には複数の原因があり、皮脂や角栓による詰まりと、真皮の衰えによるたるみ毛穴とでは、必要な治療が異なります。PRP治療が関係するのは後者、つまり真皮側の要因です。

PRPは、ご自身の血液から抽出した血小板が放出する成長因子によって線維芽細胞に働きかけ、コラーゲンやエラスチンの産生を促すことを目的とした再生医療です。

ヒアルロン酸のように形を補うのではなく、肌の土台の質を整えることで、結果として毛穴の見え方やキメ、ハリ感の変化を目指します。変化は数週間から1~3か月をかけて緩やかに現れますが、変化の程度も持続期間も一律に予測できるものではありません。

一方で、皮脂が関与する毛穴や深いクレーター状の凹みに対しては、PRP単独では限界があります。適応の見極めと、必要に応じた他治療との組み合わせが前提になります。

当院では診察の段階で、PRP治療が本当に適しているかどうか、そして治療を行わない選択肢も含めて正直にお伝えしています。

毛穴の開きや肌質の変化にお悩みで、肌そのものの状態を整えることを検討したいとお考えの方は、当院のPRP治療の詳細ページで施術内容・費用・リスクをご確認のうえ、カウンセリングをご予約ください。

診察では、PRPの適応と期待できる変化の範囲、主なリスク、費用に加えて、代替となる治療についてもご説明します。効果の現れ方には個人差があり、リスクや副作用を含めてご納得いただいたうえで治療を進めてまいります。

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【参考・外部リンク】

※学会および公的機関のリンクは、再生医療やPRPの一般的な情報源、および医療広告に関する一般的な情報源として案内するものであり、施術医の所属や資格を示すものではありません。

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