糸リフトを受けても、半年から一年ほどで元の状態に近づいてきたように感じる。
ハイフ(HIFU)を繰り返しても、頬の位置やほうれい線の深さがしっかり変わった実感を得にくい。
こうした経験を重ねるうちに、「なぜ自分の中顔面のたるみは、施術をしても保ちにくいのか」という疑問を持つ方は少なくありません。
これはあくまで一般的に語られる例であり、感じ方には個人差があります。
理由の一つとして考えられるのが、たるみの程度や原因に対して、選んだ治療が働きかける層や改善できる範囲が十分に合っていない可能性です。
中顔面のたるみには、皮膚の表面だけでなく、その奥にあるSMAS(表在性筋膜:皮膚と表情筋の間にある膜状の組織)や支持靭帯、脂肪、骨格など複数の要素が関わっているとされています。
皮膚や皮下脂肪だけに働きかける治療では、こうした深い層の変化には届きにくいため、状態によっては変化を保ちにくいと感じることがあります。
そこで本記事では、中顔面のたるみがどこで、なぜ起こるのかを解剖学的な視点から整理したうえで、糸リフトやハイフとの違い、そして土台であるSMASから引き上げる切開リフト(SMASフェイスリフト)による改善の考え方を、医学的な根拠にもとづいて解説します。
ダウンタイムやリスク、クリニック選びのポイントまで含めて、判断材料を一つずつ確認していきましょう。
なお、本記事で紹介する治療の効果や経過には個人差があり、すべての方に同じ結果を保証するものではありません。
実際の適応は医師の診察によって判断されます。
【記事執筆】福岡天神美容クリニック 院長 小林直樹
中顔面(ミッドフェイス)のたるみとは

まず、中顔面がどこを指し、たるみがどのような形で表れるのかを整理します。
部位と症状を正確に理解することが、適切な治療を選ぶ出発点になります。
中顔面とは顔のどの部分か
中顔面(ミッドフェイス)とは、目の下から口元にかけての、顔の中央に広がるエリアを指します。
具体的には、頬の高い位置(頬骨のあたり)、目の下、小鼻の横、そしてほうれい線を含む範囲です。
顔全体を上顔面・中顔面・下顔面の三つに分けたときの、ちょうど真ん中の領域にあたります。
この中顔面は、顔の印象を大きく左右する部分です。
頬に高さとハリがあり、目の下から頬にかけてなめらかにつながっていると、顔全体が引き締まった立体的な印象になります。
反対に、この領域の組織が下垂すると、顔の中央が間のびして見え、実年齢より老けた印象につながりやすくなります。
中顔面のたるみが「老け見え」につながる理由
中顔面のたるみは、いくつかの特徴的なサインとして表れます。
代表的なのが、ほうれい線の深まり、頬のコケや位置の低下、目の下のクマやふくらみ、そして小鼻の横から頬にかけて斜めに走るゴルゴ線(頬の中央にできる溝状のライン)です。
これらのサインは単独で現れるわけではなく、中顔面の脂肪区画の位置や容量が変化し、支持組織や骨格にも加齢変化が生じることで、連動して現れます。
深く刻まれたほうれい線やゴルゴ線は、単なる小ジワとは異なり、こうした立体的な変化によってできた溝であることが特徴です。
たとえば、目の下から頬にかけての境界が目立つようになると、目の下のくぼみや影と、ほうれい線が同時に現れることがあります。
目の下のクマとほうれい線は「別々の悩み」に見えて、中顔面の加齢変化という共通の背景でつながっているケースが少なくありません。
こうした変化は、化粧では隠しにくく、表情を動かすたびに影となって現れるため、「疲れて見える」「不機嫌そうに見える」といった印象の悩みに直結します。
だからこそ、表面的なケアではなく、たるみが起きている層に応じた治療の選択が重要になります。
なぜ中顔面はたるむのか|4つの層で起こる加齢変化

中顔面のたるみを正しく理解するには、顔が層構造でできていることを知る必要があります。
ここでは、皮膚から骨までの各層で起こる加齢変化を、解剖学的な視点から解説します。
顔を支える4つの層
顔は表面から順に、皮膚、皮下脂肪、SMAS(表在性筋膜)、そして骨という層が重なってできています。
これらは互いに独立しているのではなく、リガメント(支持靭帯:皮膚や筋膜を骨につなぎ留めている線維組織)によって立体的に固定され、頬の高さやフェイスラインの位置が保たれています。
たるみとは、この層のいずれか、あるいは複数が緩むことで、組織が重力に従って下へ移動した状態です。
したがって、たるみの原因がどの層にあるのかを見極めなければ、治療の層とのミスマッチが起こり、効果が続きにくくなります。
中顔面のたるみは、この4層のうち特に皮下脂肪・SMAS・支持靭帯・骨の変化が複合的に関わっています。
SMAS(表在性筋膜)と支持靭帯の役割と衰え
SMAS(表在性筋膜群:皮膚と表情筋の間に広がる薄い膜状の組織)は、顔の土台とも言える存在です。
皮下脂肪を包み込み、表情筋の動きを皮膚に伝えると同時に、支持靭帯を介して顔の組織を本来の位置に保つ役割を担っています。
加齢に伴い、皮膚や脂肪区画、SMASを含む支持組織、支持靭帯、そして骨格には、さまざまな変化が生じます。
SMASを含む支持組織が緩んでくると、上に乗っている脂肪や皮膚を支える力が低下すると考えられています。
あわせて、頬骨の近くで組織を固定している頬骨靭帯(きょうこつじんたい)の周辺が変化すると、頬の高さが低下し、ゴルゴ線やほうれい線が目立ちやすくなります。
中顔面のたるみが「皮膚のたるみ」だけでは説明できないのは、こうした複数の層の変化が複合して背景にあるためです。
脂肪の下垂と骨の痩せ
中顔面には、頬の丸みをつくるメーラーファット(頬の中央にある脂肪組織)や、目の下を支えるSOOF(眼輪筋下脂肪:目の下の眼輪筋より深い位置にある脂肪組織)といった脂肪の区画があります。
加齢に伴い、これらの脂肪区画は位置や容量が変化し、支持組織の変化とあわせて、目の下から頬にかけての立体感が損なわれていきます。
こうした変化が、目の下のくぼみや影、ほうれい線などが同時に目立つ一因になります。
さらに見落とされがちなのが、骨格の変化です。
加齢に伴う骨のリモデリング(骨が少しずつ作り替えられる過程)によって、頬骨やこめかみのボリュームが減っていくことが知られています。
土台となる骨格が変化すると、その上に乗る脂肪や皮膚の支えにも影響し、たるみに関わります。
このように中顔面のたるみは、皮膚・脂肪区画・SMASを含む支持組織・支持靭帯・骨格といった複数の要素が複合して生じるものであり、単一の原因では説明できないという点を押さえておくことが大切です。
糸リフトやハイフで中顔面のたるみが戻りやすい理由

糸リフトやハイフは、体への負担が比較的少なく、たるみ治療の入り口として広く行われている有効な選択肢です。
一方で、「効果が長く続かない」と感じる方が一定数いるのも事実です。
ここでは、その理由を治療が働きかける層という観点から整理します。
糸リフトやハイフを否定するものではなく、それぞれが得意とする領域を正しく理解するための説明です。
糸リフトが働きかけるのは主に皮下の層
糸リフト(スレッドリフト)は、皮膚の下に特殊な糸を挿入し、その糸で組織を引き上げたり、糸の刺激でコラーゲン生成を促したりする施術です。
主に働きかけるのは皮膚から皮下脂肪にかけての比較的浅い層で、手軽さとダウンタイムの短さが魅力です。
ただし、前章で述べたとおり、中顔面のたるみの背景には土台であるSMASを含む支持組織や骨格などの変化があります。
糸リフトはこの土台そのものを固定し直す施術ではないため、たるみの程度によっては、引き上げた組織を支える力が十分でないことがあります。
時間の経過や重力によって、糸で持ち上げた組織が再び下がってくることもあり、「思ったより効果が続かなかった」と感じる方もいます。
一般に、たるみが進んでいる場合ほど、こうした傾向がみられることがあるとされています。
ハイフ(HIFU)の作用と適応
ハイフ(HIFU:高密度焦点式超音波)は、超音波の熱エネルギーをSMASを含む層に届け、組織を引き締める治療です。
切らずにSMAS層へアプローチできる点が特徴で、初期から中等度のたるみに対しては有用な選択肢とされています。
一方で、ハイフは組織を「引き締める」治療であり、緩んで下垂した土台を物理的に「引き上げて固定する」ものではありません。
そのため、たるみが進行して余った皮膚や下がった脂肪の量が多い場合には、引き締めだけでは変化を実感しにくいことがあります。
効果の持続にも個人差があり、状態を保つために繰り返し受ける方も少なくありません。
ほかにヒアルロン酸注入で頬の凹みを補い、肌の表面のハリを出す方法もありますが、これは緩んだ支持組織を引き上げて固定するものではないため、深い層の変化に対してはアプローチが異なります。
「繰り返す」ことを長期的なコストで考える
糸リフトやハイフは一回あたりの負担が比較的軽い反面、効果を保つには定期的に受け続ける必要が生じやすい治療です。
ここで一度、長期的な視点でコストを整理してみましょう。
以下は具体的な金額ではなく、あくまで一般的な考え方を示したものです。
たるみを維持するために毎年のように糸リフトやハイフを繰り返す場合、一回ごとの料金に加えて、そのつどダウンタイムが発生し、通院の回数も積み重なっていきます。
十年という単位で見ると、施術の累計費用、ダウンタイムの累計日数、通院の累計回数のいずれもまとまった量になります。
これに対して、土台から引き上げる切開リフトは一回あたりの費用やダウンタイムは大きいものの、効果の持続が長い傾向にあります。
「手軽さ」を軸にするか、「持続とトータルのコスト」を軸にするかで、最適な選択は変わります。
どちらが優れているという話ではなく、ご自身がたるみとどう付き合っていきたいかによって判断すべきポイントです。
費用や持続期間のより詳しい比較は、糸リフトと切開リフトの違いを解剖学的視点から解説する記事もあわせてご覧ください。
切開リフト(SMASフェイスリフト)で頬や中顔面周辺のたるみにアプローチする仕組み

たるみに深い層の変化が関わっているのであれば、その層に直接アプローチする治療が選択肢になります。
それが切開リフト、なかでもSMASを操作するSMASフェイスリフトです。
SMASを土台ごと引き上げる
切開リフトは、髪の生え際やこめかみ、耳の周囲など、傷跡が目立ちにくい位置を切開し、皮膚の下にあるSMAS層まで到達して、緩んだ筋膜を引き上げ、余分な皮膚を適切に処理する手術です。
皮膚の表面だけでなく、たるみに関わる土台のSMASや支持組織を引き上げて固定するため、頬やフェイスラインの下垂改善が期待できます。
ただし、中顔面のどの部分にどの程度作用するかは、切開範囲やSMASの処理方法、支持靭帯の処理の有無などの術式によって異なります。
糸やエネルギーで間接的に働きかけるのではなく、緩んだ層を医師が直接操作できる点が、切開リフトの特徴です。
土台から引き上げることで、頬の高さやフェイスライン、ほうれい線などの下垂に対して、持続性のある改善が期待できます。
一方で、目の下のくぼみや頬骨周辺のボリューム低下などは、切開リフトだけでは十分に改善しないこともあり、状態に応じてヒアルロン酸注入などのボリューム治療を組み合わせる場合があります。
効果の程度や持続期間には個人差があります。
切開リフトの施術内容や当院の考え方についても、あわせてご確認ください。
皮膚だけを引っ張る方法との違い
「切開リフト」と聞くと、皮膚を強く引っ張るために不自然な仕上がりになる、というイメージを持つ方もいるかもしれません。
これは、SMASを操作せず皮膚だけを引き上げていた旧来の方法に対する印象です。
皮膚だけを引っ張る方法では、張力がすべて皮膚にかかるため、突っ張った不自然な表情になったり、皮膚が伸びて比較的早く戻ったりしやすいという課題がありました。
一方、SMASフェイスリフトは土台であるSMASで引き上げの力を受け止め、皮膚は自然な位置に添えるように処理します。
そのため、皮膚への負担を抑えながら引き上げられる点が、SMAS層を扱う手術の特徴です。
ただし、仕上がりや効果の程度には、術式や体質による個人差があります。
福岡天神美容クリニックのFTB式SMASフェイスリフト
福岡天神美容クリニックでは、SMAS層を引き上げるフェイスリフトを基本に、固定バンドや抜糸を必要としない設計を取り入れたFTB式SMASフェイスリフトを行っています。
術後の負担に配慮した方法ですが、腫れ・内出血・痛みといったダウンタイムは生じ、回復の経過には個人差があります。
すべての方や、あらゆる部位のたるみに同じように適するわけではありません。
院長の小林直樹医師が、これまでの小顔・リフトアップ施術の経験(小顔脂肪吸引4,500件以上、手術執刀総数8,500件以上/院内集計)をもとに、カウンセリングから手術、アフターケアまでを一貫して担当します。
一日の手術件数を限定することで、一人ひとりの中顔面の状態に合わせた丁寧な施術を行う体制をとっています。
施術の仕組みについては、切開リフト(フェイスリフト)の仕組みを解説する記事でも詳しく紹介しています。
中顔面の脂肪の量が多い場合には、小顔脂肪吸引との組み合わせが検討されることもあります。
切開リフトと糸リフトの違いを比較表で整理

ここまでの内容を、切開リフトと糸リフトの違いとして表に整理します。
どちらもたるみ治療として意味のある選択肢であり、目的や状態によって使い分けるものです。
| 比較項目 | 糸リフト | 切開リフト(SMASフェイスリフト) |
|---|---|---|
| 主に働きかける層 | 皮膚〜皮下脂肪 | SMAS(土台)〜皮膚 |
| たるみへの作用 | 組織を吊り上げる/コラーゲン刺激 | 土台を引き上げて固定し直す |
| 効果の持続 | 比較的短め(個人差あり) | 比較的長め(個人差あり) |
| ダウンタイム | 短め | 長め(腫れ・内出血あり) |
| 向いている状態 | 初期〜中等度のたるみ | 中等度〜進行したたるみ |
| 繰り返しの必要性 | 生じやすい | 生じにくい傾向 |
表のとおり、両者は主に働きかける層が異なるため、たるみの程度によって適した治療が変わります。
ここで示した持続やダウンタイムはあくまで一般的な傾向であり、感じ方には個人差があるほか、術式によっても異なります。
たるみがまだ軽い段階では糸リフトやハイフが選択肢になりますが、深い層の変化が進み、繰り返しても効果を保ちにくい段階では、切開リフトが選択肢の一つとなる場合があります。
どちらを選ぶかの考え方
判断の目安となるのは、たるみの進行度、これまでの治療歴、そして「どのくらいの期間、効果を保ちたいか」という希望です。
糸リフトやハイフを繰り返しても満足のいく状態が続きにくい場合は、たるみの原因が深い層まで及んでいる可能性があり、SMASを扱う切開リフトが選択肢の一つとなることがあります。
一方で、たるみが軽度で手軽さを重視したい方には、切開リフトは必ずしも第一選択にはなりません。
どの治療が適しているかは、実際の中顔面の状態を医師が診察したうえで判断することが重要です。
年代別の適応や、糸リフト・ハイフで戻ってしまう理由については、切開リフトは何歳から受けられるかを解説した記事もあわせて参考にしてください。
切開リフトのダウンタイムと術後の経過

切開リフトを検討するうえで、多くの方が気にされるのがダウンタイムです。
手術である以上、腫れや内出血は避けられませんが、経過の見通しを事前に知っておくことで、生活への影響を計画的に管理できます。
以下の経過はあくまで一般的な目安であり、回復の早さには個人差があります。
施術当日から1週間
手術直後から数日間は、中顔面から頬、フェイスラインにかけて腫れや内出血が最も強く現れる時期です。
傷口の痛みや違和感、頬のこわばり、つっぱるような感覚を伴うこともあります。
痛みの程度には個人差があり、処方された鎮痛薬を使用しても、痛みや強いつっぱり感がしばらく残ることがあります。
この時期は安静を心がけ、激しい運動や長時間の入浴など、血流を強く促す行動は控えることが一般的にすすめられます。
抜糸を必要としない方法の場合、糸を抜く処置の負担が軽減されます。
腫れや内出血は日を追うごとに少しずつ引いていきますが、目立つ時期には個人差があり、数日で落ち着く方もいれば、一〜二週間ほど続く方もいます。
メイクや外出を再開できる時期も、切開範囲や回復状況によって異なります。
1ヶ月から3ヶ月の経過
大きな腫れが引いた後も、細かなむくみや部分的な硬さ、感覚の鈍さがしばらく残ることがあります。
これらは時間の経過とともに徐々に和らいでいくのが一般的です。
以下に、術後のおおまかな経過の目安を示します。
| 時期 | 主な状態の目安 |
|---|---|
| 当日〜3日 | 腫れ・内出血が最も強い時期。安静を優先 |
| 1週間 | 腫れ・内出血が軽減。メイクで隠せる程度に |
| 2〜4週間 | むくみや硬さが残るが日常生活に戻りやすい |
| 1〜3ヶ月 | 感覚の鈍さやむくみが徐々に落ち着く |
| 3ヶ月以降 | 仕上がりが安定してくる時期 |
中顔面の引き上げによる変化を安定した状態で実感できるのは、腫れやむくみが十分に落ち着く数ヶ月後が目安です。
焦らず経過を見ていくことが大切で、術後の状態については医師の指示に従って過ごすようにしてください。
切開リフトで知っておきたいリスク・副作用

切開リフトは効果の持続が期待できる一方で、外科手術であるためリスクや副作用も伴います。
治療を正しく理解するために、起こりうる症状を事前に把握しておきましょう。
これらの症状の程度や頻度には個人差があります。
一時的に起こりうる症状
手術後には、腫れや内出血のほかに、皮膚や頬の感覚が一時的に鈍くなることがあります。
これは手術の際に皮膚の下の組織を操作することに伴うもので、多くは時間の経過とともに回復していきますが、落ち着くまでに数ヶ月かかる場合もあります。
また、術後しばらくは頬やフェイスラインのこわばり、つっぱり感、むくみが残ることがあります。
これらの一時的な症状は回復の過程で見られるもので、経過とともに軽減していくのが一般的です。
気になる症状があるときは、自己判断せず担当医に相談することが大切です。
注意しておきたいリスク
まれに、左右差、傷跡が残ること、血腫(皮下に血がたまること)、感染などが起こる可能性があります。
このほか、頻度は高くないものの、顔面神経への影響による表情の動かしにくさ、皮膚の血行障害による皮膚壊死や創傷治癒の遅れ、切開部周辺の脱毛や生え際の変化、耳の周囲の変形、漿液腫(皮下に組織液がたまること)などが生じる可能性もあります。
これらは一時的にとどまることもありますが、症状が長く残ったり、追加の処置や再手術が必要になったりする場合もあります。
また、手術で使用する麻酔にも固有のリスクがあります。
切開リフトは傷跡が目立ちにくい位置を選んで行われますが、傷の治り方には体質による個人差があります。
なお、妊娠中・授乳中の方、出血が止まりにくい傾向のある方、重い基礎疾患や創傷治癒に影響する疾患(糖尿病など)のある方、抗凝固薬・抗血小板薬などを服用している方、ケロイド体質の方、喫煙習慣のある方などは、手術を受けられなかったり、事前の調整が必要になったりする場合があります。
服用中の薬や既往歴は、カウンセリングで必ず医師に伝えてください。
これらのリスクを抑えるうえで重要になるのが、SMAS層を安全に扱える医師の技術と経験です。
SMASの下には表情を動かす顔面神経が走っているため、解剖を熟知した精密な操作が求められます。
リスクや副作用について、カウンセリングの段階で十分な説明を受け、納得したうえで治療を受けることが欠かせません。
リスクの説明を省かず、疑問に丁寧に答えてくれるかどうかも、クリニックを見極める一つの指標になります。
中顔面のたるみ治療でクリニック・医師を選ぶポイント

切開リフトは、医師の技術によって仕上がりが左右される治療です。
中顔面のたるみを土台から改善するためにも、クリニック選びは慎重に行いたいところです。
ここでは確認したいポイントを整理します。
SMAS層を扱える技術と実績
中顔面のたるみに対して持続的な改善を目指すには、皮膚だけでなくSMAS層を的確に操作できる技術が求められます。
SMASの下には表情を動かす神経が走っているため、解剖を熟知した精密な手術が必要です。
そのため、フェイスリフトの経験や症例数、形成外科的な技術の有無は、確認しておきたい要素です。
カウンセリングの際には、自分の中顔面のたるみがどの層に由来しているのか、どのようなアプローチで引き上げるのかを、根拠とともに説明してもらえるかを確かめましょう。
安さや手軽さだけで判断するのではなく、技術と説明の丁寧さを軸に選ぶことが、満足のいく結果につながります。
院長が一貫して担当する体制
大手のクリニックでは、カウンセリングの担当者と執刀医、術後のケアを行う医師がそれぞれ異なることがあります。
これに対して、一人の医師がカウンセリングから手術、アフターケアまでを一貫して担当する体制では、治療方針のずれが起こりにくく、術後の経過も同じ医師が継続して確認できます。
福岡天神美容クリニックでは、院長の小林直樹医師が診察から執刀、アフターケアまでを一貫して担当します。
医師主導のカウンセリングで、営業的な提案ではなく、中顔面の状態に応じた治療を提案する方針をとっています。
院長の実績や診療方針については、院長紹介ページもご確認ください。
切開リフトの施術の流れ

はじめて切開リフトを検討する方に向けて、カウンセリングから手術、アフターケアまでの一般的な流れを整理します。
全体像を把握しておくことで、当日までの準備や術後の過ごし方をイメージしやすくなります。
| ステップ | 主な内容 |
|---|---|
| カウンセリング | 中顔面のたるみの状態を診察し、原因の層や治療方針を説明 |
| 診察・術前準備 | 適応や体調を確認し、手術内容・リスクの説明と同意 |
| 手術 | 傷跡が目立ちにくい位置を切開しSMAS層を引き上げる |
| 術後・回復 | 腫れや内出血の経過を確認しながら回復を待つ |
| アフターケア | 経過を診察し、必要に応じてケアや相談に対応 |
このように、切開リフトはカウンセリングでの診断から始まり、術後のケアまで一連の流れで進みます。
特に最初のカウンセリングは、中顔面のたるみの原因を正しく把握し、治療の適応を判断する重要な機会です。
疑問や不安があれば、この段階で遠慮なく相談しておきましょう。
中顔面のたるみに関するよくある質問

最後に、中顔面のたるみや切開リフトについて、相談の際によく寄せられる質問をまとめます。
切開リフトの効果はどのくらい持続しますか
切開リフトは土台であるSMASから引き上げるため、糸リフトなどと比べて持続が長い傾向にあります。
ただし、加齢による変化は手術後も少しずつ進むため、効果が永久に続くわけではありません。
持続期間には体質や生活習慣による個人差があり、具体的な見通しは診察のうえで説明を受けることをおすすめします。
糸リフトやハイフを受けたことがあっても切開リフトは受けられますか
過去に糸リフトやハイフを受けた方でも、切開リフトを検討することは可能です。
むしろ、それらを繰り返しても効果が続かない場合は、たるみの原因が土台の層まで及んでいる可能性があります。
過去の治療内容を医師に伝えたうえで、現在の中顔面の状態に適した方法を相談するとよいでしょう。
仕事は何日くらい休む必要がありますか
腫れや内出血が目立ちやすいのは術後およそ一〜二週間です。
デスクワークであっても、少なくとも一週間前後、対面業務が多い場合や腫れを目立たせたくない場合は二週間程度の休みを見込むことがあります。
回復のスピードや必要な休業期間には個人差があるため、具体的な期間はカウンセリングのご予約時に医師へ確認しながら調整しましょう。
まとめ|中顔面のたるみは土台からの改善という視点で

中顔面のたるみは、皮膚の表面だけの問題ではなく、その奥にあるSMASや支持靭帯、脂肪区画、骨格といった複数の要素で起こる加齢変化が背景にあります。
糸リフトやハイフは有効な治療である一方、主に働きかける層とたるみの原因となる層が十分に合っていない場合には、進行した状態では効果を保ちにくいことがあります。
土台であるSMASから引き上げる切開リフト(SMASフェイスリフト)は、中顔面のたるみに対して持続性のある改善が期待できる選択肢です。
手軽さではなく、技術と持続、そして長期的なコストという観点で治療を考えたい方にとって、有力な検討対象となります。
効果やリスクには個人差があるため、まずは信頼できる医師のもとで、自分の中顔面のたるみがどの層から来ているのかを診断してもらうことが第一歩です。
福岡天神美容クリニックでは、院長が一貫して担当するFTB式SMASフェイスリフトについて、切開リフトの施術ページで詳しく紹介しています。
中顔面のたるみでお悩みの方は、カウンセリングで相談してみてください。
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記事執筆:福岡天神美容クリニック 院長 小林 直樹
小顔・輪郭専門医として、ダウンタイムを最小限に抑えた施術に注力。糸リフト、脂肪吸引、切開リフトなどで「腫れにくさ」「自然な仕上がり」を追求してきました。
これまでに顔の脂肪吸引だけで累計4,500件以上、総症例数は1万件超を経験。2024年には年間脂肪吸引症例数 日本一を獲得するなど、豊富な実績に裏打ちされた確かな技術を持ちます。
また、二重整形やくまとり、眉下切開、たれ目形成などの目元治療、ヒアルロン酸・ボトックス注入などの若返り治療も得意分野。丁寧なカウンセリングと万全のアフターフォローで、患者様一人ひとりに寄り添った美容医療を提供しています。
「安心して任せられる美容医療」を信条に、理想の美しさと満足をお届けいたします。
【所属学会】
・日本美容外科学会(JSAS)
・アラガンボトックス認定医
・ジュビダームビスタ認定医
※本記事は一般的な医学的情報を提供するものであり、診断や治療方針を示すものではありません。治療の効果や経過、リスクには個人差があり、効果を保証するものではありません。実際の治療にあたっては、医師の診察と説明を受けたうえでご判断ください。








