糸リフトを何度か受けてきたけれど、半年から1年ほどで元の状態に戻ってしまう。ハイフを定期的に続けているのに、以前ほど引き締まりを実感できなくなってきた。
そうした経験を重ねるうちに、「このまま繰り返していて、たるみを解決できるのだろうか」と感じている方は少なくありません。
なぜ、これらの施術では効果の持続に限界を感じることがあるのでしょうか。その理由の一つは、糸リフトやハイフが、たるみの土台であるSMAS(表在性筋膜群:皮膚と表情筋の間に広がる薄い膜状の組織)そのものを外科的に移動・固定する施術ではないという点にあります。
こうした「繰り返しても変化を感じにくい」という状態に対して、顔の土台から引き上げる選択肢として検討されるのが切開リフト(フェイスリフト)です。ただし、外科手術と聞くと「入院が必要なのではないか」「まとまった休みを取らなければならないのではないか」という不安を持つ方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、切開リフトに入院が必要かどうかという疑問を軸に、日帰り手術が基本となる仕組み、施術当日の流れ、術後の過ごし方、そして糸リフトとの構造的な違いやコストの考え方までを、医学的な根拠にもとづいて整理して解説します。
【記事執筆】福岡天神美容クリニック 院長 小林直樹
切開リフトとは|糸リフト・ハイフとの構造的な違い

入院の要否を考える前に、まず切開リフトがどのような施術で、糸リフトやハイフとどう異なるのかを理解しておく必要があります。入院が必要かどうかは、手術の負担の大きさと直結しており、その負担の大きさは「顔のどの層にアプローチするか」によって決まるためです。
たるみを生む「皮膚・皮下脂肪・SMAS」の三層構造
顔のたるみは、皮膚だけがゆるんで起こるわけではありません。表面から順に、皮膚(表皮・真皮)、皮下脂肪層、そしてSMAS(表在性筋膜群:皮膚と表情筋の間に広がる薄い膜状の組織)という三つの層が重なり合い、それぞれが加齢とともにゆるんで下垂していきます。
さらに、この構造を骨や深部の組織につなぎとめているのがリガメント(支持靭帯:皮膚や筋膜を骨に固定している線維組織)です。加齢によってSMASがゆるみ、リガメントの支えも弱まることで、頬のもたつきやほうれい線、マリオネットライン(口角から顎にかけて伸びるたるみのライン)が目立つようになります。
つまり、たるみには表面の皮膚だけでなく、皮下脂肪、SMAS、リガメントという複数の層が関係しています。どの層に主な原因があるかによって、必要な施術の負担も変わってきます。
糸リフト・ハイフが届く層と切開リフトが操作する層の違い
糸リフトは、皮下に特殊な糸を挿入し、組織を引き上げる施術です。糸の留置層は術式によって幅があり、主に皮下脂肪層に留置するものからSMAS層に近い層まで届くものまでさまざまですが、いずれもたるみの土台であるSMASそのものを外科的に移動・固定しているわけではありません。
切らずに受けられ、ダウンタイムが短いという明確なメリットがあります。効果の持続期間は、糸の素材・本数・挿入方法やたるみの程度によって差があり、一般に1〜2年程度が目安とされることが多いものの、長期的な持続性を裏づける質の高いデータは限定的とされています(個人差があります)。
ハイフ(HIFU:高密度焦点式超音波)は、超音波の熱エネルギーをSMAS層付近に届けて組織を引き締める治療です。機種によって到達する深さは異なりますが、外科的にSMASを剥離・牽引・固定するものではないため、たるみの進行度によっては変化に限界がある場合があります。
一方、切開リフトは皮膚を切開してSMAS層を直接引き上げ、必要に応じてリガメントの処理も行いながら、顔の土台ごとリフトアップする外科手術です。皮膚の表面だけでなく深部の組織を操作するからこそ、糸リフトやハイフよりも変化が長く維持されやすいとされますが、同時に身体への負担も大きくなります。
この負担の大きさが「入院が必要ではないか」という疑問につながっているのです。糸リフトやハイフが劣っているわけではなく、たるみの程度や求める持続性によって適した施術が異なる、という点は理解しておく必要があります。
顔の解剖やフェイスリフトの一般的な作用機序については、日本美容外科学会(JSAPS)や日本形成外科学会が公開している学術情報も、一般的な知識を得るうえで参考になります。
切開リフトに入院は必要?結論と日帰りが基本である理由

「顔を切る手術」と聞くと、数日間の入院を想像する方もいるかもしれません。しかし、現在の切開リフトの多くは、日帰りでの施術が基本となっています。
ここでは、その理由を整理します。
多くの切開リフトは日帰り手術で行われている
切開リフトの麻酔方法は、術式や施術範囲、施設の方針によって、局所麻酔(施術部位周辺にのみ効かせる麻酔)、局所麻酔と鎮静の併用、全身麻酔など幅があります。局所麻酔を中心とした術式であれば、全身麻酔による長時間の管理を必要とせず、手術自体の所要時間も範囲にもよりますが1〜2時間程度に収まることが多く、術後に一定時間の安静を経て、その日のうちに帰宅できるケースが大半です。
日帰りでの対応が可能かどうかは、切開・剥離の範囲、併用する施術の有無、選択する麻酔方法、そして患者様の全身状態などを踏まえて、医師が個別に判断します。福岡天神美容クリニックのFTB式SMASフェイスリフトでは、日帰りでの施術を基本としていますが、実際の麻酔方法や適応については、カウンセリングの際に医師へご確認ください。
なぜ「入院不要」で安全性が保てるのか
日帰り手術というと、「本当に安全なのか」と不安に感じる方もいるでしょう。日帰りが可能かどうかは、手術の安全性を犠牲にして決めているわけではなく、手術内容・麻酔方法・術後の管理体制を総合的に踏まえて医師が判断しています。
局所麻酔であれば全身麻酔と比べて身体への負担が少なく、麻酔からの覚醒に伴うリスクも抑えられます。また、術後の出血や腫れの管理を、圧迫方法や術式の工夫によってコントロールできる場合、入院による経過観察の必要性は相対的に下がります。
日帰りか入院かは、施術の「軽さ」ではなく、医師がリスクを総合的に評価したうえでの医学的な判断だという点を理解しておくことが大切です。
入院設備の有無とクリニック選びの関係
美容外科クリニックの多くは、入院用のベッドや看護体制を常設していない日帰り手術専門の施設です。これは手を抜いているのではなく、日帰りで安全に完結できる術式・麻酔管理を前提に運営体制が設計されているためです。
一方で、施術範囲が広い、全身麻酔を要する、持病があり全身管理が必要といったケースでは、入院設備のある医療機関と連携した対応が必要になる場合があります。クリニックを選ぶ際は、「入院設備があるかどうか」よりも、「自分の希望する施術内容に対して、安全に日帰りで対応できる体制が整っているか」「万一の際の連携体制があるか」を確認することが重要です。
日帰り手術を可能にする術式の工夫

切開リフトが日帰りで行えるかどうかは、術式や術後管理の工夫によって大きく変わります。ここでは、日帰りでの負担軽減を実現する具体的な工夫を解説します。
固定バンド・ドレーンを使わない術式のメリット
従来の切開リフトでは、術後に顔を圧迫する固定バンドや、皮膚の下にたまる血液・浸出液を排出するドレーン(管)を使用するケースがありました。これらは腫れや血腫(皮下に血液がたまること)を抑えるうえで役立つ一方、装着による圧迫感や、外来でドレーンを抜く処置のための通院が必要になることがあります。
福岡天神美容クリニックのFTB式SMASフェイスリフトでは、腫れの少ない糸リフト(FTBリフト)を固定バンドの代わりとして併用する方針を採用し、固定バンドやドレーンを使用しない術式を行っています。適否は、施術範囲や術中の止血状態、出血リスクなどを踏まえて医師が判断します。
術後の圧迫感や通院の負担を抑えやすい設計ですが、固定バンドやドレーンを使用しないことが、腫れや血腫などの合併症を防ぐことを保証するものではありません。術後の腫れや内出血の程度、経過には個人差があります。
抜糸なしの縫合方法と通院回数の関係
従来の切開リフトでは、皮膚表面をナイロン糸などの吸収されない糸で縫合し、術後5日〜2週間ほどの時点で抜糸のために再来院する必要がありました。現在は、体内で自然に分解・吸収される「吸収糸」を用いて、皮膚の深い層である真皮どうしを縫合する「真皮縫合」を行う術式が広まっています。
抜糸が不要になることで、通院回数そのものが減り、遠方から来院する方や忙しい方にとっての負担軽減につながります。ただし、抜糸が不要であっても、傷の状態や腫れの経過を確認するための経過観察の来院は必要です。
手術自体は原則1回で行い、その後に複数回の経過観察を行うという流れが一般的です。
局所麻酔と術後の安静時間
切開リフトの多くは局所麻酔で行われ、意識がある状態で施術を受けます。全身麻酔のように麻酔からの覚醒を待つ長い管理時間が不要なため、術後の安静時間も比較的短く済みやすいのが特徴です。
施術後は院内で一定時間安静にし、出血や体調に問題がないことを確認したうえで、その日のうちに帰宅するという流れが一般的です。なお、不安が強い場合や施術範囲によっては、静脈麻酔(点滴による麻酔)を併用することもあり、その場合は麻酔からの覚醒を待つ時間が必要になります。
施術当日の流れ|来院から帰宅まで

初めて切開リフトを受ける方にとって、当日どのように進むのか分からないことは大きな不安要素です。ここでは、カウンセリングから帰宅までの一般的な流れを整理します。
| ステップ | 内容 |
|---|---|
| 1. 診察・カウンセリング | 医師がたるみの状態を診察し、施術範囲やリスクを説明 |
| 2. お会計・術前準備 | 施術内容と費用を確認し、洗顔・着替えなどの準備を行う |
| 3. 施術 | 局所麻酔下でSMAS切開リフトを実施(所要時間の目安は60〜80分) |
| 4. 術後の安静・確認 | 院内で一定時間安静にし、出血や体調を確認 |
| 5. 帰宅 | 医師の説明を受け、その日のうちに帰宅 |
| 6. 経過観察 | 術後1週間・1ヶ月・2ヶ月を目安に来院し経過を確認 |
カウンセリングから手術当日まで
福岡天神美容クリニックでは、カウンセラーが営業を行う制度を設けず、院長である医師自身が診察からカウンセリングまでを担当します。顔の骨格や脂肪のつき方、たるみの進行度を診察したうえで、ロング・エクストラロングといった切開範囲や施術方針を説明し、当日のスケジュールについても事前にすり合わせます。
手術当日は、デザインの確認と洗顔を行ったうえで局所麻酔をし、耳の前など目立ちにくい位置を切開してSMAS層を引き上げ、余った皮膚を処理して吸収糸で縫合します。所要時間の目安は60〜80分です。
術後の安静時間と帰宅までの目安
施術後は院内でしばらく安静にし、腫れや痛みの程度、出血がないことなどを医師が確認したうえで、当日中に帰宅となります。安静にする時間の長さは、施術範囲や麻酔方法、体調によって異なるため、当日のスケジュールには余裕を持たせておくと安心です。
手術当日は、安全のためご自身での自動車・バイク・自転車の運転は控え、公共交通機関やタクシー、付き添いの方による送迎をご利用ください。局所麻酔のみの場合でも、疼痛や緊張による体調の変化が生じることがあります。
静脈麻酔や鎮静薬を使用した場合は、医師から案内された期間は運転できません。
帰宅後に注意すべきこと
帰宅後は、患部を強く触ったり圧迫したりせず、医師の指示に沿って安静に過ごすことが大切です。当日は入浴を控えてシャワー程度にとどめる、激しい運動や飲酒を避けるといった注意点が案内されるのが一般的です。
また、術後に強い痛みや急激な腫れの増大、発熱などがみられた場合は、自己判断せず速やかにクリニックへ連絡することが重要です。福岡天神美容クリニックでは、気になる症状があればLINEでも相談できる体制を整えています。
「入院が必要」と感じるケース・慎重な検討が必要な場合

切開リフトの多くは日帰りで完結しますが、すべてのケースで一律に日帰りが最適とは限りません。ここでは、入院や特別な配慮が必要になりうるケースを整理します。
施術範囲が広い場合や他施術との併用
切開リフトの範囲が広い場合や、脂肪吸引など他の施術と同時に行う場合は、手術時間や身体への負担が大きくなり、術後の安静時間を長めに確保する必要が出てくることがあります。こうしたケースでは、日帰りでの対応が可能かどうかを含め、医師が個別に判断します。
全身麻酔を選択する場合
不安が強い方や、施術範囲によっては、局所麻酔ではなく全身麻酔や静脈麻酔を選択することがあります。全身麻酔を用いる場合は、麻酔からの覚醒と体調の安定を確認するための時間が局所麻酔よりも長く必要になり、当日の帰宅時間が遅くなる、あるいは経過によっては入院が検討される場合があります。
麻酔方法の選択は、施術内容や患者様の希望、全身状態を踏まえて医師と相談のうえで決定します。
持病がある方・全身状態に配慮が必要な方
心臓や呼吸器の持病がある方、血液をサラサラにする薬(抗凝固薬・抗血小板薬)を服用している方、糖尿病などで血糖コントロールが不十分な方、高齢で全身状態に配慮が必要な方などは、日帰りでの対応が難しいと判断される場合や、事前に主治医との連携・調整が必要になる場合があります。持病や服薬状況は、カウンセリングの際に必ず正確に医師へ伝えてください。
遠方からの来院で当日の移動が難しい場合
日帰り手術そのものは可能でも、術後すぐに長距離を移動することが身体的な負担になる場合があります。次の章で、遠方から来院する方の過ごし方について詳しく説明します。
遠方から来院する方の過ごし方

福岡天神美容クリニックには、福岡県内だけでなく、他県から来院される方もいます。日帰り手術であっても、遠方からの場合は移動の負担を考慮したスケジュールを組むことが大切です。
「日帰り」でも無理に当日中の帰路につく必要はない
日帰り手術とは、クリニックに宿泊施設を用意して一泊するという意味ではなく、入院せずにその日のうちに施術が完結するという意味です。遠方から来院される方が、術後すぐに長時間の移動をしなければならないわけではありません。
術後の腫れや体調に不安がある場合は、無理に当日中に地元へ戻る必要はなく、近隣のホテルなどで一泊してから翌日以降に移動するという選択肢も現実的です。
スケジュールの組み方の考え方
遠方から来院する場合は、施術当日だけでなく、前後の移動日も含めたスケジュールを事前に検討しておくと安心です。腫れや内出血が強く出やすい時期は術後数日であるため、人前に出る予定がある場合は、その時期を避けて移動日を調整するとよいでしょう。
経過観察の来院が必要な時期についても、事前に医師と相談し、どのタイミングで再来院するかを決めておくとスケジュールが立てやすくなります。
術後の移動における注意点
長時間の座位や新幹線・飛行機での移動は、血流の滞りによって腫れやむくみを助長する可能性があります。移動中はこまめに姿勢を変える、締め付けの少ない服装を選ぶといった配慮に加え、医師から移動時期についての指示がある場合はそれに従ってください。
体調に不安がある場合は、無理をせず医師に相談することが大切です。
術後の過ごし方とダウンタイムの経過

入院の要否を考えるうえで欠かせないのが、術後にどのような経過をたどるのかという見通しです。ここでは、一般的なダウンタイムの経過を時期ごとに整理します。
以下はあくまで目安であり、症状の程度や回復のスピードには個人差があります。
| 時期 | 主な経過の目安 |
|---|---|
| 術直後〜3日 | 腫れのピーク。固定バンド不要のため圧迫感は少なめ |
| 3日〜2週間 | 黄色い内出血が出ることがあるが徐々に軽減 |
| 2〜4週間 | 腫れが引き、より自然な状態へ近づく |
| 1〜3ヶ月 | つっぱり感や違和感が徐々に和らぐ |
| 半年後 | 傷跡が落ち着き、仕上がりが完成に近づく |
術直後〜1週間の過ごし方
腫れは術直後から数日がピークで、固定バンドを使用しない術式であれば圧迫感は比較的少なめです。頭痛や頭皮のつっぱり感が1〜2週間ほど続くことがありますが、痛み止めで対応できる程度とされています。
福岡天神美容クリニックでは、状態に問題がなければ施術当日からシャワー・洗顔・メイクが可能と案内していますが、創部を濡らせる範囲や化粧品を使用できる部位は傷の状態によって異なり、回復には個人差があります。創部を強くこすったり、医師の許可なく創部に化粧品を塗ったりしないでください。
この時期は、激しい運動や長時間の入浴、飲酒を控えることが推奨されます。
仕事復帰の目安
デスクワークなど身体への負担が少ない仕事であれば、腫れが少し落ち着いてくる1週間前後を目安に復帰を検討できます。接客業など人と対面する機会が多い仕事の場合は、腫れや内出血が目立ちにくくなる2週間前後を目安にする方が多い傾向です。
力仕事や激しい運動を伴う仕事に就いている方は、医師の許可が出るまで復帰を控える必要があります。
経過観察の重要性
日帰り手術で入院を伴わないからこそ、術後の経過観察の来院は治療の重要な一部です。福岡天神美容クリニックでは、術後1週間・1ヶ月・2ヶ月を目安に来院し、傷の状態や腫れの引き具合を確認します。
「入院しないこと」よりも、「術後にきちんと医師の診察を受けられること」の方が、安心して回復するうえで重要だといえます。
糸リフトとの比較|効果・持続・コストを長期で考える

「日帰りで済むなら切開リフトを検討したいが、糸リフトと比べてどうなのか」という視点で整理しておきます。両者は目的の異なる治療ですが、負担・持続期間・トータルコストという観点で比較すると、判断の材料になります。
| 比較項目 | 糸リフト | 切開リフト |
|---|---|---|
| アプローチする層 | 皮下脂肪層を中心に、術式によりSMAS層近くまで(幅がある) | SMAS層(顔の土台) |
| 入院・通院の負担 | 日帰り・通院不要なことが多い | 日帰りが基本、経過観察の通院あり |
| ダウンタイム | 比較的短い | 腫れ・内出血が数週間程度 |
| 効果の持続期間 | 1〜2年程度が目安とされることが多い(個人差・データの限定性あり) | 数年単位とされることが多い(個人差あり) |
| 抜糸 | 不要 | 吸収糸の術式なら不要 |
| 向いている方 | 軽度のたるみ・手軽さ重視 | 中等度以上のたるみ・長期的な変化重視 |
糸リフトと切開リフトの長期的な費用負担を考える
費用を考えるときは、1回あたりの金額だけでなく、効果が続く期間と再施術の頻度を含めた「トータルコスト」で比較する視点が参考になります。糸リフトは1回あたりの費用は切開リフトより抑えられる傾向がありますが、効果が薄れるたびに繰り返すと、その都度の費用・ダウンタイム・通院が積み重なっていきます。
一方、切開リフトは初回の負担は大きいものの、日帰りで完結し、一般に変化が長く維持されやすいとされているため、再施術の頻度を抑えやすい傾向があります。ただし、切開リフトを受けても加齢そのものが止まるわけではなく、将来的に追加治療や再手術を希望する可能性はあります。
総費用は、施術内容、再施術の頻度、併用治療の有無によって異なるため、どちらが経済的かを一律に判断することはできません。どちらが適しているかはたるみの程度やライフスタイル、医学的な適応によって異なるため、経済的な比較だけでなく、医師との相談を通じて総合的に検討することをおすすめします。
なお、切開リフトは公的医療保険が適用されない自由診療です。具体的な料金は施術範囲や術式によって異なるため、標準的な費用や治療内容、主なリスクについてはこちらの施術ページでご確認いただけます。
切開リフトのリスク・副作用と禁忌

日帰りで受けられるとはいえ、切開リフトは外科手術です。メリットだけでなく、リスクや副作用、施術を受けられないケースについても正しく理解したうえで検討することが大切です。
主なリスクと副作用
術後は、腫れ、内出血、痛み、つっぱり感、しびれや知覚の一時的な変化、左右差などが生じることがあります。これらの多くは時間の経過とともに軽減していく傾向があります。
一方で、頻度は高くありませんが、血腫、感染、出血、肥厚性瘢痕(ひこうせいはんこん:傷が盛り上がって治る状態)やケロイド、皮膚の血行障害、脱毛、顔面神経への影響による表情の動かしにくさといった合併症が起こる可能性もあります。これらは緊急の処置や追加治療が必要になる場合があり、症状が残る可能性もあります。
こうしたリスクをゼロにすることはできないものとして理解しておくことが大切です。
FTBリフト(糸)併用に伴うリスク
FTB式SMASフェイスリフトは、切開リフトと糸リフト(FTBリフト)を組み合わせた施術です。切開手術に伴うリスクに加えて、糸を用いることによる、皮膚のくぼみやひきつれ、糸の触知・透け・露出、左右差、糸周囲の感染や肉芽腫(にくげしゅ:異物や感染に対する炎症反応でできるしこり状の組織)、糸の移動、一時的または持続的な痛みといった、糸リフト特有のリスクが生じる可能性もあります。
まれに、神経・血管・耳下腺管への影響が報告されることもあります。使用する糸の詳細やリスクについては、カウンセリングで確認してください。
施術を受けられない、または慎重な判断が必要な方
妊娠中・授乳中の方、血液をサラサラにする薬(抗凝固薬・抗血小板薬)を服用中の方、糖尿病などで血糖コントロールが不十分な方、出血傾向のある方、感染症や皮膚トラブルがある方、ケロイド・肥厚性瘢痕の既往がある方などは、施術の可否や術前後の管理が変わる場合があります。喫煙は術後の傷の治りに影響することが知られているため、該当する方は事前に医師へ相談してください。
こうした健康状態や生活習慣は、日帰りで対応できるかどうかの判断にも関わるため、カウンセリングの際に正直に申告することが重要です。なお、抗凝固薬・抗血小板薬などを服用中の方が自己判断で服薬を中止すると、重大な健康被害につながる可能性があります。
休薬の可否は、処方した主治医と施術担当医が相談のうえで判断しますので、自己判断で中止しないでください。
万一の症状への対応
術後に、強い痛みが持続する、急激に腫れが増大する、発熱する、片側だけが急速に腫れる、傷からの出血が続く、息苦しさや飲み込みにくさがある、皮膚の色調が白色・紫色・黒色に変化する、新たに表情を動かしにくくなる、といった症状がみられる場合は、自己判断せず速やかにクリニックへ連絡することが重要です。日帰り手術だからこそ、術後に異変を感じたときにすぐ相談できる体制が整っているかどうかも、クリニック選びの判断材料になります。
後悔しないためのクリニック・医師選び

日帰りで安全に切開リフトを受けるためには、術式の工夫だけでなく、クリニックの体制や医師の技術も重要な判断材料になります。
解剖学的知識と症例数
SMAS層をどの程度引き上げ、リガメントとの関係をどう扱うかは、顔の解剖を熟知していなければ判断できません。日帰りで安全に手術を完結させるためにも、手術時間を適切にコントロールできる技術と経験が求められます。
医師の症例経験や、たるみに対する解剖学的な理解を確認することが、後悔を避けるための第一歩です。
院長が一貫して担当する体制の意味
カウンセリングを営業担当が行い、執刀は別の医師が担当するという体制では、当日のスケジュールや術後の対応方針が正確に伝わりにくいことがあります。福岡天神美容クリニックでは、カウンセラー制度を設けず、院長の小林直樹医師が診察・カウンセリングから執刀、アフターケアまでを一貫して担当します。
一日の手術件数を限定し、一人ひとりの骨格や脂肪のつき方、生活スケジュールに合わせて丁寧に対応する方針です。顔の脂肪吸引を含む小顔・輪郭形成手術の経験(顔の脂肪吸引の症例数だけで4,000件以上、美容医療全体の経験症例数は1万件を超える/院長個人の経験・当院調べ)をもとに、日帰りでの安全な施術と丁寧な経過観察を行っています。
カウンセリングで確認しておきたいこと
日帰りで受けられるかどうかは、施術範囲や麻酔方法、体調によって個人差があります。カウンセリングの際は、当日の流れ、麻酔方法、術後の安静時間、経過観察のスケジュール、そして万一の際の連絡・対応体制について、納得できるまで確認しておくことをおすすめします。
切開リフトの施術内容や料金、主なリスクの詳細は、こちらの施術ページでご確認ください。
切開リフトの入院・日帰りに関するよくある質問

最後に、切開リフトの入院や日帰りについて寄せられることの多い質問にお答えします。
Q1. 切開リフトは絶対に日帰りで受けられますか?
多くのケースで日帰りが可能ですが、施術範囲や麻酔方法、全身状態によっては日帰りでの対応が難しいと医師が判断する場合があります。カウンセリングで自分の希望する施術内容が日帰りで対応できるかを確認することが大切です。
Q2. 日帰りで本当に安全なのでしょうか?
日帰りかどうかは、手術の安全性を犠牲にした判断ではなく、麻酔方法や術後管理の体制を踏まえて医師が総合的に判断しています。術後に異変があった際にすぐ連絡・対応できる体制が整っているかどうかを確認しておくと安心です。
Q3. 遠方に住んでいますが、当日中に帰らなければいけませんか?
日帰り手術は「入院しない」という意味であり、必ずしも当日中に長距離を移動しなければならないわけではありません。腫れや体調に不安がある場合は、近隣で一泊してから移動するといったスケジュールを組むことも可能です。
Q4. 抜糸のための通院は必要ですか?
福岡天神美容クリニックのFTB式SMASフェイスリフトは吸収糸を用いた術式のため、抜糸のための通院は不要です。ただし、傷や腫れの経過を確認するための経過観察の来院は必要です。
Q5. 術後、何日くらいで仕事に戻れますか?
デスクワークであれば1週間前後、人と対面する機会が多い仕事であれば2週間前後を目安に復帰を検討する方が多い傾向です。ただし回復のスピードには個人差があるため、余裕を持ったスケジュールを組むことをおすすめします。
まとめ

切開リフトは外科手術ですが、局所麻酔を中心とした術式や、固定バンド・ドレーンを使わない工夫、抜糸不要の縫合方法によって、多くの場合は入院せず日帰りで受けられます。日帰りかどうかは手術の安全性を犠牲にした判断ではなく、麻酔方法や術後管理の体制を踏まえて医師が総合的に判断するものです。
一方で、施術範囲が広い場合や全身麻酔を選択する場合、持病がある場合などは、日帰りでの対応が難しいと判断されることもあります。また、日帰りであっても、術後の経過観察の来院は治療の重要な一部であり、遠方から来院する方は移動スケジュールへの配慮も必要です。
糸リフトやハイフを繰り返しても変化を感じにくくなってきた方にとって、切開リフトはたるみの土台であるSMASに直接アプローチできる選択肢の一つです。入院の要否や当日の流れ、術後の過ごし方について不安がある場合は、まずは医師によるカウンセリングで、自分の状態に合った施術方法とスケジュールを具体的に確認することをおすすめします。
なお、施術の効果や経過には個人差があり、リスク・副作用を十分に理解したうえでご検討ください。
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記事執筆:福岡天神美容クリニック 院長 小林 直樹
小顔・輪郭専門医として、ダウンタイムを最小限に抑えた施術に注力。糸リフト、脂肪吸引、切開リフトなどで「腫れにくさ」「自然な仕上がり」を追求してきました。
これまでに顔の脂肪吸引だけで累計4,500件以上、総症例数は1万件超を経験。2024年には年間脂肪吸引症例数 日本一を獲得するなど、豊富な実績に裏打ちされた確かな技術を持ちます。
また、二重整形やくまとり、眉下切開、たれ目形成などの目元治療、ヒアルロン酸・ボトックス注入などの若返り治療も得意分野。丁寧なカウンセリングと万全のアフターフォローで、患者様一人ひとりに寄り添った美容医療を提供しています。
「安心して任せられる美容医療」を信条に、理想の美しさと満足をお届けいたします。
【所属学会】
・日本美容外科学会(JSAS)
・アラガンボトックス認定医
・ジュビダームビスタ認定医










